023話 総長、修行開始・・・まずは戦闘能力チェック②
「さて、次は誰ーーーーーっ!」
「では、私が行こうかな?魔法でどんなことが出来るか確認したいし」と近藤はるかが名乗りをあげる。
ほほう、〆ている時はそれどころではなかったようだから、色々と試してみたいのかな?さて、どんなしょぼい作戦を見せてくれるか?
では、はるかのステータスを見ないとね!
<ステータス>
名前:近藤はるか
年齢:18歳
性別:女
種族:ハイエルフ(元耳なし)(伊月の眷属)
存在値:規格外
<マスタースキル>
◎孤独王:王族専用レアスキル、エルフ全般からの一方的な隷属、あなたのためなら死ねる!
◎植物王:王族専用レアスキル、植物全般からの友愛、あなたが大好き!
◎賢 者:魔法の天才、簡単な魔法なら一度見ただけで覚えられる。
<称号>
◎捨てられた女王(怨嗟):同族への攻撃100%アップ
◎魔王:膨大な「魔力」を所持
◎伊月の親友(ピンチのときは頼むぞ)
・・・なんだろね、称号の【伊月の親友】って恥ずかしいやつ、他の皆んなにもついてるのかな?
それより!はるかの種族は予想以上の【ハイエルフ】でした!でも、なんで耳なし?
「なあ、はるか?・・・あんたの種族はハイエルフだって。ほら、ステータスに掲載あるから」とはるかにステータスを見せると、立花も近づいてきた。
はるかは、じーーっと無言でステータス画面を見ている。そこで立花が「ハイエルフ・・・天界マルスにエルフの王国があると聞いたことが」と呟いた・・・ああ、もう分かった!
耳なし(先端がとんがってない)の異端とかで追放されたんだな、こいつ・・・称号【捨てられた女王(怨嗟)】だし。結果的に私が治してしまったけど・・・はるかと立花も同様の事を考えてるな、渋い顔をしている。
「くそ!・・・もう大体予想が出来たわ!はるか、おまえの可否は聞かん!天界マルスに行ったらエルフ王国に宣戦布告するからな!・・・そして、滅ぼした後は、『ラブラブはるか神聖帝国』って名前で再建国だ!」
びっくりした顔で私を見るはるか。なんとも言えない顔で「・・・その名前だけはやめてくれないか?」とボソボソと言ってたが無視。立花も「はるはるはるかの天帝国」なんてどう?とノリノリだ。
でも、立花ははるかと仲がいいからな、内面は怒り心頭だろう。向こうではるかの本名も調べないといけないかな?
その後、ボソっと「ありがと」と言ってきたので「国名のことはきっちりと遂行するぞ」と宣言しておいた・・・はるかは『私の照れ隠し』と好意的に受け取ったようだが「ラブリーイツキ同盟」の恨みは深い、これは立花との打ち合わせが必要だね、ふふふ。
「まあ、その辺の事は天界マーキュリーと天界ガイヤのナチス・タルタリアンを片付けて・・・・まてよ?天界マルスにもいるのか?まるでGだな」まあ、一つずつ潰していけばいいか!
さて、近藤はるかの実力を確認しましょうか!
<はるかサイド>
ステータスで思わぬ真実が飛び出して驚きはあったものの、特に記憶もないので、エルフ王国には興味はない。私の居場所はこのチームだし・・・まあ、伊月と立花が怒ってくれて、照れ隠しであんな事を言っていたのはうれしかった。
さて、まだ力を認識してから短時間ではあるが伊月に判断してもらおうかな!・・・ついでに、さっき伊月に聞いた剛力を試してみよう!と、潤沢な魔力に少しの氣力を丹田で反時計回りにグルグル混ぜながら、身体強化をする。すると、うっすらではあるが体が金色に輝く・・・うん、これは訓練次第で行けそうだ!
ふふふ・・・伊月が驚いている。伊月の驚く顔は中々いい気分だな?
「今回は、魔力の応用を見せるので評価よろしくね」・・・と言って、実際は氣力を随所に使用して撹乱!これぞ軍師!鬼策で相手を出し抜くことが私の夢であり目標なのだから!
