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最後の魔術師  作者: たちばな樹
1章
18/29

16

流血表現あります。



「約束を」



精霊王を仮面の魔術師は見上げ、精霊王は優雅に佇み微笑んだ。



「ん?僕は全ての魔術師が消えたらって言ったよ?」



精霊王は首を傾げて目を細めて仮面の魔術師を見下ろした。


しばし仮面の魔術師は静止していたがピクリと身体を動かした。





「精霊王!騙したなーーーー!!」



仮面の魔術師は、精霊王のその言葉で打ち震えるように激昂した。


仮面の魔術師の怒号と共に風刃で精霊王を攻撃し、続けざまに爆炎を繰り出しあたり一面煙に巻かれた。


攻撃ざま仮面の魔術師は精霊王に何かを叫んでいたが爆音に紛れ聞こえることはなかった。




「精霊王に歯向かうとは!」

ユークレイは精霊王を庇うように仮面の魔術師立ち向かう。


「精霊王を相手にする前に順番があるだろ?」

シュロンは剣を向け仮面の魔術師に走り寄る。



大平原の中、爆炎が上がり煙立ち込める中、ユークレイは躊躇無く突き進み剣を横一線に降るも手応えは無い。シュロンは煙後方に瞬時に剣を振り下ろし仮面の魔術師を足止めた。

防御結界に阻まれ剣は届かずも足を止められたのはシュロンの移動能力の凄さだろう。

精霊を封じられ魔力のみで闘わらざるを得ない騎士達は不利を強いられる。


豪腕のガルが死角より現れ仮面の魔術師の結界を長剣クレイモアで叩き大きなひびを入れた。

仮面の魔術師は片手を上げ結界の張り直しをするもその隙をつき、ユークレイは正面より剣に渾身の力を込め仮面の魔術師に向かい、シュロンも背後より剣を突き上げ結界ごと仮面の魔術師の身体を貫いた。

ユークレイに心臓を、シュロンに腹部を貫かれ、剣を引き抜かれた仮面の魔術師は大地に伏した。


鮮血に身を潜め横たわる仮面の魔術師を見下ろす騎士達に精霊王は告げた。



『契約は成された』



精霊王のその瞳は鈍く光り浮かべる笑みは薄く冷笑していた。








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