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【設定グダグダで新規に書き直します】レディース総長の異世界放浪記 気に入らねー奴は、とりあえず〆る  作者: 遊々じーじ
第二章 総長伊月、念願の異世界転生編【天界再生のススメ】
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038話 総長、異世界転生します!

<とある天界>


ここは、既に神は居らず、劣化が進み崩壊を迎えつつある、誰からも忘れられた天界である。

神が居た時代には、半生命体の精霊・妖精と生命体の人族が仲睦まじく暮らしていたが、神が去ってからは、事あるごとに敵対するようになり、更には魔物という未知の生物の出現で、三つ巴の泥沼状態が続いている。

その名もなき天界には楕円形状の大陸が2つ存在しており、上大陸と下大陸として八の字のような配置で、中心部が地続きになっている。

永い闘争の末に、上大陸には精霊・妖精族、下大陸には人族が住み分けるようになったが、海側から魔物が現れ始めて、その強大な体躯で徐々に魔物が勢力を拡大中である。


上大陸と下大陸の接続部分は1000km程あり、そこは両陣営の主戦場となっていた。だが戦いに飽いた当時の精霊女王が力と命を絞り尽くして1000kmx100kmの膨大な森を作り人族への防波堤にしたのだ。それにより双方の接触(戦闘)が無くなり一時の平和を得たのだが・・・現在はその森に強大な魔物が蔓り、双方に甚大な被害を与える危機地帯となっている。

その過程を踏まえて、その一帯は「精霊女王の悪夢」と呼ばれている。


人族側では、当然ながらそんな危険な森に隣接する領地を良しとする領主は少なく、主に厄介者か戦闘狂の領主があてがわれることになるのだ。ちなみに人族の住む下大陸の人族の国は1つだけだ。

過去には3つに別れていたが、魔物の驚異に対抗するため3カ国同盟を締結、その後平和的な統一がなされ現在に至る。


その国の名は『トランシパール王国』下大陸の中央部が王都「ジョイフィール」、下大陸上部が領都「サイジェント」、左下が領都「ガアストール」、右下が領都「ロイヤール」。領都は過去の3国の名前を継承し、それぞれの元王族が侯爵として支配している。王都には統一の立役者で『大聖女』と名を馳せた「シルビア・ティアラ・ジョイフール」が初代王となる。


初代王の死後は「最上級の癒やしの御手をもつもの」を、代々選出して、王位と『ティアラ・ジョイフール』の称号が授与されている・・・民の心の拠り所。まあ、ぶっちゃけ広告塔である。

魔物のはびこる危険な世界で「癒やし手」は最上級の戦力となる。少し力を持つだけで「男爵位」が与えられるほどだ。ただ、魔物の襲撃があれば、即座に現地に派遣される戦場医師的な役割を負わされる。その任は王と言えども例外ではない。


しかし、一部の賢しい者から見ると事情か異なる。

強い力を持つ癒やしの御手を持つものが、下大陸中央部の王都に集まり、各領地を統べる元王族達は、実際には王都の別邸に住んでいる。

その真の理由は、高貴な貴族が安全に暮らせる場所を作っただけなのではないかと。

このことは上大陸では、広く知られており「ヘタレ国家」と揶揄されている。


そんな、崩壊が迫る世界の一角、「精霊女王の悪夢」に隣接する辺境領地に「精霊王の妾」と揶揄されている男爵家が存在する。その名は「ユグドラシル男爵領」はるか昔に禁忌を破り精霊王と恋に落ちた女性、その二人の実子の子孫と言われている。

真偽は不明だが、第一の理由が隔世遺伝で精霊の特徴が現れる事がある事、第二の理由は精霊との戦闘時、この領地を避けるように戦闘が起こること、第三に代々の領主が「真実だ」と公言しているのがその理由だ。ただ、揶揄はされるが、代々美男美女が排出する家系なので、貴族内では人気が高く婚姻には引く手数多で困らない。

ただ、隔世遺伝が現れたものは、次期当主になる事が決まりとなっており、たとえ王族からの婚姻要請でも断る事になっている。

精霊王の妾の揶揄は、主にこのような高慢な隔世遺伝の当主に対する言葉である。


そして現在の次期当主がその隔世遺伝の持ち主で、その名をセリーナ・ユグドラシル、性別は女性だ。

貴族の中では「灼熱姫」「残念姫」「真紅姫」等と呼ばれている。

燃えるような真紅の髪に、蘭蘭と輝くルビーと見紛う赤い瞳、その姿をひと目見た者は、即座に恋に燃え上がると言われている。ただ、この美姫にはひとつの欠点があり、そのおかげで婚姻することが不可能と言われている。


彼女の魔力は真紅に染まり、ひとたび感情が乱れるとその魔力が、荒々しくあらゆる生物を燃やし尽くす、まさに「灼熱姫」なのだ。

なぜか直系の血族には全く害がない魔力なのだが、それ以外の生物すべてに牙を剥くため、既に両親は婚姻を諦めている。だが家訓のため次期領主は決定している。


後継に悩むところだが、家族構成は両親、兄2人と妹1人の6人家族で、とても円満なため、後継は誰かの子供を養子にして、と考えられている・・・次期当主に燃やされなければ、という条件が付くが。


普通の娘であれば、婚姻が出来ずと嘆くことだろうが・・・当の本人は意に返さす、これ幸いと魔物が出れば率先して、喜々として退治に向かう。暴れ姫・戦闘狂なのが幸い?している。


そんなセリーナが18歳の誕生日を迎え、正式に次期領主の発表の宴を行った・・・その夜に事件が勃発する。

「燃焼姫」の噂を信じない、さる男爵家の次男が、宴の夜に就寝中のセリーナの寝所に夜這いを決行したのだ。

ただでさえ感情のゆらぎ一つで魔力が荒れ狂う彼女、さて、就寝してコントロールを手放した彼女の魔力はどうなるのだろうか?


