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秘剣と10人の能力者  作者: こめたろう
殺しの意味
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模擬戦

お久しぶりです。

数ヶ月ぶりの投稿です。夏場になれば暇になるので投稿頻度が増えると思います。ブックマークをして気長にお待ち下さい

「おっと今年の新入生は遅刻なしか・・・今年の死者は少なそうだな。もうすぐ始まるから席に着きなさい」

ドアを開けた瞬間、壇上に立っていた教師が言った

僕達は何も言わずに近くの椅子に腰を掛けた

「・・・全員だな。少し早いが自己紹介などもあるためもう始める

それでは、防衛科の授業を行う。

まず私の自己紹介から行おう、防衛科担当の西陣陣城だ。現在は特殊部隊古今東西の一員でもある。くれぐれも私を殺そうとするなよ?私たちはおっさん共を殺すのは躊躇わないが、原石であるお前たちを殺すのは面倒なんだ。それでも毎年、毎年殺しに来る馬鹿が居るからな何度も言うが軽率な行動はよせ。これは他の先生方にも言える。どうしても殺したくても、古今東西所属を名乗る先生は洒落にならないから」

「それでは、今後の授業方針を軽く話す、私は言った通り物理防衛の専門家で主にCQC・・・近接戦闘の防衛術を極めている。私は座学など面倒なことはほぼしない評価式は・・・あぁそうか1時間目だからまだあの授業を受けてないんだな。それじゃ今日は一年で1番暇な日になるな、君達この後、訓練科の安東の授業をウケるだろ、そこで各々適性が知らされる、それを覚えて私に知らせなさい。それを元に各々にあったCQCを組み立てる。

あまり居ないが、ごく稀にCQCの必要性なしと判断を下す事もある、そいつは問答無用でこの授業の単位は確保したことになる、私が教員になってからは最短でも1週間だったな、確か名前は……近藤……だったかな

今日は、全ての基礎を行って終わる」



そこからはそれぞれの持ち武器と別にナイフが配られ、自身の最も取りやすい位置を探す所から始まった。




ゴーンゴーンゴーン


「今日はここまでだ、安東にちゃんと適性を判断してもらえよ……まぁ()()()()()()だがな」


僕たちは移動した、今回の教室は迷う事なく到着した。なぜなら死んだような顔をした1年生が向こうから歩いてきたのだ

「あの安東っていう奴やばいし、アイツがなんでいんだよ1年に太刀打ちできる相手じゃねぇ」

「俺なんか林檎片手に遊ばれたぞ」

「なんか林檎ばっかり食ってるよな……」

こんな愚痴を言う集団が歩いてきたのだ嫌でも察しがつく

ここで奏瀬が口を開いた

「林檎を食べて…」

宗淵が口を開いた

「1年生では太刀打ちもできない…」

火龍と畠山が同時に言った

「めちゃくちゃ強い奴…」

ここで涼が口を開いた

「言わなくても分かる…みんなが思い浮かべてる人が………」

皆の頭の中では林檎片手に弄ばれる、姿が容易に想像できた

『あの人だな』



一向は訓練科の教室に到着した

そこは他の教室とは違い、机や椅子は一切なく高低差もありまるで体育館のような、とても広い場所だった。

「ようこそ、新入生諸君

あと数分で初回を開始する、今のうちに自身の武器を抜いておきなさい。

詳しい説明はまた始まってから行う」

入るなりいきなり男性の声が聞こえた、声の主は階段上に立っている黒い外套に身を包んだ者だった

そして全員が入り鐘が鳴ると、あの男と林檎の袋を抱えたあの人が下りてきた

「ようこそ、新入生諸君。私の名前は安東北信

既に別な先生から聞いているかもしれないが、訓練科を受け持っている。

そして今日は、君たちの実力を知るために、彼女と一戦模擬試合をしてもらう

彼女はそこら辺の上級生とは格が違うほど強いから殺す心配ではなく、殺される心配をしなさい。

私も軍人だ、多少の医療知識はあるが医者ではない。致命傷は負うなよ?」

安藤が念を押した

「大丈夫ですよ先生、私も本気出しませんよ。一人を除いて」

谷藤さんが涼を睨みながら言った

「・・・・」

当の本人は冷や汗を流していた

「まぁ谷藤、そこまで躍起になるなあくまでも新入生たちの実力を知るだけだ。殺すなよ?まぁ事故ならそいつが弱すぎたという事であきらめるがな」

『・・・・・・』

ここ居る全員が同じことを思っただろう

(殺される・・・)