「・・・なあ、はるかよ。剛力には驚いたけどさ、剛力使っておいて『氣は使いません』との匂わし発言されてもさ、そんな小狡い話は誰も信じないぞ〜!ほらほら、とっとと攻撃して!」伊月の言葉で耳の先まで真っ赤になる、肌が白くなったので余計に目立つ、恥ずかしい。どうして私は・・・
ま、まあ、鬼策は後にしよう・・・私にとって植物は友達。既に周りの植物達に魔力を譲渡して攻撃を『お願い』している。あとは、攻撃方法とタイミングを連絡するだけだ。
「いくよ!」言葉と同時に両腕を外に広げ魔力を展開、氷のクナイを10本ほど生成して、伊月に飛ばす・・・真剣な戦闘なら伊月は避けることはしないで、最小限の動きですべて撃ち落とす。ただ、今回は戦闘訓練だから絶対避けるために移動するはずだ!
私の予想通り、伊月は右後方に避ける・・・『来た!』氷のクナイの着弾範囲の周りの地面に、氣を譲渡して雑草達に硬化をお願い、辺りを剣山状態に。周りの木々からはムチ状の枝や氷のクナイ、石の礫をそれぞれ準備してもらい、同時に攻撃をする。さすがに先程見た【万華鏡】までは無理だけど、これで少しでも焦ってくれれば!
「ほ〜!わずかの期間で、これは!さすがだよ、はるか!」と話しながら、地面の剣山状の雑草には尖りの斜め方向から優しく踏み倒し氣を解除した・・・「えっ!?」氣を無効化!?周りからの攻撃に対しては、それぞれの手の平に風を圧縮したものを展開、それで優しく受け止めて、威力を止めている・・・ははは、避けるだけではなく、植物たちへの気遣いまでしてるよ、どんだけ化け物なんだか。
・・・後で聞いたら「はるかの友達だし」だって、思わず泣きそうになった。
感嘆していると「なかなかいいけど、まだまだ手数が足りないよ!・・・たとえば、こういう攻撃はどうよ?」と、氷のクナイを27本飛ばしてくる・・・遊びの好きな伊月なら30本用意していて、あと3本をやらしい手口で使ってくるはずだ!ここは慎重に。
剛力の身体強化を使い、距離を多めにとって左後方に逃げると、氷のクナイははるかを追いかけるように方向を換えて向かってくる「自動追尾!?」ならば・・・自分の周りに地面から大量の木の根を出し展開、それに土魔法発動で肉付けをする!それを圧縮して強度を上げる。これでどうだ!?
氷のクナイが土の壁に突き刺さると、それぞれが大爆発!・・・なんとか耐えて!と祈る気持ちだが、壁は崩壊(木の根は氣を抜かれ、ヘタっているがすべて無事・・・伊月、余裕だな)。
そして、生き残った氷のクナイ2本がこちらに向かってくる、魔法での防御は間に合わない。剛力を右腕の肘から上に厚めに展開して、怪我覚悟で氷のクナイ2本をぶん殴る!・・・えっ!?しまった!ゲル状の氷のクナイはねっとりと右腕にくっつき、【焰雷】が発動!
「うきゃあああああーーーっ!」やけるような痛みと刺すような痛みに耐えながら、神聖魔法で治療する、その一瞬のスキに『『『『逃げて!』』』』と植物達の声!?
声に反応して慌てて後方に飛び退ろうとするも間に合わず、左脇腹と背中に2本、計3本の氷のクナイが刺さる、警戒していた残り3本のクナイだ。
刺突されるまで、なにも感じなかったのに・・・「つ!?おまけに毒か!?」・・・そのまま意識を失った。
意識が戻ってくると、はるかは伊月に膝枕をされて、現在治療中のようだ・・・は〜っ、分かってはいたけど・・・完敗もいいところだね。
「さくら!剛力を即座にものにする、はるかの格闘センス、自分の今いる位置が分かったでしょ・・・ムース!あんたと私の対戦を見てあの攻撃を即座に立案したんだ、三人称にもどんどん知識を叩き込めば、いずれこういう事が出来るよ」
ふふふ・・・どうやら伊月に褒められているようだ。山の頂は想像も出来ないが、これが第一歩ということでいいだろう。
「おっ!?目覚めたね、はるか」
「ええ、完敗だけど、とっても参考になったよ」
そして魔法についての指導を受けた。
・魔法は大威力では即魔力切れになる。ちまちまと変幻自在に使ってこそ効果絶大!あんたのしょぼい作戦能力とマッチするはず!・・・ちょっと馬鹿にされているような気が?