ちなみに、ユグドラシル男爵家では、セリーナの寝るベットから15m圏内は家族以外の立ち入りが禁忌となっている。大事な従者たちを燃やすわけにはいかないからだ。これは王国にも重大案件として報告済みだ。もちろん、危険な寝起きの身支度も家族が行う。


だが、このバカは決行した。結果はドアの前で真紅の魔力に絡め取られて、絶叫しながらこんがりとローストされた。慌てて駆けつけるユグドラシル男爵家の人々が、ドアの前に転がる、こんがりローストを発見!何も知らずに、室内で爆睡する本人の預かり知らないところで、騒動は起こり、終息したのだ。


そんな騒動・片付けも落ち着いた、明け方頃にセリーナは夢を見る・・・目の前にいる金色に輝く少女が「ふふふ、気に入ったよ!夜這いに来た男をこんがり丸焼き・・ぶくくく、あ〜サイコ〜!!!!腐ったゴミは燃やさないとね〜」と爆笑している。しかし熟睡中のセリーナは事件のことは全く知らないので、首をかしげるのだった。

あまりの爆笑にムッとして「えっと、あなた失礼ね!燃やすわよ!」と怒鳴ると、相手が獰猛な顔(金色に輝いて見えないが、そう感じた)で「じゃ、実力の差を見せてあげるよ」と言ってきた。

戦闘民族セリーナは、即時戦闘態勢を取り、真紅の魔力を纏って「燃やす!」と攻撃に出た・・・が、結果はボコボコ。必殺の炎は軽く相殺され、攻撃も動きが段違いで子供扱い。気づけば床にゴロゴロと転がされ続ける屈辱、私は雑巾ではない!・・・生物を燃やす雑巾など欲しがるものは皆無だか。


今まで、負け知らずの私がこんな・・・と、羞恥と悔しさで顔を赤らめていると

「お願い聞いてくれたら、鍛えてあげるよ・・・条件次第では、永遠にね」という言葉に、二つ返事で了承するのだった。


あまりの即断に、金色に輝く少女は呆れていた。この金色少女の名前は伊月・山本というらしい。以後イツキと呼ぶことにした。取り敢えず話は聞けと、自己紹介後にお願いの内容と、私のメリットを話してくれた。

お願いは「私を身ごもって、母親になって欲しい」との事だ。でも、体質的に男を燃やしてしまい行為が出来ない。と答えると、満面の笑顔(そう感じた)で右手の親指を突き出した。男はクソだ、勝手に宿るので汚い汁は必要ないと言われた。処女懐妊?と言われても・・・よく分からんのでお任せした。


で、私のメリットだが・・・

①妊娠期間中に「氣」という身体強化の方法を習得(最低でも今までの3倍強く!赤くなれる?・・・もう赤いですが?)

②妊娠期間中は全属性の魔法が使用可(期間中は色が金色に)

③寿命が大幅に伸びる だそうだ。


①と③は魅力的だ!②は一時的だし、どうでもいい。

更には、「私の眷属になれば、なんとびっくり!更なる驚きの特典が目白押し!?」と怪しげな商人のような事を言いだしたが、その内容に即飛びついた!不老・排泄なし・食事不要・病気なし・強者からの訓練付き、と戦闘民族の私には夢のような特典だった。


「じゃ、セリーナ・・・いや、お母様だね。今後ともよろしくね〜」


ここで目が覚めた。起きても夢の内容はしっかり覚えている・・・

あれが事実なら嬉しいのだが?なにか確証が欲しい。


とりあえず妹か母を呼んで、身支度を手伝ってもらおう、とベルを鳴らす。するとドタバタと足音を立てながら、妹のイザベルがノックも無しに飛び込んできた!


「お姉さま!客人をローストにするのは、あれほ・・・・ぎゃーーーーーー!!!!」と叫び、気絶した?・・・なんて失礼な妹だ!私の顔を見て気絶するなんて!


仕方なく妹を介抱していると、怖怖と侍女が室内を覗く。で、私を見ると驚愕の顔を向け「だ、旦那様ーーーー!!!セリーナお嬢様の御髪の色が〜!!!」と走り去っていった。今日は何なの〜?


気になり髪を確認すると・・・金色!?ま、まさか正夢! 早速魔力を纏ってみると・・・金色だった!


夢じゃなかったーーーーーー!!!! ・・・今まで以上に楽しい戦闘漬けの日常が訪れそうな気配を感じ、獰猛な笑みをたたえるのだった。


ちなみに、その笑みを見たイザベルが再度気絶したのには・・・正直凹んだ。私そんな怖い顔しているのかしら?


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