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022話 総長、修行開始・・・まずは戦闘能力チェック①

ナチス・タルタリアンの話が終わり、修行についての話をすることに。


「まずは、みんなの力の確認がしたいので、順番に私と戦闘してもらいます」と話すと、さくらが立候補してきた。

「早いところ、自分の未熟な部分を洗い出したいからな」と相撲戦闘マニアは考えることがシンプルでいい。そうだ!まずはさくらのステータスを見ないとね!


<ステータス>


名前:湊さくら

年齢:18歳

性別:女

種族:青鬼(伊月の眷属)

存在値:規格外


<マスタースキル>

◎黒雷氣:鬼の種族特性スキル(氣力の雷への変換・操作。黒いのは暗黒属性を含む)

◎剛皮:鬼の種族特性スキル(皮膚限定の身体強化。防御力が倍化。)

◎鬼に金棒:武器に金棒を使用すると威力・防御がそれぞれ40%増

◎心技体:相撲を無心に愛する力士の鏡(相撲の技に限り、威力が倍化)


<称号>

◎喧嘩上等:ただただ強さを追い求める(力5%アップ)

◎伊月の親友(ピンチのときは頼むぞ)


・・・なんだろね、称号の【伊月の親友】が少し恥ずかしいな。さくらも同様のようで「さ、さあ!早く始めよう」だって。スキルの【心技体】は嬉しそうだ。

さくらは丹田の氣を練り、身体強化を始めるが・・・「さくら、まずそこ!・・・氣は呼吸と同じレベルで練る事!24時間常にMAXで氣を満たすこと!奇襲にあったらどうするの!?」と叱る。


先祖返りを無理やり叩き起こした状態なので、さくらには力の維持・コントロールがまだ難しいようだ。

「立花、はるか・・・まあ、このはのは参考にならないけど、二人共常時氣力や魔力を準備しているよ!・・・あんたの実家の相撲部屋に『常在戦場』って、あったと思うけど、あんたは違うの?」

「!?・・・必ずモノにする」とギラつかせた目を私に向けながら話してきた。

「よろしい!・・・でも時間はないよ!出来ないとあんたを戦場には連れて行かない!これ確定!」

「あと、丹田には氣力の他に魔力もあるので、それもきっちり開拓しておいて」と注文すると「私の魔力量はそれほど無くてあまり役には・・・」・・・弱気というか必要ないと思っているな、こいつ。

さくらが後ろ向きな事を言うので、剛力で金色に輝く私を見せる。「「!?」」驚くさくらとこのは(立花とはるかはこれで〆られたので知っている、若干怯えているのは気の所為か?)に対して煽りを入れる。

「これは魔力と氣力を混ぜ込んだものだよ。私は【剛力】って呼んでる。これで身体強化が爆上がりするんだけど〜・・・ほんとに魔力不要?」「くっ!?わかりきったことを・・・性悪が!」・・・よろしい!

その後、魔力と氣力の比率(5:5がベストだが)が違えど混ぜると効果があること、丹田内で反時計回りにグルグルと混ぜ込むと発動しやすい」とみんなにアドバイスをする。

あくまで相撲スタイルを貫きたい、さくらには

「無防備な蹲踞時の対防御」・・・その姿勢時に私なら100回は殺せるぞ!

「周囲の索敵能力の向上」・・・これからはすべて強者が相手、弱者は一切の事前準備を一切怠るな!・・・もちろん強くなってもだけど。

「張り手は最小限の動きでよし」・・・最小限の動きでいいよ!でも速度、威力が問題。力の乗せ方をもう少し勉強しよう!

「黒雷の有効活用」・・・体全体に常時発していたら、氣がすぐ枯渇するよ!身体強化・表皮強化にも使う氣は戦闘の肝だ!部分発動を含めコントロールを磨け!

「表皮強化」・・・まだ未熟なさくらは防御に力を入れて!表皮強化は鬼の特殊能力だから、このスキルは一番に伸ばせ!

