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【設定グダグダで新規に書き直します】レディース総長の異世界放浪記 気に入らねー奴は、とりあえず〆る  作者: 遊々じーじ
第三章 総長伊月、ユグドラシル領の富国強兵計画【絶対無敵の神撃国家を建国だ!】
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070話 総長、自称聖女達に押し負ける

<イツキサイド>


「まさか、あの司教が改宗するとは・・・」お母様は、すべてを他領に追い出すものと思っていたらしい。確かにあのガースについてはそのつもりだった。

「ガース以外は問題なかったんだよ」大工のカタギの奥さんが、お菓子をくれるついでに教えてくれたんだよね。みな私と仲良くなりたいって。

あの司教は、ヤンマーちゃんの調査で、教会内で(悪い方に)影響力があるし、相当なキレ者と判明していた。だから諦めていたけど、神を見た瞬間にどす黒い靄が一気に晴れたのだ。思わぬ収入を得た気分だね。

「教会の方針・運営は私が決めていいのだろ?人族と戯れるのも面白そうだ」もちろん!ベルネちゃんに丸投げだ!


お祖父様達にお茶会ついでに報告をすると驚かれた。まあ、司教ガースの実物を見たらもっと驚くだろう。

のんびりくつろいでお茶を楽しんでいると、セバスが困った顔で現れた。

「イツキ様、あの・・・イツキ様の聖女を名乗る二人組が来訪してきたのですが・・・」

「「「はあ?」」」」


「そのような輩は、追い返せばよかろう」お祖父様の言葉にセバスは経緯を話す。

なんでも、先の教会に居た人物のようで、私を見て「生涯を賭して仕える神」と天啓(私達はそんなの出してない)を受けたそうだ。イツキ様のお側に仕えるためにはどうしたら?と父に相談したら「イツキ様の聖女になれば良い」(どうしてそうなる?)と言われ、早速聖女認定してもらおうとやってきたそうだ。セバスは追い返したのだが、入口前に根を張ったように動かないとのこと。

・・・聞いてもまったく意味が分からない。でも、なんか面白そうだな。私はアホなやつ、結構好きなんだよね〜


応接室に招き入れると「「我が神よ〜!」」と、いきなり五体投地して拝み始めた。確か祭壇横でボロボロと泣いていた女性達だ。

「そういうの不要だから!」と席に座ってもらい事情を話してもらった。

概ね、セバスから聞いたとおりだったけど、このマリーヌの父で、聖女の提案者は司教ガースだった・・・・知らぬうちに狂信者家族を育成してしまった。


「「これからはイツキ様の聖女になります!いつまでもお側に!」」いや、了承してないからね。大体あってすぐに聖女とかおかしいだろ。

「まあ、聖女になる」「「ありがとうございます!」」「いや、最後まで聞こうよ」お前達が崇拝したいという神の言葉だよ!ちゃんと聞こうよ!

「聖女になるというなら、それなりの力がないとだめだよ?アピール出来ることあるの?」

まあ、ラノベでも聖女はそう簡単に選べれるものではない、最低でも見込みのある力を見せて欲しい。と思うのは当然だよね。


「読書です。ずっとニートでしたので!」

「生活全般です、マリーヌ様のお世話してました!」

・・・駄目だこりゃ。どうやって断ろうか?


「うちは武闘派なんだから、最低でも戦闘力がないとダメよ」おおっ!お母様ナイスだ!

「「分かりました!」」と言うと、外に飛び出していった。えっ!?なんなの?皆でキョトンとしていると、セバスが部屋に飛び込んできた。


「大変です!あの方たち精霊女王の悪夢に突撃していきました。獲物も持ってません。」はあっ!?

「は〜っ、ベルネちゃん、あの二人が危なそうだったら、ゲートで連れ戻してくれる?」「分かった」と言って飛び出していった。


30分後、ボロボロの二人が連れ戻された。マリーヌは右手が噛みちぎられて、ジョセはマリーヌをかばったのだろう、右手・左足が無く、右の脇腹が噛みちぎられていた。

「ああ〜っ!もう!これだから狂信者は!」慌てて神聖魔法で治療する。男爵家の皆も呆れていた。


「「はっ!?」」ようやく目が覚めた二人、こいつらに説教しないとな。

二人はガバっと起き上がり「「申し訳有りませんでした!」」と言ってから、また飛び出していった。流石に迷惑を掛けて恥ずかしくなったのかな?という淡い予想は外れた。

「大変です!あの方たち精霊女王の悪夢に突撃していきました。『今度こそイツキ様の聖女に〜』と叫びながら!」はあっ!?狂信者すげーな。


30分後、またボロボロの二人が連れ戻された。マリーヌは両手が噛みちぎられて、ジョセはマリーヌをかばったのだろう、下半身が無かった。

神聖魔法で治療しながら、なにが、ここまでこいつらを突き動かすのだろうか?と不思議に思う。

こいつら、悪意など欠片もなく、ただただ純粋に私に認められることだけを考えて行動してるのだ。能力は別として、アクセル全開のぶっ壊れた信仰度合いは聖女と言ってもいいだろう。

ここまで純粋な心意気を見せられたら、これはもう私が引くしか無いだろう。


「「はっ!?」」ようやく目が覚めたところで「お前達を、聖女候補に指名する!」と宣言した。

・・・また、森に突撃されたら大変だからね。


「・・・おい、イツキ。こいつら、お前の眷属になってるぞ!」

「ファ!?」・・・ベルネチャン、ジョウダンハ、ヤメテヨ


イツキのためなら最高神とも敵対する「聖女」と言う名の2体の狂犬が誕生した。


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