・魔法は色々と効果を盛れるから、頑張って研究してみて!最後の障壁も良かったけど、衝撃吸収を付けたら結果は違ってたよ!
・あとは、相手を仕留めるための必殺技・・・今回の毒攻撃、候補になるでしょ?殺さなくても良い訳だし、手っ取り早そうだから、多種多様な毒もつ植物達から知識教えてもらったら?
・周囲の把握・掌握は必須だよ・・・私の最後の攻撃、隠蔽増し増しにしたから、あんた認識出来なかったでしょ!でも植物たちは感知出来た!これ、しっかりと落とし込んで対策しなさい。
・今回使用してなかったけど、あんたの武器の十手2本は、攻防それぞれに特化させれば、もっと役に立つんじゃない。元王族・・・ご隠居さんだから・・・【瀑撃の助さん】【虚壁の格さん】なんてね?
・あと、木々との気配同化のようなことが出来れば、相手に認識されずにやりたい放題出来るんじゃ!?ね、植物王さん。
「ありがと、色々試してみると」と伊月のもとを離れる・・・早く魔法の使用方法を検討したくてたまらない!これからの模擬戦も食い入るようにみないと!
と、やる気を漲らせていると・・・両腰に指している十手がひとりでに飛び出し、宙に浮いた!と驚くと、私の前で「ガキッ!」とクロスして、先への道を塞ぐ。
『『御老公!・・・我らの戦闘練習が最優先ですぞ!一刻も早く、我ら【黄門】の武器特性を把握しなされ!』』
「・・・・・え!?」立花に特注で作ってもらった十手に、こんな効果が!?・・・立花を見ると驚愕した顔で首を振る・・・だよね?
「(はるか)伊月ーーーーー!!!私の十手がしゃべってるーーーー!!!あんた、なんかしたでしょ〜!!!
「(伊月)おお!?なにこれ!?インテリジェンス十手?・・・早速ステータスで確認しよう!」
<伊月サイド>
<ステータス>
名前:近藤はるか
年齢:18歳
性別:女
種族:ハイエルフ(元耳なし)(伊月の眷属)
存在値:規格外
<マスタースキル>
◎孤独王:王族専用レアスキル、エルフ全般からの一方的な隷属、あなたのためなら死ねる!
◎植物王:王族専用レアスキル、植物全般からの友愛、あなたが大好き!
◎賢 者:魔法の天才、簡単な魔法なら一度見ただけで覚えられる。
<称号>
◎捨てられた女王(怨嗟):同族への攻撃100%アップ
◎魔王:膨大な「魔力」を所持
◎伊月の親友(ピンチのときは頼むぞ)
<その他>
◎チーム【黄門】・・・【瀑撃の助さん】【虚壁の格さん】:神の洗礼(名付け)を受け、使命を授かった使徒。私は伊月様の下僕です・・・(助)汚くなじって!(格)踏んずけて!
「「「・・・・」」」期待の新人達は、少し問題がありそうだ。
「(伊月)なあ、立花?なんで私達の周りの武器ってこんなのばかりなの?ラノベでインテリジェンスソードとか、超優秀なはずなのに!?ガチホモの次はMコンビだよ!?」
「(立花)・・・そういえば、ポロッと斎宮が漏らしたのですが、草薙の剣もマキナ系統らしいですわ・・・ま、まさか、未だ正体不明の神剣天叢雲剣も!?」
「(はるか)伊月の力に触発されて、ではないのか?みな、おまえの関係者だろ?」と、こいつが意味不明な事を言う。そんな訳あるか!絆はかわええ、いい子だし。
「私から生まれた、絆は、かわいい!すなお!いい子です〜!」『(絆)ママよ〜大好きだべな!』
「「「・・・」」」「(伊月)ま、まあ、ちょっと言葉使いは勉強中だけどね」でも、それだけ!あんな腐剣と一緒にしないで欲しい。
「(伊月)とりあえず、能力は責任を持って私が調べるわ。助さん!格さん!カモン!」
「「・・・・」」なぜか反応しない。
あれ?私が神のはずなのに。生まれて1分で、もう反抗期?
