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037話 総長、しばしのお別れ・・・新たな人生を歩みます。

<立花サイド>


「ふーーー!人生最良の瞬間!ひゃっはーーーーー!!!」


と、テンションマックスでジャンヌが戻ってきた・・・ちなみに伊月は水雷で九十九神への効果を確認中だ。


「前世で火刑に処せられたときは、世界すべてに怨嗟をつのらせていましたが・・・まさか今世でまっさらな心に戻れるとは!?」と大泣きし始めた。で、そのままバタリと倒れた。


私が「ちょっと!?大丈夫!」と近づこうとすると、ジャンヌの傍らに黒衣を身にまとったこのはが立っていた。えっ!?ジャンヌとこのはが二人に別れた!?と周囲が驚き思考が停止した瞬間!


「この時を待っていました、さあ!深淵帝、伊月を滅ぼすのは、まさに今!」と叫ぶと、このはの体から銀色の鎧を纏った恐竜?が飛び出してきて、伊月に向かって極太の暗黒ビームを放った。

「伊月!」と叫ぶも手遅れで、暗黒の波動が伊月を襲うが・・・それを左手でぺいっと払っただけで、瘴気に満ちた暗黒属性のビームは霧散した・・・人外のアレを心配した私が馬鹿みたい、思わず顔が真っ赤になる・・・なんか恥ずかしい。


「いいね!」と、深淵帝に親指を立てた伊月。払った暗黒ビームを早速真似て九十九神を撃ち抜く。

「ぎゃ!?だ、だから暗黒属性は・・・や、やめい!」

「う〜ん、やっぱり神聖属性には暗黒属性が一番効果あるね〜?・・・なら」と伊月の右手神聖属性が収束(やば!?この辺吹き飛びそう!)、それを極太ビームとして深淵帝に対してぶっ放す。


何しに出てきた!?と思うほど、簡単に深淵帝は消滅したが、あのビームの行く先が崩壊するのでは・・・と心配したが、その神聖ビームは曲線を描き伊月の左手に収納された。

伊月は「よし!これで飛び道具も使えるよ!【神聖砲:エンゲージリング】ってところかな?」とご満悦だが、皆の顔は苦々しい感じだ。

皆の心の内、分かるわよ「追いつくの大変だな〜」と思ってるんですわよね・・・もちろん私も同じですわ。


「流石、伊月ちゃんは規格外だよね〜」とこのは・・・黒このはかな?は、なぜかご満悦だ。まあ、そんなことより裏切ったこのはを取り押さえないと!と皆が行動開始しようとすると伊月から「待った!」と止められた。なんで!?


「深淵帝がこのはの中にまだ居るから、瘴気でやられる!近づいちゃ駄目!」と止められた、さっき消滅したのが全てではないようだ。言われて観察すると、たしかに相当量の暗黒属性の力を感じる。


「伊月ちゃんに提案があるの。九十九神と深淵帝の必勝の攻撃があるんだけど・・・それを受けてほしいの。それを受けきって無事なら、きっと二人も絶望で服従すると思うの」・・・うわぁ、さすがこのは。伊月が喜びそうな事を熟知してるわ〜!と感心する。

そして、伊月は必ず受ける!間違いないわ!・・・仮に伊月が負けて、死ぬ間際でも「四天王(笑)が居るから、みんな後は任せたよ!」と笑顔で言うだろう。私達には、常に絶大な信頼をしてくれる。

そういうやつだから、皆も離れられないのかもしれませんわ。他のみんなも諦めた感じの顔をしている。


「おっ!?いいね!その提案受けるよ〜」と、予想通り軽いものだ。しかし、世の中に絶対はないので私達も腹をくくらないといけませんわね・・・でも、なぜか楽しいと感じてますわ、他の3名(このは含む、ジャンヌは気絶中)とアリスたちも同じのようで、私の視線を感じでバツの悪そうな顔をしてます・・・このは、仕掛けてるあんたまでそんな顔をするのは、どうかと思いますわよ。

それを遮ったのは、常識人枠のファルエリオン殿。

「そのままでも殲滅出来るのに、わざわざ不利な条件を受ける必要はないと思われますが?」と、至極最もな進言をするが・・・


「それじゃ、面白くない!」との伊月の発言にファルエリオン殿はボーゼン。方や私達は爆笑してしまった「やっぱり伊月はこうだよね〜」と・・・このやり取りで、自身がさらに強くなったのは気のせいでは無いと思います。伊月の言霊が私達に力を与えてくれるのかしら?


