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最後の魔術師  作者: たちばな樹
1章
22/29

20



立ち枯れた木々の間から、弱々しくも小さな若葉が芽吹き春の訪れを感じさせた。


荒れていた天候も緩やかに落ち着き始めると、それに伴い大地に水が戻り始めた。



長年戦争に明け暮れていた国々が大陸崩壊を前に話し合いを設けられたのは仮面の魔術師のおかげであることは周知の事実となっている。


大陸の崩壊原因として恨まれていた仮面の魔術師の魔術封じが、大陸の崩壊阻止のためだったと民が知り、今では仮面の巫女と呼ばれるようになっていた。




精霊王の真実の話の後、各国の騎士達は動いた。



ーー大神殿の大神官への神託偽証疑惑。



大神殿の大神官を、黒騎士近衛師団長シュロン・デリュージュは追求をした。


精霊王から聞いた、神に神託を頼み魔術師の精霊契約解除と精霊枯渇の話。その事実を伏せた罪と、

精霊枯渇の未来を知り、魔石の買い占めを行なった罪。

なにより、神託を受けた前大神官を病死報告し、自分が大神官にのし上がった、前大神官殺害の罪も発覚し、大神官は大罪に処された。



東のシーガ国は最大の魔石産出国であり、魔石を各国との国家間の取り引き材料にしていた。重要な取り引き材料の魔石が闇ルートで流出していることを国防が掴み、元青騎士団魔剣師長、今では国防参謀執行部のキース・イェーナが調べ大神官にたどり着き、証拠となった。



北のウーノスの白騎士近衛騎士団長ユークレイ・フロストは、自国で真実を伝えた。精霊枯渇による大陸崩壊の危機を訴え、停戦協定の続行及び平和協定に向けた訴えを起こした。



南のザサウでも赤騎士国王騎士団長ガル・ブリックが精霊王の話を伝え、仮面の魔術師の真実を広めた。



大神殿の大神官は新しいく選任され、神殿内部も刷新された。



仮面の魔術師は大神殿預かりとなり、仮面の巫女としての役割をこなしていた。

大神殿では仮面の巫女への参拝者が列をなしている。





ーー精霊王の遣い、仮面の巫女へと。










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