「速度向上」・・・すり足を捨てられないなら、それを極限まで向上しろ!

「相撲は捨てろ」集団戦闘の際には、相撲は捨てろ!スキルにあるので、立花に金棒の作成依頼を。


等々、色々と注意をする。力的にはよちよち歩き状態のさくらが一番危険なのだ、心配もするよ。


<さくらサイド>


色々と金言を話していた伊月。「よし!私が見本を見せようかな?」と、伊月は私の目の前で蹲踞の姿勢を取る。その瞬間、足元にだけ黒雷を纏い、周囲には黒雷の玉が現れ浮遊する。

あの周囲の玉は?と確認のため辺りに転がる石を投げてみると、近くの黒雷の玉が高速で突進して「バチッ!」と石を消滅させる「ちなみに雷玉はオート防御だよ」伊月!レベルたけーーよ!・・・言葉と裏腹にワクワクするがな。

私も蹲踞の姿勢をとると「では、いくよ!」と言った瞬間に伊月が消えた!?と思った瞬間に左脇腹に焼けるような痛みと衝撃!ふっ飛ばされて木にぶち当たる。

「・・・いったいなにが?」と驚いていると詳細を伊月が説明してくれる。


「まずは、足の黒雷だけど・・・世界樹を中心に四方に磁力線があるのね、それで黒雷で電磁力を発生・操作して、磁力線を流用してスイスイっと移動って訳。ちなみにこれで立体機動も可能だよ。波に乗る感じ?」と蹲踞の姿勢のまま上下左右に無重力?と思える動きをしている・・・何だそれ?さっぱり分からんぞ?

その後、伊月に手とり足取り教えてもらって、感じは掴めたが・・・感じだけだが。「あと磁力線のない場所も想定して鍛えてね」って簡単に言われたよwww

「雷玉は私は魔力で生成したけど、さくらは鬼の特殊スキルだからね。スキルに魔力を加えて、魔力のほうに『指示』をすれば?それで魔力を条件付きのトリガーにするの。まあその辺は良いもの自分で考えてね」・・・ふむふむ、おぼろげながら言ってる内容は体現出来そうだ。

だが、雷玉については簡単に出来たが指示は無理だ、魔力を混ぜるのもなかなかに難しい・・・とりあえず魔力のみで雷玉を作る、とスキルに指示を追加する、を併用で鍛えるか。

「最後の張り手だけど、これは簡単!張り手を当てる時に手のひらに圧縮した小さな雷玉をいくつか作って、相互に影響・活性化させて殺る氣満々になったところで当てる、だけよ」・・・???意味分からんぞ?そもそも雷玉に意識があるのか?との質問には「当たり前でしょ!エネルギーも生命体なんだよ」だそうだ、ちょっと信じられんな。

これも手とり足取りだったが・・・氣が圧縮出来るとは!?魔力も圧縮出来るそうだ、これは目から鱗だった。それに確かに私の感情のゆらぎに応じて黒雷も変化している・・・生命体、信じてみるか!「あとは出来そう!思った事は片っ端から試してみて」だと・・・やることたくさん過ぎて頭が痛いが。ふふふ、楽しくなってきたぞ。

「とりあえず、あんたはこの中で一番弱い!でも、ものすごく強くなるよ!・・・それまでは自分の命を大切にして行動すること!弱いまま死んだら後悔するでしょ!」だとよ、まさにその通りだ!

しかし、伊月は情報をラノベと言う書籍で仕入れているとアリスから聞いたが・・・落ち着いたら私も読むか。たしか、聖杯を争うラノベが好きで、その登場人物の聖剣使いのファンらしい。伊月を感服させるとは、一角の人物なのだろう。



「次は・・・はい、ムースね」キューー!と勢いよく手?ヒレ?を上げるかわいいムースを指名する。

「ムースには新しいマスタースキルについて指導するから」


<ムースサイド>

母上との模擬戦、とっても楽しみキュー!互角に対戦出来るとは一ミリたりとも思わないけど、私のスキルには自信がある。なんてったって母上が驚いた空間魔法だ!どれだけ通用するのか!楽しみーーーキュキューーー!!!

