046話 総長、イザベル姉様のために奔走する(学院への下見)
<イザベルサイド>
あれから10日ほど経過した時に『学院の場所が分からないと、ゲート繋げられないんだよな〜・・・よし、ウェンディ!下見に行くぞ!』とイツキちゃんが発案、私、いつきちゃん、離れたくない!と、のたまうお姉様の3名で金竜に乗り、王都ジョイフィールへ飛び立った。
元のサイズに戻った金竜に乗ると、なぜかその背中に家があった。『のんびり飛んで行こう!宿泊施設はバッチリ!』・・・イツキちゃん万能すぎ。
この頃には、金竜のウエンディはイツキちゃんに心酔しており「寝起きとは言え、神に対して無礼を働き申し訳ありません」と謝罪していた。氣も伝授されて、本人曰く「数倍は強さが向上しました、これでイザベル様の敵を皆殺しに出来ます!」と喜んでいたけど・・・事前に威嚇はしてね!とお願いした。
ウェンディとは仲良くなり、イツキちゃんと家族になった幸運の話もしたが「神は気まぐれ、その幸運を享受したものが人生の勝者ですよ」と、言われた。ただ「イツキ様は大分家族に執着されているので、かなり波乱万丈な人生を送れますよ」には、ちょっと心配になったけど。
前から気になっていた「あの空間で何されたの?」を聞くと、ガタガタと震えだしたので「もう思い出さなくてもいいよ!ごめんね」と謝って抱きしめた。断片的に聞いた話では「食べられた」らしい。イツキちゃんのかわいらしい口で齧られても、それ程とは思えないけど?
家はあるが、お食事は?と心配したのだが、イツキちゃんが作る和食?料理は最高で、お姉様と共に満喫した。私的にはカツドーンが素晴らしかった!『魔法で材料と調味料が作れるとは!』とイツキちゃんもご満悦で、うちの料理人に調味料の提供とレシピの伝授をしてくれるそうだ。
領内の商人には、把握している材料で作れる調味料の製造技術も指導するそうだ・・・姉と共に感動したチョコレートは無理らしい。がっかりだけど、それを知ったイツキちゃんが、時折作ってくれるとのことで安心した。
快適な一泊生活を送り、到着した王都ジョイフィール。堅牢な城壁が3層あり、外から一般民衆、貴族、王と元王族が住む、権力者の醜き都市。そのあり方に嫌悪感を抱く。お姉様とイツキちゃんも同じのようだ。
中心の城を見たイツキちゃんは、シン○レラ城かよ!とつぶやき『ウェンディ!城の一番高い塔を薙ぎ払え!』と指示を出し、ウェンディは灼熱のブレスで尖塔を薙ぎ払った。王都は大混乱のようだが『あれから回答ないし、魔物の驚異で脅すのもありだね』というと「イツキ様、さすがに私を魔物扱いは」と珍しく苦情を言ウェンディ。
『ごめんごめん、じゃ【神使】なんてどう?』と言うと、ウェンディはご満悦だった。イツキちゃんは懐に入れた対象には優しいのだ。
その後は、街の広場におりて、ウェンディが住人(服装から商人?)の一人を拘束。「おい!貴族学院は何処だ!」と聞き、ウェンディの腕で拘束したまま案内させた。
開放時にイツキちゃんがウェンディの鱗を数枚渡して『儲けたくば、ユグドラシル男爵家に来い!』と言った。疑問に思って理由を聞いたら「あれは、しょうりゃいせい、ばつぐんにゃ!」と言った。
未来視というのもので、ある程度の将来性は把握出来るらしい。
なら、私達も分かるの?と聞くが『私情が挟むと難しい』との事。「それって、私達を大事に思ってるからだよね〜」とお姉様がからかうと、ぷいっとそっぽを向いてだんまりだ。かわいい!
貴族学院の門をぶち壊し(大丈夫なの?)、侵入すると「ま、魔物風情が!わ、わ、わ、我が学園を!あ、あ、荒らすことは、ゆゆ許さん!」と叫ぶ、震える男子学生と側に居る女学生の二人、剣を手に持ち待ち構えていた「へえー?」と、イツキちゃんは興味津津だ。
スキルで5歳時になったイツキちゃんは、ウェンディから飛び降り二人組に近づく。「ち、近づくな!」という男子学生を跳ね飛ばし(ひどい)女子学生に近づく。怯えてるんじゃ?と女子学生を心配したが
「お前は、あの竜の主か!我が名はロイヤール侯爵家に仕える、アレクサンドラ伯爵家長女カペラ・アレクサンドラである!いさ尋常に勝負しろ!」・・・あっ、脳筋女子でしたか。
「ふふふ、その意気やよし!・・・ただし、私は弱者の相手はせん!相手したくば、我が姉上のイザベル姉様の屍を超えてみせよ!」・・・えっ!?私が戦うの!?屍になるの!?
