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ねぇ、ちょっと聞いてくれる?

作者: 曲尾 仁庵

ねぇ、ちょっと聞いてくれる?


いや、忙しいならいいの。


暇でないならいいの。


たぶん、心の底からどうでもいいことなの。


私にとってはどうでもよくないんだけど、


というか衝撃的なことだったんだけど、


あなたにとっては本当に意味のないことなのね。


それでもよければ、


まあお気に入りの音楽でも聴きながら、


適当に聞いてちょうだいな。


もう一度言うけど、


本当にどうでもいいことだから、


聞いた後に怒らないでね?




先日ね、


私、新作を投稿したのね。


宣伝が目的じゃないから作品名は伏せるけど。


でね、


私の作品って、基本あんまり読まれないのね。


PVの数じゃなくて有無が問題になるレベルなの。


全投稿作品のPVの一日の合計を足しても20に届かないの。


全部で40作あるのにね。


自分で言ってて悲しくならなくもないけど、


事実としてそうなのね。


事実は事実として受け止めなきゃいけないの。


だから、それはいいの。


いや、よくはないんだけど、


それはまた別の話なのね。


ところが。ところがよ?


その、先日投稿した新作に、


ポイントが入ったの!


私、びっくりしたのね。


私は私の作品を全部気に入ってるんだけど、


私の「面白い」はどうやら他の人の「面白い」とは


かなり遠い場所にありそうだなってことに、


最近ようやくうっすら気が付き始めていて、


この新作も、


私は一人でご満悦だったんだけど、


まあ読まれないしウケないだろうなと思ってたのね。


どこのどなたか存じませんが、


この場を借りて心より御礼申し上げます。


それでね、


ここからが本題なんだけど、


ポイントを頂いたことでね、


ジャンル別日刊ランキングに載ったのね。


下の方だけどね。


2ポイントあれば必ず載るんだけどね。


ランキングに載るとね、


ちょっとドキドキするのね。


たとえ端っこの方でもね。


もしかしたらこれをきっかけに、


見てくれる人が増えるかもってね。


そしてあわよくば新たなポイントを呼び込み、


ひょっとしてそれがさらなる読者をもたらして、


まさかランキングを駆け上がっちゃうんじゃないか、


なんてね。


どう? この妄想スパイラル。


まあ実現したことないんだけどね。


一日経ってランキングから消えて、


冷静になって恥ずかしくなって、


一人で身悶えするんだけどね。


妄想デフレスパイラル。


人生一人ジェットコースター。


それはともかくね。


せっかくポイントを頂いたから、


私、さっそく見てみたのね、アクセス解析。


そしたらね、そしたら、




まったく増えてなかったの!


無風だったの!


見事な凪状態だったの!


これ、ちょっと凄くない?


ポイントが増えようが、


ランキングに載ろうが、


関係なかったの!


読まれないの!


せっかくポイントを頂いたのに、


その機会をまったく生かせなかったの!


ポイントをくださった方におかれましては、


心よりお詫び申し上げます。


衝撃じゃない?


少なくとも私には衝撃だったの。


そんなことある? って、


なんかちょっと楽しくなっちゃって、


勢いだけで今これを書いてるんだけどね。


そしてたぶん、


明日には後悔している自信があるんだけどね。


勢いって大事ね。


乗り越えられない壁を乗り越えるのね。


乗り越えちゃいけない壁も乗り越えちゃうかもしれないけどね。


ポイントが欲しいのも、


ランキングに載りたいのも、


読んでくれる人が増えたらいいなってことなんだけど、


どうやら私、


ポイントとかランキングとか以前の問題だったのね。


「視界に入る」から「読んでもらう」に繋げる


魅力やら期待感みたいなものが圧倒的に足りないのね。


じゃあどうするかって話なんだけどね。


たぶんね、


どうにもならないのね。


だって手を抜いてるつもりはないのね。


タイトルもあらすじも本文も、


これがベストと思ってるのね。


客観的な評価は別ね。


あくまでマイベストね。


現時点でのね。


一年後に読み返したら、


うがぁってなって全面改稿するかもしれないけどね。


だからね、


もうこのままでいいんじゃないって思うのね。


ランキングを気にしたり、


ポイントが入らないと悩んだり、


今日のPVを確認するためにアクセス解析を連打したり、


そんなことしなくたって、


好きなものを好きなように書いて、


それで充分満足なんじゃないのってね。


ちょっとね、


心が軽くなった気がしたのね。


自分でも気が付かないうちに、


そんなに囚われていたのね。


まあ今までも、


好きなものを好きなように書いてたんだから、


何が変わるわけでもないんだけど、


明日からは、


新しい気持ちで、


異世界チーレム無双テンプレに賭けてみようと思います。


この物語はフィクションであり、作品に登場する人物名、団体名、名称等はすべて架空のものであり、実在のものとは関係なければいいのに。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 詩ジャンルの日間ランキング五位、おめでとうございます。 そこから来させて頂きました。 [一言] 自己表現があることは、そしてこのネットで公開できることは、それだけで幸せなのだと思います。…
[良い点] ユーモアのセンス! [一言] こういうのって単なる愚痴として散文的に書いちゃう人もいるけれど、ひとつの作品として昇華されていて読み物になっているのが素敵だと思います。 これは、同感とか共感…
[良い点] 可愛らしいユーモア、私にはそう感じました。 [一言] こちらの作品のレビューを偶然に見かけて、すごく読みたくなり参りました。 しかし、私は物語を産み出すことはできないので、この言葉たちをう…
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