「もしさ、私になにかあっても、こいつらがいるから大丈夫だよ!」と、予想通り絶大な信頼を向けてくれた・・・もう、先の神威に怯えていたものは伊月陣営には存在しない。私達のみなぎる気配を感じでファルエリオン殿も進言を辞めた。「結果は分かりませんが、皆さんが羨ましい。私もあの時に・・・」と呟いていた。きっと神レースの件なのだろうが、今はどうでもいいですわね。


「さあ!見せてくれよ、その力!」と、九十九神を開放する。「こやつ・・・異常者め!神魔の力見せてくれようぞ!深淵帝!行くぞ!」と叫ぶと、このはが「おう!」と応じる。

すると、周囲に展開していた魔法部隊の顔なし天使が、順次落下していき、炎の攻撃ですっかり禿げ上がった地面に突き刺さり、そのまま埋まる。円形状に突き刺さった天使達が力を開放したようで、円形に巨大な魔法陣が現出。その魔法陣に深淵帝と九十九神が力を放出すると、魔法陣が輝き出し、中央に光の柱が現れた。


「さあ、伊月ちゃん。その光の柱内で待機して」と深淵帝が憑依したこのはが話すと、伊月は同意してそこに向かい、光の柱に入る。「ドキドキするな〜」とか、のんきに呟いている。・・・その時、私の脳裏に伊月が楽しそうに話していた『ある事』を思い出した。

もし、あれが現実になれば、確実に伊月がやられるわね〜とのんきに考えていた。


伊月の準備が完了したところで、このはが話し出す「さあ!伊月ちゃんに質問です。ラノベで、もやは定番となった異世界転生もの。伊月ちゃんも一度は行ってみたいかなーーー!」・・・ああ、これは駄目ですわね、伊月の弱点どストライク・・・さすが、このは。


「絶対、行きたーーーーーーい」と叫ぶ伊月。


すると、光の柱の光が強まり、上空から「本人の了承確認しました。これより異世界転生シークエンスに入ります」と聞こえてきた。慌てて上を見えると、そこにはナチスタルタリアンのUFO大船団が居た。九十九神と深淵帝だけではなく、ナチスタルタリアンも魔法陣にエネルギーを供給していたようだ・・・悪の勢力総出演ですわね〜


「あれ〜?出られないぞ?・・・ほんとに転生するの?これ」と、のんきな伊月。

「ブハハハハ!流石にお前でも了承してしまったら、その力から逃れることはできん!魂の契約だからな。我と深淵帝と腹が立つがナチスタルタリアンとで魔法と技術の粋を集めたコラボ企画よ!・・・ではな、さらばだ!」と九十九神が生き生きと話している。


「むむむ・・・何という悪辣な罠だ!未来視の『相打ち』ってこれか〜 まさか、私ほどのものが罠に落ちるとは!?」と、満面の笑顔で言われてもね。

「仕方がないね、みんな〜!私が戻るまで頑張ってね!・・・多分1年位で戻ると思うので、こっちはこっちで満喫してくるよ〜!」と言うと、光の柱が一際輝き、その後消滅。その時には伊月も消えていた。

特に悲しくもなく「らしいな」と失笑してしまう・・・伊月とは眷属のつながりがしっかりと認識できているからだろう。


「ふふふ、邪魔者が居なくなった。神の座で世界崩壊の3者協議といくかの」と九十九神がのたまった瞬間、世界樹のつるがフルスイングで九十九神・深淵帝このは・UFO船団をそれぞれ吹き飛ばした・・・みな、ぼーぜん。世界樹は燃やされた事で相当お怒りのようだ。

ふと、はるかを見ると不思議そうな顔をしているので聞いてみたところ「世界樹は、燃やされたことではなく、伊月がこの世界から居なくなった事に激怒しているみたい『母様が!』としきりに言っているよ」

「母様?」伊月より世界樹のほうが年上かと思いますが?おそらく女神ガイア関連のことでしょう。


まあ、そんなことより、彼奴等が同盟を結んでいることが判明したので、早々に対策を施さないと!世界政府との折衝が必要ですわね。皇族の方々は光輝が鍛えているので問題なし。あとは「氣」を使う朱姫氣道場しゅひきどうじょうなる組織の協力も勝ち取らないといけませんわね。「氣」を操る会員が全世界に1000万以上居るらしく、悪い噂は全く聞かないので、戦力に出来れば心強い。


「みんな、これから忙しいわよ!伊月が戻ったら『お前たち、すごく強くなったな〜』と言われるように!理想は伊月が戻る前にあいつらを殲滅すること!」

「「『『『おーーー!!!』』』」」と意気揚々だ。

「みなさんは、伊月様が居なくなられて不安ではないのですか?」とファルエリオン殿が聞いてきたが、そんな余裕はない。

「まあ、眷属のつながりがあるので、それ程では・・・それより!伊月が戻ってきた時に醜態をさらしていたら、後にどんな地獄の特訓をさせられるか・・・」そう、そちらのほうが怖いというとファルエリオン殿に爆笑された。


「ふふふ、伊月が戻ってきて、修行を受ければわかりますわ」というと、獰猛な笑顔で答えてくれた・・・天使族って、さくらのように脳筋の戦闘民族なのかしら?



第一部:完    第二部に続きます。


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