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幕間009 妹達の進化状況(ムース)

金糸の繭から「バシン!」、「バシン!」と音が聞こえてくる。衝撃を受け続けて少し繭がよれてきたな〜と感じたところで、繭の上部から炎が湧き上がり、「きゅーーーー!!!」と叫びながら1体の魚?が飛び出してきた。

「あっつ〜い!なんで自分の魔法で熱いのよ〜プンプン!」と愚痴りながら空をぐるぐる回って延焼した火を消す。その魚?はアリスとタツキに気づいたようで「お姉様方〜会いたかったわ〜!キューーー!!!」と飛びついてくる。空を優雅に泳ぐ50cm程の黄色いイルカ、胸ビレと尾ビレに吸収輪っかがついているその正体は・・・えっ!?ムース!?


「お姉様方〜!キャーーー!キャーーー!」と私達の周りを泳ぎ、スリスリしてくる・・・かわいい!かわいい!のだが、ムカデの容姿からのあまりの変貌に驚きを隠せない。

「む、ムース!?あなたイルカの姿なんだけど!?」と今だ驚きを隠せない私に対して、タツキは「お〜!ムース、かわいいのじゃ〜」と龍の体をスリスリさせている。流石!妹達は順応が早い!

ようやく落ち着いたムースが「母上にこのスタイルのほうが、魔法の移動砲台として相応しい」と言われて変更したそうだ。伊月・・・グッジョブ!!!ムカデも可愛かったが、イルカ姿は倍増でかわいい!


「まあ、話は追々で。まずはステータスを確認しようか?」となんとか声を掛け、詳細を確認する。


<ステータス>


名前:ムース(伊月の三女)

年齢:対象外(不老のため)

性別:女

種族:万道射流華

存在値:対象外


<マスタースキル>

泡沫うたかた(100mの範囲で泡を使った空間移動可。泡に魔法設置が可能。)

◎三人称(3つの脳が、それぞれの視点から報連相、冷静で的確な選択が可能)

◎剛力(改)(魔力と氣力を併せた力、巨大化。伊月と異なり魔力値多め『魔力8:氣力2』)

◎迷彩色(周囲の景色に同化可能)


<称号>

◎頂きへの道(魔法を究めんとするもの、魔力量微増)


「変わった内容を一つずつ確認していこうか。まずは・・・うんうん!種族名がついたんだね。【万道射流華】・・・これは?バンドウイルカ?でいいのかな?」

ムースは落ち着き無く泳ぎ回りながら「やっと種族名が付きました〜母上のおかげです〜」・・・かわいい!やっぱりうちの妹達最高!!!・・・撮ってるよな!?

「なんじゃ!?ムースは喋り方が変わったのじゃな?」とタツキ。そういえば随分変わったような・・・「キュ?そうかな〜?もしかしたら種族変わった影響かもね?」まあ、妹可愛さに変わりはないので、問題なし。


「ムース、この泡沫うたかたって、そうとう有効なマスタースキルだね?」空間移動が出来るなんて、すごい!「ちょっと見せてほしいのじゃ!」そうだね、どういうものか見ておきたい・・・おい!ムースのかわいい勇姿をしっかり構えて撮影するんだぞ!

「分かった〜!しっかりと見ててよ〜!」と私達に声を掛けた瞬間、周囲にぶわっと泡が舞い踊る。そして、ムースが一つの泡に飛び込むと・・・消えた!?二人で驚いていると「キューー!!!」と足元から飛び出してきて「「うわ!?」」・・・びっくりした〜

これって気配もわからなくなるんだね、すごい力だ。「ムース、すごいのじゃ!全く気配を追えないのじゃ〜」とタツキ大喜び!「キューーー!!!」とムースと二人ではしゃぎ回る・・・ああ〜至高の光景じゃ〜萌・・・萌え・・・萌えーーー!!!・・・・・・昇天しそうだ。


でも、この力はまだまだ欠点がありそうだ「これって、100m範囲まで可能だけど、流石に維持は難しいよね」と指摘すると「・・・キュ〜、ご、5分が限界〜」一転ムースはしゅーーーんとしてしまった・・・ムースちゃんごめんよ〜、でも能力はしっかり把握しないと駄目なんだよ〜。

「ゴホン!・・・まあ、今後力を付けたら、どんどん維持時間が長くなるよ」とフォロー。「頑張る〜」と元気を取り戻してくれた・・・は〜っ、安堵。「それでもすごいのじゃ〜」と持ち上げる・・・タツキ、グッジョブ!ありがと!


「ん?次の三人称って・・・3つの脳が相互に管理するの?すごい!」なんか伊月のラノベ知識にあったな?これって、私と伊月の並列思考とはまた違った感じなんだろうね。

「キューーー!!!うれしい〜!これは【攻撃】【防御】【把握】の3つの脳がそれぞれ分析して、私に色々教えてくれるのよ〜!」えっ!?ということは・・・「ムース、それって、計4つ脳があるってこと!?」「キュ!キュ!そう!母上をサポートするなら、絶対必要なの〜」・・・伊月が言った「魔法に特化」を忠実に守って考えた結果だそうだ。う〜ん、我が妹達はすごいな〜

泡沫うたかたも3つの知能のサポートがあるから出来るんだろうね。あれ?この力の応用で空間収納出来る!?」「ほんとじゃ!」「キューーーー!!!母上に褒められる〜」ははは、これは朗報だね。


「さて、最後の剛力(改)・・・えっ!?氣力と魔力を併せるなんて出来るの!?イツキにも聞いたこと無いよ!」・・・大分制御が難しいと思うけど?

「母上から【覚えたて】って事で教わったよ〜 後でみんなにも教えるっていってた〜」・・・もう新たな力を習得したの!?・・・あんなおかしな汁に漬かってるだけあるねイツキ。

ちなみに、ムースは得意な魔力多めでなんとか制御出来るが、それも3分程度。しかも力を使うと10m程のシャチの形体になり、使用後はヘロヘロになるそうだ。今のところは強敵に対しての緊急対応用にしか使えない。

私とタツキも試してみたが(タツキは氣力多めで)、それぞれ数秒程度なら剛力は使えるようだ。けど・・・とにかく疲れる・・・今後の課題だ。


そして、私とタツキの力も見せて、それぞれの能力把握に努めた。妹達のカワユスな姿も堪能出来、大変満足なのだが・・・やっぱり妹達に戦闘を任せて、自分が後方支援の位置にいるのは心苦しいな。


・・・まあ、それはさておき。みんなも揃ったので、メインディッシュを楽しまないとね!



「ねえ、タツキ、ムース。今回はイツキには大分お世話になったので、私達も伊月に対して、色々と支援しようじゃないか!・・・色々と、ね」

「おお〜アリス姉様、グッドアイディアなのじゃ〜!!!」「キューーー!!!わたしも頑張る〜」


伊月が漬かる繭に集まり、衣服はかわいく!羽は必要なのじゃ!等々、あれやこれやと相談する3姉妹。実際に伊月に手を加える黒い顔の長女。


・・・・伊月の極大の雷が落ちるとも知らず。




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