4/4
3
「あの女の子ね、とても喜んでくれていたわ」
百花は、ごろごろした氷で満たされたアイスコーヒーを手にあんずと誠司に礼を言う。
「本当にあんずちゃんのお手柄よね!まさかキーホルダーが上履きの中だなんて。最近のあんずちゃんは特に冴えているし。この間のサラリーマンの方や配達員の方の時だって!」
「あはは…本当に。自分でもびっくりです。」
苦笑いをしながら謙遜するあんずだったが、最近の冴え渡る活躍には少し秘密があった。
「なんか非合法な事してないか?バカのあんずが俺より先に終わらせるなんてさ」
「…バカ誠司が無能なだけよ。」
非合法と言えば聞こえが悪いが、
あんずの好調の理由ははっきり言ってしまえばズルに近いものがあるのかもしれない。
たまたま学校近くで見つけた占い屋さん、その人の占いのおかげなのだ。
つい最近まで占いなんて半信半疑だったのだが、
クラスの女子達の間で流行っていたから軽い気持ちで行ってみたらこれが本当によく当たる。
探し物やラッキーアイテムを占ってもらうだけ。
今日も一時間探してから見当たらないと見限り、急いで占い屋に駆け込んで占ってもらっていた。
「ラッキーガールだからね、私」
そう言ってニシシと笑ってみせた。




