無責任なうた
無責任なうた
体にまで入り込む詩って、こんなの。
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吉本隆明
ぼくが真実を口にすると
ほとんど全世界を凍らせるだらう
といふ妄想によつて
ぼくは廃人であるさうだ
「廃人の歌」「転位のための十篇」より
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すごい真実。
出典は忘れたけど
少女マンガを変えた少女マンカ家の
萩尾望都さんが
この詩のこの節を例に出して
私の少女時代がまさしくそうでした
と云っていたような朧げな記憶がある
私の発言で
場
が凍る
みたいな
その言葉のウラオモテや忖度は知らない
それより、私秋葉竹こそがまさしく
そんな間の悪い発言をして来てしまっている
という
真実。
を、述べたいですなぁ。
いくつ、になって?
萩尾望都は少女時代
吉本隆明も、青年期のはず
それで私は、いくつになって?
そ、そう来るか?
まぁ、歳は、置いておいても、やで?
私なんか、妄想なんて生やさしくなくて
いまだに、私が喋ると
そのひと言が最後になって
それまで和気藹々と語らってた場所が
暗闇の沈黙に覆われることが
(いまだに、やで、)ある
そんな変なことは云ってないはず
しかも、そんな、たいそうな
『真実』を喋ってはいない、絶対。
ただ、私の会話の
みんなとの間が悪い、だけなんだろうな
と納得しているが
納得しつつ、不思議なんだが。
まぁ、それはそれとしても、
吉本隆明さんの詩、
すごい無責任な真実。
それこそが、詩、の真骨頂、か。
ゆうて私も
私の周りをいとも簡単に凍らせてるから
私なんか廃人認定されても
まぁ、なにひとつ
文句はないし、
だれにも、文句は、云いませんけど、ね。