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第12話〜犯人の思惑は?〜

どうも、VOSEです。

では早速、本編どうぞ。

…メドゥーサ…

俺の世界では、今目の前にいる女の子をそういう風に言う。

髪が蛇になっており、その眼はあらゆるものを石化させるもの。

先ほどは暗闇から目を開けたからか、光線として光が出ていたのだろうが、おそらくその眼は魔眼だろう…

セリーヌさんは剣を、ミミは巨大爪(ビックサイス)を展開、俺はハンドガンを構えた。


「フフフ…私はあなたを狙おうと思っていたのに、そこにもそんなかわいい子いたなんてね…」


女の子は不気味な笑みを浮かべた。


「…確か、メノールと言ったか?なぜこんなことをする」


俺は女の子に向かって厳しい声を向けた。


「私の名前、知ってるの?」

「こんな事態を引き起こしたんだ。知られない方がおかしいだろ」

「そうね…」


女の子…メノールはいまだに嬉しさを隠し切れない様子で笑っていた。


「…どこがおかしい」

「ウフフ…おかしくないよ…注目されてうれしいなって…」

「何がうれしいんだ。被害者が出てるんだぞ」


俺は、今回の事件で被害者が出ていることについてメノールに言うと、急にメノールの雰囲気が変わった。

なんというか…暗い雰囲気を醸し出していた。

その雰囲気の変わりように違和感を覚えたのは俺だけであった。


「…あはは…まぁ、そうよね…でも…あなたたちは何も知らないんだから…」


一瞬の沈黙の後に口を開けたメノールの言葉は、暗い雰囲気の中に憎悪や怒りが混じった感情が見えていた。

それでも俺は毅然とした態度でメノールの前に対峙した。


「とりあえず、同行してもらおうか」

「それで素直についてくると思っているの?」

「それなら実力行使…と言いたいけど…」


俺は目で周囲を見渡した。

というのも、今は家の中。

計4人でこんなところで戦おうものなら絶対に立ち回りがきつくなる。

確実に苦しくなるので今回は見逃すことにしようと考えた。

このことはセリーヌさんも感じていたらしく、今いるところより前に動くことはなかった。

一方のミミは臨戦態勢に入っているため、少しづつではあるが前に進んでいる。


「…もう、これ以上は来ないのね。それじゃ最後に、せっかく石になってもらった子にさようならをしてお開きにしましょうか」


メノールがその言葉を言った瞬間…

パンッ!

俺はメノールの足元に向かって発砲した。


「えっ!?」


銃を初めて見るメノールとセリーヌさんは、ぎょっとした顔で俺の顔を見た。いや、メノールの場合は目を開いていないから俺の方を向いた感じである。


「すまんが、そいつは俺の大切な仲間だ。お前に壊される義理はない」


俺はメノールに向かって目いっぱいにらんだ。


「…そう…それじゃ、今日はここまでね…」


目を閉じてても雰囲気で分かったのか、メノールは後ずさりするように退散していった。


「…ふう…セリーヌさん、すみません。逃してしまって…」

「ほんと、何をしているんですか…」


俺は絶好の確保のチャンスを逃したことを謝った。

それにセリーヌさんは少し呆れていたけれど、状況が悪かったために仕方ないという顔をしていた。


「…色々と情報が必要ね…今日はここまでにしましょう」


セリーヌさんはそう言って現場を後にした。


「…大輔、どうするにゃ?」

「とりあえずダーヌを連れて帰ろう。元に戻す方法があるかもしれんからな」


俺は石化してしまったダーヌを持ち上げた。

が、結構重量があったので、ここはミミに任せることにした。というのも…


(チェイン)!」


ミミが持っている魔法具は鎌だけでなく、剣などの武器になる他、鎖を顕現させることができるのだ。

アルフが言っていた『万能型』たる所以がこれである。

大抵の魔法具は火や水などのエレメント系に特化されてるものが多い為、これらと分けるためにこう呼んでいるだとか…

ミミが顕現させた鎖は、物を持ち上げることができ、念を送れば鎖で繋がったものを浮かせることさえ可能だ。

ミミはその能力を使ってダーヌを軽々と持ち上げた。


「さて、帰るか」

「うん!」


俺らはとりあえず用意してもらった宿へと急いで帰ったのだった…


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


宿についた俺らは、ダーヌを部屋の隅において、この後のことについて話し合うことにした。


「ねぇ、大輔はメノールのことどう思うにゃ?」


ミミはまずメノールのことについて話した。


「なんでメノールのことなんだ?」


俺はてっきり、今回の被害者について話を切り出すものかと思っていたが…


「…んー…ずっと大輔のそばにいたから…なんとなく察したって感じかにゃ?」


ミミはテヘっと首を少し傾けて話した。


「やっぱ相棒だな、ミミは。確かに、今回のメノールのことについて気になることはいろいろある。それを含めていい奴か悪い奴かは決めようかと思っているんだが…」


俺はうーんと腕組みをしながらいろいろな問題を洗い出した。


「…まずは関係者に当たってみたいところだけれど…そもそも情報がないんだよなぁ…」

「セリーヌさんに聞いてみたらどうだかにゃ?」

「いや、無理…だろうな…ダーヌへの態度でさえあれだからな…セリーヌさんからは聞き出せないだろうな…」


一番最初にして一番最難関の壁に、頭を抱えていた。


「そうだにゃ…どうすれば…」

「…聞き込みしかないかな…とりあえず、被害者の周辺を聞いてメノールとの共通点を探さないと…」


俺とミミは明日やることについて確認したことで、今日はとりあえず寝ることにした。

ちなみに、今回は俺とミミとは別部屋にしてもらった。

いくら家族同然の仲とはいえ、さすがにいっしょはきついからね…


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


…次の日、ぱっちりと目が覚めた俺とミミは繁華街へと出かけた。

昼でも賑わいは衰えておらず、様々な娯楽施設がいたるところに建っていた。


「すごいにゃあ…こんな町初めて見たにゃ」

「こんな町あったんだな…」


興味津々と言わんばかりに町を散策していくと同時に…


「あのー、すみません…少々お話いいですか?」


近くの露店でメノールについて聞き込みを始めた。


「メノールって女の子に、聞き覚えありますか?」

「さぁ…俺は聞いたことねぇな…行方不明の子か?」

「そんなところです。すみません、ありがとうございました」


俺は露店の店主にお礼を言ってその場を離れた。


「ミミ、どうだったか?」


別で動いていたミミと合流して、情報の共有を行ったが…


「全然ダメだにゃ…」

「そうか…」


まぁ、最初は有力な情報が出るわけではないから仕方ないものの…


「ミミ、引き続き頼む」

「わかったにゃ!」


ミミは意気揚々と聞き込みへと向かった。


「…さて、俺も行くか…」


ミミの背中を見た俺は一層意気込んだ。

そんな俺の背中をじっと、誰かが見ていることに俺は気が付いたが、俺はそれに気にすることなく次の聞き込みへと向かった…

いかがでしたでしょうか?

もしよろしければ、評価や感想などよろしくお願いします。

では次回、お会いしましょう。

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