「前置きはさておき・・・詳しいルールを説明する

君たちはここで、彼女と1対1で戦ってもらう。対戦順は彼女の気分次第だから、いつ順番が回ってきてもいいように準備するように

勝敗の判断は俺がする

彼女に致命傷になり得る攻撃を受けた時点もしくは、降伏や戦闘継続が不可能と判断した場合止める。

それまでは、どんな傷を負おうと一切止めないし何も言わない。

今日の1コマで終える予定だが、もし善戦してたら、次回に持ち越しだ。だから全員受ける、逃げようとする臆病者はいないと思うが計画しておく」

「え!ちょっとそれは聞いてなんですけど?」

谷藤さんが文句を言った

「また林檎をやるから許せ」

安東は林檎を谷藤さんに投げながら言った

「許す」

林檎をキャッチしながら谷藤さんは答えた

「時間も有限だ早速始めよう」

安東が言った

「じゃ・・・そこの君から行こう」

谷藤さんが前に居た青年を剣で差した

「え、俺からっすか」

名も知らなき青年は、いきなりの指名に驚いているようだが緊張はしていないようだった

「それでは、早速行かせてもらいますよ」

青年は、剣を構えた

「いつでも来ていいぞ」

谷藤さんは先ほど貰った林檎を片手に刀を構えた

「舐めてもらっちゃ困りますよっと」

青年はかなりの速さで、距離を詰めた

「うーん、君は俊敏系の能力者か・・・だが()()

次の瞬間、谷藤さんの刀には少量の血液がついていた

「傷をつけたそこは人体で傷ついたら、大出血する場所だ。そして君はこの数秒も時間を無駄にした。本当の戦闘ならんもうすぐ失血で意識を失い、30秒もすれば失血死するだろう」

青年の太もも、脇、首元など的確に動脈、静脈が通っている地点に切り傷がついている

確かに、青年は死んだろう

「そこまで、山田雅人(やまだまさと)が致命傷を受けたと判断する。山田は速やかに階段を上がりなさいそこら辺にガーゼがあるはずだ、応急処置ぐらい自分でしろ」

安東が言った

「じゃ次は・・・そこの子」

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・ 

   ・

こうして、テンポよく模擬戦は行われてた

だが依然として谷藤さんと刀を交わした者は居らず、1分でも持ちこたえる者さえいなかった

「じゃ次は・・・君だ」

指名されたのは火龍だった

「ようやく僕の番出すか・・・手加減してくださいよ?」

火龍が言った

「すまないなそれはできない相談だ」

谷藤さんが答えた

「それでは行きますよ!」

火龍は【強化者】を使い、特攻した

「うぉぉぉ!!」

ガギン

今までとは比較にならない音が鳴った

「これは・・・1,2を争う力強さだね、でも私には敵わない」

そう谷藤さんは言いながら、何回目か動脈を切りを行い無力化した

「ッグ全力でもこれだけか・・・」

火龍がガーゼを貰いながら呟いた

「君の力強さは初見ではかなり驚くものだよ、だけど何回も相手すると対策が取れてしまって、弱くなるから戦術も考えないといけないね」

谷藤さんが刀に着いた血痕を布でふき取りながら言ってきた

「善処します・・・」

火龍が下を向きながら答えた。

そうして僕の知る人も次々と指名を貰い模擬戦を行った

今の所一番持ちこたえたのは奏瀬の【剣技舞姫(オドリキルモノ)】だった

最長の10分35秒という時間を叩きだしている



そして・・・


「僕を最後にするんですか・・・」

僕が呟いた

「あぁ勿論さ、涼君はこの中で群を抜いて強い。デザートは最後に食べるからな。

あ、安東。疲労回復の薬をくれ」

谷藤さんが言った

「ん?まぁいいがまさか彼たった一人相手に全力の状態で挑むのか?」

安東が驚きながらも言った

「獅子はウサギを狩るときも全力を出すというからな、全力じゃなければ無礼というものだ」

谷藤は言った

「じゃ僕は少し準備しますね」

谷藤さんが栄養ドリンクみたいなものを飲んでいる間に、僕は準備を開始した。

まず武器は凪さんの兄弟刀『影』そして能力で作成した、銃を2丁、1丁は左手にもう1丁は能力空間に隠す。

「準備はできたかい?涼君」

谷藤さんが聞いてきた

「えぇ全力には全力で答えませんと」

僕が答えた

「それでは最後の模擬戦を開始する。始め!!」


合図と同時に僕は谷藤さんが居るところに鉛玉を打ち込んだが、案の定斬られた

そしてこっちに向かって来ている

「マジか!?」

慌ててガードしたもののその一撃は重かった

「これだけ倒れる訳ないよね!?」

谷藤さんに言われた

「こんなんで倒れてたら、目的は達成できませんよ!」

僕が答えた

そこから剣戟を交わしていった

(このままじゃジリ貧だな・・・煌剣を使うしかないか?