仕方なく、イツキちゃんの側に行くと「お姉様、あれはお友達候補です。手なづけて男爵領に取り込みましょう」だって・・・私の想像するお友達像とはちょっと違うけど。
「こういうところから、運命の男性が見つかるんだよ!気に入った友達の兄弟とかね?」と言われると断れない。一応、姉とは違い恋に焦がれる乙女ではある・・・イツキちゃんは、私が眷属にはならない、ということに気づいているのだろう。私は長寿より短くても幸せの人生を送りたいのだ!
・・・イツキがその人生堪能後の隙間を狙っているとは思わないイザベルだった。イツキは狙った獲物は逃さない!狡猾なのだ!(アリス談)
「私はユグドラシル男爵が次女、イザベル・ユグドラシル!」と自己紹介すると「私はアレクサンドラ伯爵家長女カペラ・アレクサンドラである!いざ!」と答えがあり、勝負が始まる、が・・・まさかの氣功砲一発で終わるとは・・・。
「私が鍛えた結果が出たね!イザベルお姉様は既に国内最上位クラスだから!」と言われた・・・早くも婚期が去った気がしたのは気の所為ではないのでは?
気絶から回復したカペラ様が「いや〜!イザベルは強いな〜 ちなみに師匠は誰なんだ?」と言うので、イツキちゃんを紹介した「おいおい!この子まだ0歳児じゃ?」と言うと『私は神イツキ、訳あってユグドラシル男爵領に降臨した唯一神である!』と神威を発して言うと「神様!?ひえ〜!」と平伏した・・・なんか、うちの家族と同じ雰囲気を醸し出す娘だな。と興味を持った。
『イザベル姉様、脳筋は万国共通!私は好きだよ!シンプルイズベストなんだよ!』・・・内容は良くわからないが、私も単純明快の戦闘民族と言われている気がする!と膨れていると「もう、手遅れよ〜」とお姉様に言われた。
お姉様の話では、通常の人間がイツキちゃんの基礎訓練を楽しい、なんて思える思考にはならないらしい・・・私、戦闘民族確定された!
その後、カペラ様はイツキちゃんの舎弟になった。学年は2年生で学院生活に退屈していたそうだ。
『イザベルお姉様の友だちになって、一緒に暴れまわって共に一ヶ月で退学、そして一緒にうちに来い!』との勧誘に一も二もなく賛同していた。
『よし、カペラ!お前が推薦する戦士・・・いや、イザベルお姉様のご学友候補を今すぐ連れてこい!』
「御意!」と走り去っていったが・・・イツキちゃん?今日は下見だよ?
というと、なぜかイツキちゃんは呆れたように『お姉様、わずか一ヶ月で学院を完全掌握するんだから、時間は幾らあっても足りないわ!』と怒られたが、完全掌握?今日は下見だけだったはずなんですけど!
『イザベル、諦めろ。あれは止められん』とウェンディに慰められた。
カペラ様が集めた人員は2年生から4年生までの女性21名。いずれも鍛え上げられら体躯をしている、脳筋集団だ。
「なんだ!おら!神だ〜?おおっ竜!?だが竜ごときに怯えると思っているのか!こら!」と勇ましかったが、すべてイツキちゃんが丁寧にボコボコにして手なすけた「前世では、これが日常」だそうだ。劣悪な環境を想像して、思わずひしっと抱きしめてしまった。
「よし!お前たちは我が軍門に降った。だが粗末には扱わない。お前たちには私の親衛隊【アマゾネス】に任命する!・・・カペラを団長として、私への恭順の意思として、一ヶ月間我が姉イザベルお姉様をお守りするのだ!・・・卒業後又は退学後は我がユグドラシル男爵領に常駐してもらう!励め!くそ共!」
「「「「おおおーーーー!!!」」」」
・・・「お姉様、今日は下見でしたよね?」と聞くも「あんた、竜を連れてきた時点で無理でしょ!?」と言われた、確かにそうだよね〜と現実逃避だ!
「「「「イザベルの姉御!一ヶ月間よろしくお願いします!」」」」
・・・短い学園生活だけど楽しくなりそうだ。
『よし!話はまとまったね!・・・ウェンディ!あそこの空き地をブレスで薙ぎ払え!』と言うと、貴族学院の壁際の林をブレスで薙ぎ払った!
「「「「「おお〜イザベルの姉御!すっげーーー!!!」」」」」・・・私の評価がおかしい件について!
『次は、空き地に・・・ウェンディ!お前の顔の彫像を作れ!・・ふふふ、毎日竜のアギトから現れるイザベルお姉様、さぞ神々しいだろうね!』
彫像を確認後、帰宅したのだが・・・私、一体どうなるのだろうか?




