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最後の魔術師  作者: たちばな樹
1章
6/29

説明文。ちょっと長いです。



日々、魔術封じの影響は広がっている。


東のシーガ国は大半魔術封じをされ魔術の効かない国となった。生活魔術は魔石で補っているため、民にあまり影響が出ていないのが幸いか。


南のザサウ国は東のシーガ国境からの異変に戦々恐々とし、魔術師が前線に出ず、西の国スウェートと睨み合いを続けていた。


西のスウェートも迫り来る異変に慄き、北と南の国境の諍いに頭を悩ませている。


北のウーノスは東は脅威は去ったとばかりに、スウェートとの国境に武力強化を計っていた。


それでも各国、広がる魔術封じの脅威に晒されているのは変わらない。


脅威に憂いたシーガから各国へ、情報と引き換えに提案を持ち出した。



ーー魔術封じに関する、ある情報と引き換えに各国停戦協定を結ぶ。


日に日に、着実に広がり進んでいく魔術封じに、各国の王は渋々了承した。



会議の大陸中央に位置する大神殿。

大神殿を中心に各国が東西南北に位置している。

陣頭指揮は中立の立場である、この世界の神を崇め奉る大神殿の大神官が仕切ることになった。



一同に会した各国の王達にはそれぞれの騎士達が控え会場内は一触即発の様相となる。



東の国シーガ王は、60歳後半の老齢の割に快活な雰囲気で白い髪と豊かな髭が威厳を醸している。

側に控える青騎士団魔剣師長キース・イェーナは、青い鎧を纏い、銀髪のストレートな髪を後ろで纏めている。20代後半で、目鼻立ちは整っているも、長い前髪が表情を隠し、細面な雰囲気だ。



南の国ザサウ王は、50代後半で恰幅がよく、焦げ茶の髪を撫でつけ後ろに流し額を出している。太い眉に存在感のある鼻と大きな口をニヤリとしながら会場を見回している。

厳つい風貌で傍らにいる赤騎士国王騎士団長ガル・ブリックは、左眉の上に傷が有り、赤茶の短髪に赤い鎧をに纏っている。30代半ばでハッキリした眉に彫りの深い目元と通った鼻筋にしっかりした口元の精悍な顔立ちだ。



北の国ウーノス王は、薄い灰みの青い髪色で腰近くある長い髪をストレートに下ろしている。白い肌に、スッとした目鼻立ちは目尻に皺があるものの、初老と言うのが憚られそうなナイスミドルな雰囲気だ。

物静かに控える白騎士近衛騎士団長ユークレイ・フロストは、白い鎧を着込み、鍛えられた躯体がよく分かる太い首筋に短めのプラチナブロンドの髪がかかっている。20代半ばで眉目秀麗な顔立ちで双眸は切れ長。品行方正で騎士の鏡とも言われている。



西の国スウェート王は、黒髪で癖のある髪を肩まで伸ばしている。四人の王の中で一番若く50代前半だ。骨格のしっかりした輪郭に彫りが深く眼光が鋭く見える。鷲鼻で薄い唇を一文字に結び身じろぎせず座っている。

側に仕えるのは黒騎士近衛師団長シュロン・デリュージュ。長い藍色の髪を緩く纏め前に流している。20代後半で秀麗な目鼻立ちの美丈夫は黒い鎧を纏い周りの様子を観察していた。



それぞれの騎士が控え、各々牽制の視線を走らせていた。

息の抜けない緊迫した空気の中、大神官が話し合いを進める。



魔術封じの始まりの国であるシーガ王より出された停戦協定、国境での物流交渉、移民、関税、それぞれ各国の意見を出し合い妥協案と妥協点を探る。だが、焦れたザサウ王は情報提示を求め、各国の王も情報を求め話は遅々として進まない。仕方なく話を進めるためにシーガ王は入手した情報を話した。



ーー魔術封じは特定の範囲で少しずつ広がる。

駒を進める様に一ヶ所づつ広がり、その範囲は約60キロ四方。術者は術式の中心に居る。

すなわち、最後に魔術封じを受けた所から30キロ辺りに術者が居る可能性がある。




犯人の特定ができれば阻止出来るとの朗報に各国の王は歓喜した。

だが、直径60キロを覆う術式を組める術者など居るのか?最高位の魔術師を10人用意して成功するかどうかの広範囲。場合によれば国境を跨ぐ広範囲に隣国とのやり取りが必要となる。

国境付近に範囲が来た場合は覆う範囲の広い方が優先で動くことで合意した。

停戦協定も各々の妥協点で合意し、まずは目下の問題である魔術封じを優先することとなった。



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