いやここで使うのはまずい、他の奴に知られるのはいいが安東あいつだけは知られちゃまずい、アイツはこの剣技を知っているからまずい)

「取り合えず・・・衝撃閃光(インパクトフラッシュ)

いつもの技を繰り出した

「取り合えずで出す技じゃないよ!?」

谷藤さんはそう言いつつもちゃんと対処してる辺り実力者だ

「これで仕留めればよかったのに・・・」

既にやられた生徒たちは安全圏から観衆に回り歓声を上げていた

自分たちを仕留めた、敵が苦戦しているのだ歓声の一つや二つあげたくなる

「じゃ私も技使うわね?剣王斬撃(王の斬撃)

次の瞬間ただの斬撃が飛んできた・・・いや通常(ただ)の斬撃ではない

涼や近藤などが放つ斬撃とは、比べれないほど大きく早い斬撃が、涼の喉元を狙い迫ってきている

(まずい!この斬撃に当たればタダじゃ済まない・・・だが光剣では火力が違いすぎて打ち消すことは不可能。煌剣を使えば打ち消すことはできるが、あの教師の目を誤魔化せれない。一か八か避けるか?

考えろ考えろ・・・・この手が有ったか)

「夕凪」

次の瞬間全ての音が消え、静寂が訪れた

「な!あれば」

安藤が絶句した

「何をしたのかな?私の斬撃が消えたように見えたけど」

谷藤が距離を置きながら、聞いてきた

「そのままですよ、攻撃を無力化しました」

僕が答えた

「タネは教えてくれなさそうだね……まぁその刀だと思うけど。兄弟刀『陰』確か兄弟刀などの特殊な刀はなんならの能力を持ち合わせてるはずだ。

まぁその刀は、兄の方含めて公には出てない今日を除いてね」

谷藤さんが分析した

「そこまで見切るとは流石です。ですがこれで互いに手が出せなくなりましたね」

僕が言った

「いや?君の負けだ、刀の能力は万能ではない。連発することはできないし、斬撃が技の全てじゃないからな次の一手で倒す」

谷藤さんが宣言した

「それで抗わせてもらいます!衝撃閃光(インパクトフラッシュ)

僕が言った

「無駄だよ、君のこの技は大した攻撃り…ょく?」

谷藤が違和感に気がついた。

攻撃力が無いと見切ってまともな防御を取らなかったなのに、自身の体に()()が付いているのだ

弾痕は綺麗に重要部位を避けつつ、行動に支障が出る肩、腰、脚に付いているのだ

谷藤はその場に膝をついた各地から少しずつ血が流れる

「種明かししましょうか?」

僕が言った

「あぁ頼むよ」

谷藤さんが言った

「単純ですよ、衝撃閃光は全く攻撃力はない。目をくらます効果の方が強いです、それを利用してこの銃の発射を隠したんです。おまけ程度に発射弾丸も衝撃閃光と並ぶようにしたんです、弾丸自体は発光していないので、別な発光源があれば見えない。

そして貴方は、定石通り攻撃力のないこの攻撃は無視して僕の首を狙いにきました」

弾丸の火薬は少し抑えたので、傷跡は浅いと思いますよ」

僕が種明かしした

「…‥完敗だ、私の慢心が原因ということか。次は必ず勝つ」

「………そこまで谷藤の敗北で終了。

あとお前、その刀は誰の兄弟刀だ?」

安藤がきつい口調で聞いてきた

「さぁ?師匠が受け継いだものなので誰の所有者か分かりませんよ、師匠は遺品だとか言ってました」

僕が答えた

「……まぁいいそのうち分かる

今日の講義はここまで、次回までには全員分のレポートを作ってくるからそれを元に講義を組む。今日は解散」



僕達は谷藤さんを置いて出て行った

もう少し良い終わり方があった気がしますが……まぁ良いや

多分この連載を終えたら、再度修正版や話を統合した新しい連載開始するのでその時に直します

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