三人称の分析では、戦闘開始直後の泡沫使用、異空間経由で飛び回りながらの魔法乱射により撹乱攻撃一択だった・・・ただ、既に一度だけだが伊月に力を披露している。既知という分析が抜けているのが致命的なのだが、今のムース達が知る由もない。

相対してすぐに私は泡沫を使用し異空間の入り口に向かうが・・・入る前に水魔法?(実際は氣で作ったペイント弾のようなも)を当てられた。衝撃に「キュ!?」と驚き、その衝撃で体がのけぞり異空間への進入が阻止された・・・当たるまで何にも感じられなかった!母上すごい!キューーー!と驚いて母上を見ると、さらなる驚きに襲われる。

なんと母上は私の泡沫の泡の中に入っていったのだ!異空間取られたキューー!!!それ私のーーー!!!返してキュキューーー!!!仕方なく別の泡から入ろうとするも、そこから母上の手が出てきては水魔法?で撃退される。後はそれの繰り返しだ。

三人称の分析は全一致で泡沫の解除。進言に従い慌ててスキルを解除すると、母上が現れたが・・・さらに驚かせられられることになる。なんと母上が!泡沫を使用したのだ!

しかも、私と違い視界を覆うほどの大量の泡で、効果範囲は私の5倍だ。さらには発動時に既に母上は異空間に消えていた・・・これならスキル発動から異空間進入迄のスキが防げる、勉強になるキューー!!!

と感心していると「ムース!これが私が考えた【泡沫・万華鏡】だよ〜」と、どこからか母上の声がしたかと思うと、泡という泡から例の水魔法?が雨あられのように降り注ぐ!痛い!・・・だけではなく上下左右・四方八方から攻撃される。痛いキューーー!!三人称提案お願いキューー!!!

実際の戦闘なら既にジエンドだが、これは模擬戦。三人称の提案は剛力発動しての泡沫範囲内からの早期離脱だ!早速剛力でシャチの姿になり、高速遊泳で離脱を図る。500mなどあっという間だキューー!!!

ようやく抜けられる!という期待は一瞬で砕ける。泡沫は障壁で囲まれていたのだ。私は気づかずに障壁に衝突し、そして気絶した・・・気づけば母上の膝の上、想定以上の完敗だった。キュ〜


「ムースはもっとスキルを磨かないとね〜 出来た!だけで満足しちゃ駄目だよ〜常に磨き続けないと」「・・・私も三人称も反省しています」「よろしい!」・・・母上はやっぱりすごい!

そしてスキルについての指導を受けた。

・せっかく異空間に隠れられるのだから、泡沫発動に移動してしまえば、初見では無敵だろう。併せて障壁も張って空間に閉じ込めてしまえば集団戦闘にも使える。

・魔法乱射は良いけど身を晒すのは危険。せっかく泡と安全地帯(異空間)が繋がっているのだから、そこから魔法を乱射して高みの見物をすれば良い。今度【万華鏡】試して見て!

・あと、異空間への入室はきちんと制限をかける事・・・特に男女ふたりきりで入室などはママもアリスも許しません!

・三人称はまだ経験がない、今後ドンドン模擬戦を含めた戦闘をして経験をさせる事。

・剛力での逃走の際は表皮強化にも力を振り分ける事。逃走時は隙だらけだよ。

・魔法はただ放射するだけでなく、ホーミング機能等の追加効果を付ける事。複数属性の混合魔法も覚える事、攻撃だけでなく防御(周りに展開。纏う等)にも使う事。


・・・もっと強くならないと、そのためには・・・力を貸してね三人称のみんな!「「「わかりました」」」キューーー!!!



「さて、次は誰ーーーーーっ!」


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