『(アリス)ほら、ついさっきもいたけど、ストーカー期にこんなのいたじゃん。毎日通ってきては「おみ足で踏んで!」「私の体にあなたの聖痕を」とか言う変態達、伊月がぶっ飛ばしたら、それはもう幸せな顔してた。だから、あいつらも』・・・聞きたくない。
う〜ん、仕方がない!このままじゃ、はるかに顔向けできないので、なんとか調教しないと・・・「無能の助!・・・格!踏んで欲しいなら・・・こい!」
「「はっ!!」」・・・少し紅潮して、私の眼前に浮かぶ助さん。そして、私の足元に転がって、プルプルと震えている格さん。
無言で格さんを、手加減無用で氣を纏った足で踏んづけると「へぶ!はわわっ〜!」
「助は助平の助だ!この変質者め!」と助さんを罵る・・・十手2本が悶てるぞ、シュールな光景だ。
「私の両手に」「「ふぁい!」」こいつらを掴むの、とってもやだけど・・・おい格さん!掴んだ瞬間に「おほっ!」とか言うのヤメロ!・・・ほんとにキモい。ぶん殴りて〜けど、喜ばれそうだし。
「お前たちには、状況に応じでご褒美が出る!・・・それは、チームへのはるかの貢献度による!・・・つまりはお前たちの働き次第ということだ・・・ご褒美の内容は、先の私の行動を見れば、分かるよね?」
・・・ああっ!?手を通して喜びの感情が伝わってくる。握り潰して〜!けど、それも喜ばれそうだし。早く終わらせて、はるかにバトンタッチだ!
まずは【瀑撃の助さん】の力を試してみよう!
「おっ!?キモい助平は攻撃主体で水魔法がメインなんだな?水だけ・・・ほんと使えん!」と罵りながら力を行使してみる・・・こういう輩の扱いに手慣れている自分に少し自己嫌悪する。
助さんからは瀑布のごとく水が出せ押し流しが出来そう、それを圧縮してムチのように使えるし、水自体に効果の付加も容易だ。障壁なども出来て中々万能だった。さすが神器というべきか。はるかと一通り試した後に「まったく使えないゴミだ、史上最低の神器だろうな」とけなして(喜ばせて)いると、いつの間にかワインレッドに色が変わっていた。「あなた色に染まりました」と言われ怖気が走った。
次に【虚壁の格さん】の力を試してみよう!
「お前は防御主体か?一通り力を確認して、満足する内容だったら踏んで試してみよう」と言ったら、それはもう張り切ってくれた・・・こいつらの原動力は一生理解できないな。
能力的には氣を展開して、相殺・受け流しが簡単に出来る、しかも、格さんに指示すればオートで対応してくれる。周囲の障壁展開も中々の機能だ、流石神器だ。
最後に、折れ曲がるほどの力で踏みつけたら「ふへーーー♡」だと。本当に曲がったが自動で修復してた。で、その後まばゆいばかりの銀色に光り輝いて「あなた色に染まりました」と言われ、また怖気が走った。
最後に、二本の十手をクロスさせ【黄門】を起動すると、前方に巨大な金門が現れた。そして開門するとあらゆる攻撃を異空間に飲み込むことが出来ると分かった。すごい能力なのだが、とにかく魔力消費が激しい。今のはるかでは使えないが今後に期待だろう。一応、二人には「手軽に使えるようになったら、ものすごいご褒美が・・・」と言っておいた。
はるかは複雑な表情で受け取ったが
「「我らは伊月様のご褒美以外は不要、御老公に求むはチームの貢献度のみ!」」
と言われて、元気を取り戻していた。
ただ、「「御老公も早く、伊月様からのご褒美の価値が分かるようにご指導する」」とか言われてた、本当にはるかがあんなになったら困るので、立花に監視をお願いしたよ。
あと、いらない知識だけど、聖剣マキナとは『価値観の相違』で犬猿の仲になった。こいつらの鍔迫り合いは中々のものだった。腐っても神器なんだな・・・腐りきっているが。
・・・まあ、この手の変態達は何かのきっかけでうまく噛み合って仲良くなるかも・・・分からんが、そんな気がする。




