表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/10

再会 その4

後日、ミッキーから電話がかかってきた。

「もしもし、私だけど」

「あぁ、ミッキーか、どうしたんだ?」

「今日、予定空いてるかしら。深夜営業のメンバーも集めれたら集めて欲しいの」

 そう言って彼女は場所と時間を指定してきた。それは初めてライブを行った場所だった。

 私は慌てて他のメンバーを集めた。皆二つ返事で来てくれたが、同時に困惑していた。

 集合時間、かなり久しぶりに全員が揃った。

「ここに集まるの、久しぶりだな……」

「あたし、あれ以来来てなかったわ」

 みんながそう呟く中、ミッキーが現れた。

「みんな、急に集まってもらってありがとう」

 心なしか以前より元気がないように見えた。

「いいのよ、ミッキー。元気にしてた?」

「うん、なんとか、ね?」

 とミッキーは微笑んだ。久しぶりの微笑だ。

「みんな、また久しぶりにバンドをやろうと思ってるのよね……?」

 ミッキーがそういうと、みんなドキッとした。ミッキーを置いて自分たちは意欲的になっていることに、少し負い目を感じていたからだ。

「うん……でも、ミッキーには無理してほしくないわ」

「無理はしてないよ、ありがとう」

 気まずい沈黙。それを打ち破るように、酔っ払った管理人が現れた。

「ようよう、久しぶりだなぁ。元気にしてたのか?」

 空気が読めない管理人、しかし、それが嬉しかった。

「……私、やっぱり始めようと思うの。バンド」

 みんな固まった。彼女がイエスと言ってくれるとは1ミリも思っていなかったからだ。

「みんな、やっぱり、私がいいよと言わなかったから、怒ってる……?」

 少しばかりの沈黙があった後、口を開いたのは管理人だった。

「いやー、深夜営業再開、嬉しいねぇ!」

 まだ決まっていない。

「ありがとうございます、管理人さん。これからもお世話になるかもしれませんが、よろしくお願いします。」

 まだ決まっていないってば。

「いやー、こりゃ宴会だ、宴会」

 お前が開くな。

 いろいろツッコみたくなったが、今日は野暮だと感じた。

「おい、みんなの分の楽器、一応あるぞ。……マサごめん。レフティはないわ」

 支配人がこっそり楽器を用意してくれてたらしいが、レフティの私は楽器がなかったため備え付けのピアノを弾く羽目になった。

 こうして少しばかりのジャムセッションと管理人のアルコールによって、深夜営業の再結成が行われたのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