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秘剣と10人の能力者  作者: こめたろう
エピローグ〜〜〜入学前の動乱
4/60

舞鶴事件

こちらのエピソードは筆者の投稿ミスです。

正しいエピソード順は

剣鬼ー舞鶴事件ー遺言となっております。

ご迷惑お掛けしますが剣鬼を読んでから、この話を読んで下さい。


剣鬼を読み終わった方はどうぞ本編をお楽しみ下さい。



愛山凪の回想になります

 あれは……確か5年前だった涼が10歳になったかどうかだっただろう。

 愛山凪(わし)は涼と軽く木刀で立ち合いをやっていたのを鮮明に覚えている。

 その時から涼は、天才的な才能の片鱗が見えていた。

 13になるまでは父親(正行)母親(如月)に剣術を教えるなと厳命されておった。

 理由と問うと……『あの子にはまだ早いし、私達同じ残酷な世界に、巻き込むわけにはいかない平和に生きてほしい』

 と口を揃えて言った。

 まぁわしにもその理由は分かるし、尊重しておった。

 だが予想に反して涼は、両親以上の天才だった。

 自身の能力【偽装者】で両親の嘘の意味をある日知ってしまったのだろう。

だが一層わしに、立ち合いを求められた。

教えを受けれないなら、見て盗もうと思っただろう。

 その時のワシは、涼も意図を読めずに何時間でもいつでも立ち合いをした。

 後から知った事じゃが、涼は既に秘剣以外ほぼほぼ使える状態だったと。

 そして涼が11の時、戦争が起こった。

 幸いにも直ぐに日本が勝利して講和になったが、多少の被害があった。

 戦場から帰ってきた時、正行が涼に閃光剣を教えてるのを見た。

 後で聞いたんじゃが…『また戦争がいつ起こってもおかしくないから最も殺傷能力の少ない剣術である、閃光剣を教えた』

 と言っておった、そしてものの数ヶ月で閃光剣の秘剣以外を使いこなせるようになった。

 天才とは恐ろしい、煌剣を使いこなしながら閃光剣まで使えるとは、ワシにもできん事だった。

 能力も精神、表面防御という分類の能力だったので、防御力が落ちる剣士にとっては天性の能力だった。

 順風満帆な卯月家だったが…………悲劇が起きる

 舞鶴事件だ。

 当時、国防本部は戦争の影響で焼けた東京から臨時本部として京都に移っていた、その影響で有力な軍幹部は京都付近に住んでおった。

 ワシもそうだった。

 それが狙われた。

 某国の特殊部隊よる舞鶴上陸が決行された。

 沿岸防衛は失敗あっさり上陸されたが港を占領するにではなく、全員バラバラにどこかに向かっている事しか分からなかった。

 元帥になって間も無い美咲は、奴らが都市部に向かっていると判断し大阪、広島、滋賀方面に不死鳥、金鶏、烏丸(からす)が展開され、幹部級の正行、如月、ワシ、美咲は、各々京都市内を循環した。

 そして1人が、舞鶴方面に居ると目撃され近くにいた美咲が数名の部下を連れて急行した。

 この時の部下が現在の古今東西のメンバーだった。

 某国の特殊部隊は異常に強かった。

バレた瞬間、隠密性を殴り捨てて暴れまくった。

民間人の被害も何ふり構わずで、死傷者が200名弱、重軽傷者が1000人近くに上り、戦後最悪の事件と歴史に名を残す事になった。

 舞鶴湾での戦闘は苦戦だった。

 まだ任命されて経験の少ない美咲率いる部隊は、劣勢で数分もいないうちに壊滅状態に陥り撤退をしたらしい。

 少なくともワシが到着した時には、遅滞戦術をし負傷者を抱えながら撤退中の美咲達と会った。

 ワシはその時、少なくとも5人は斬り捨て奴らをその場に留めさせた。

 ワシは幹部級の応援を頼んでおった。

 それが間違いで人生で最大の後悔でもあった。

時間が掛かってもワシが1人で全員を斬り捨てるべきだった、英雄として剣鬼として。

 ワシが敵方の剣士と殺し合いをしてると、部下の撤退に成功させた美咲と、正行、如月が同時到着した。

 到着した瞬間、美咲に全員が特攻を仕掛けたのだ。

 突然の事で美咲も、ワシも誰も反応できておらんかった正行と如月も反応できてなかっただろう。

 奴らの凶器が美咲の胸に近づき刺さろうとした時、如月がその身を盾にした如月の体には4つ以上のナイフが刺さり、2つの剣で刺された。

 刺されて如月が地面に倒れるかどうかの時、ワシと正行はようやく何が起こったかが理解できた。

 美咲は目の前の事に腰を抜かしていた、無理もない目の前で母親が自分より強い幹部が、息絶えようとしているのだから。

 正行は、ナイフで刺した4人を瞬く間に制圧しただが、冷静さを失った正行は、剣士に無謀にも挑んだ。

 ワシは最も強い敵剣士を美咲に近づけさせない事で精一杯だった。

 もう少し早く仕留めておけば良かった。

 ワシが奮闘してる間に正行は、着実に追い詰められていた、如月が急速に弱っていくのを感じたのだそのせいで、普段なら取るに足らない相手にも関わらず苦戦をして、果てには正面から2人分の剣を受けるという暴挙に出たのだ。

日本の剣士は基本的に正面から受けるという訓練を推奨していない、相手からの攻撃のカウンターで殺ることを少なくとも弟子には教えておる。

 そしてワシが相手を秘剣を使って、仕留めるのと同時に正行の体に剣が二つ刺さり、貫通するのを見てしまった。

 ワシは………気づいたら舞鶴を血の海していた。

 意識を奪ったはずの捕虜まで、絶命していた。

そして2人は帰らぬ人になった。

 当時、日本にはB級の治癒師かおらず、虫の息の2人を助けることは不可能だった。

 だがA級だろうが、S級が居ようが変わらんかったと思う。

 美咲は数日入院した、目の前で両親が死んだのだ無理もない。

 涼には……包み隠さずに全てを話したその当時には、能力を完璧では無いが使い来ないしており、嘘を吐く方が酷というものだ。

 涼は冷静に、現実を受け入れていた。

 軍人が殉職したのだ、社会から見れば一般的な事で何も無い。

 戦う事が仕事の彼らが戦闘に負けて死んだ。

 ただそれだけなのだ

 ワシは責任を取って辞めようと思ったが、如月と正行が絶命する直前の言葉を思い出した。

『子供達が憧れるような人間で居て、そして育ててあげて、二度と会えないのが悲しいけどそれでもいい、子供達を・・・おね・・い』

「もちろんだ…命を賭けて守ろう」

「ぼく・・・からも頼む・・・涼に先生のす・・べてを』

 2人の言葉を守る為の命だ責任を取る為の命じゃ無い。

 ワシをそう思い元帥の地位に着き、美咲をフォローし涼に煌剣を教え育てた。

 だが決して親にはならなかった、親になる資格は無い。

 ワシはそう思っている、あくまでも先生のままでいいと

なってくれと懇願されてもワシは……ワシ自身を許せない、決して許せない罪であるのだ。


誤字脱字報告をお願いします!!

今回は時系列も結構絡んでるので、注意して書いたのですが間違っているポイントがあったら

遠慮なくコメントでもなんでも報告お願いします。

感想も是非是非

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