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幕間002 レディース【ラブリーイツキ同盟】四天王の決断

<立花サイド>


ショッピングモールでのテロ事件から一週間、未だに伊月の消息がつかめない。

わたくしこと四天王次席【女帝】六神立花配下の特殊部隊を使い、大掛かりな捜査をしているが未だ手がかりが皆無。痕跡が一切なく、まさに神隠しと言ってもいい状況ですわ。


一週間経過しても痕跡が全く無いことから、私と四天王三席【軍師】近藤はるかの見解は

「この世界にはいない」だ。

伊月の馬鹿げた力を感じられないし、なによりわたくしの可愛いマイエンジェル!(伊月に聞かれると張り倒される)タツキちゃんが現れないのはおかしい。

ちなみにアリスちゃんは伊月から離れられない・・・残念だ。わたくしも幻獣の家族欲しい!タツキちゃんも欲しい!


今日も四天王が伊月の部屋に集まり、四天王筆頭【ちわわ(身内では:黒オーガ)】綾瀬このはが用意したお茶とスイーツを味わいつつ、まったりとした時間を過ごす。

なぜ、この状況で落ち着いていられる?・・・愚問ですわ!生存が確定した今、あとは伊月のいる場所に行く手がかりを掴むのみ。そういう意味での焦りは有りますが、生きているのなら、ですわ。

まあ、爆心地のショッピングモール一階の悲惨な状況を知った時は・・・伊月が生理で氣の力が弱っている状況を知っていたので。


「あの爆撃では・・・流石に」と、現場検証が終わるまでは皆で涙の夜を過ごしましたわ。


「おい、はるか。うちのチーム名が【同盟】ではなく【ラブリーイツキ同盟】とはどういうことだ!私だけ仲間はずれとは・・・皆ずるいぞ!」

ゴタゴタで、本当のチーム名がバレて、四天王四席【忠犬】湊さくらはご立腹だ。さくらは融通が効かないので黙っていたのだ。


「それはだな、ウソの付けないお前に言う ⇒ 伊月に即日バレる ⇒ 私達〆られる ⇒ レディース名変更 ほら無理だろ」

「まずは、伊月に隠せるようなる事ね」「・・・・」

「さくらちゃんごめんね。私も後で聞いたけど、この名前を変えたくない!って思ったから・・・」

「たしかに・・・伊月に会ったら隠せる自信ない」


それは危険だ!なんとか誤魔化せないものでしょうか?

さくらやこのは達は、親愛からこのチーム名を喜んでいますが、私とはるかはそれこそ面白半分で名付けをしたので命の危険があります。

その時は、みんな仲良く〆られましょう!さくらやこのはが一緒だと軽くて済みますわ・・・既にバレて制裁待ちな事実を知らない、立花とはるかである。


伊月の住まいは、両親と暮らしていた家ではなく、財閥の令嬢である立花が用意した住まいに皆で同居している。ちなみに核攻撃があっても大丈夫!な設計で最低1年は備蓄のみで暮らせる、無駄に特殊仕様だ。

まあ、伊月が興味本位で来日中の大統領のズラを剥ぎ取ったことで、アメリカが今だに伊月逮捕(正確には暗殺)の機会をうかがっているので、その対策の一環ですわ。

大統領は変わった今でも諦めていない。あれが原因で2期目、落選でしたからね。


<はるかサイド>


その日の夜、各々の部屋で就寝していると・・・私こと、近藤はるかの前に眩い光に包まれた剣が出てきた、神々しい!これが伊月がラノベ見て話していた聖剣というものか!?


『明晰夢というやつだ。さてガチホモの祭典【コミケ】は最高じゃった!あの作者は筋肉モリモリの男が優男に対し・・・(云々)・・・』

私は明晰夢?で何を聞かされているのか?

『お待ちを!さぞご高名な聖剣とお見受けしますが、ご要件は何でしょうか?』

・・・何処のエロ剣だよ!?こいつ。当初の神々しさが一気に霧散だよ。早く追い出そう!

『む・・・イツキとは違い、つまらん女だな!』

「伊月!?」

『そうだ、ガチホモを崇拝する我がブルーライン教の枢機卿であり、我が友イツキは革新的な知識を用いてホモ道一直線ぞ!』

ガチホモ〜???男嫌い(男=ゴキ)の伊月が?・・・伊月〜!!!あなた爆破で頭でも打った?

いやいや、アリスがいるのでそんなことは無いはず!落ち着け〜!

ようやく掴んだ伊月の手懸り、さらなる情報を引き出すんだ!


「我が主の伊月様が(変態)聖剣様からそのような要職を・・・本人もさぞ感激して責務に励んでいることでしょう!」

「ふふふ・・・あやつはツンデレ(今日覚えた)なところもあるのでな、なかなか本心は出さぬが、イツキのおかげで我が教団の発展速度が凄いことになっておるぞ!」

もしや、こいつを上手く使ってるのかな?ならば!


「それはそれは・・・私達も一刻も早く伊月様の身許へ馳せ参じ、主共々ブルーライン教に貢献したいと思います」

『うむ!期待しておるぞ!』ちょろいな。おべんちゃらは有効のようだ。

「一刻も早くご期待に添いたい所ですが・・・私どもは主の居場所が分からず、現在も捜索している状況でして・・・」

『そうであったな!コミケではしゃいで忘れておったわ!・・その件でイツキより伝言がある・・・【早く来い!置いてくぞ!】だそうだ』


「・・・は? あの・・・それだけ・・・でしょうか?」

伊月〜!!!!!!!!私達の気も知らないで〜!!!

『まあ、そうなるよな。お前たちなら大丈夫とか・・・我も唖然としたぞ』

伊月!そういう過剰な期待はいらん!

『今後の我の教団への貢献を期待して居場所は教えてやるが・・・行き方は我も知らん。自分達で探すのじゃぞ』・・・役に立たん駄剣だ!でも最低限の情報は手に入る。

その後、詳細な居場所の情報を聞き、その他の時間すべてガチホモトークを続けた腐剣は、夜空が白み始めた頃に『友達を待たせている』と言って、ようやく!よーーーーやく!!!姿を消した。


つ、疲れた〜・・・まあ、労働の対価で伊月の居場所は知れた!異界だけど心当たりはある。立花に話せばなんとかなるはずだ!


すると、ドアが開き、立花、さくら、このはがなだれ込んできた!

「「「はるか!ガチホモ大好きっ子だったの〜」」」「違うわ!」・・・どうしてそうなる。


みんなの話を聞くと、皆も明晰夢を見ていたが、私と腐剣の話を周りから見ている状況だったそうだ。腐剣の興奮度合いで音量に強弱があったようで・・・ホモ話部分のみバッチリ聞こえていたとか、あの腐剣〜!!!・・・伊月もイライラさせられてるんだろうな〜

伊月の居場所の話をしてあげるとみなの顔に笑顔が戻ってきた、私も気が軽くなったので、ちょっと思いついたいたずらをしてみよう。


「このは、さくら、伊月のもとに行く方法は立花と私に任せて、二人は勉強だな!」

「「勉強!?」」・・・お、立花も気付いたな!

「当然ですわ!私とはるかは問題ありませんが、お二人には濃〜厚〜なガチホモ知識はあるのですか!?・・・なければ枢機卿の伊月の顔に泥を塗ることになりますわ!?」

二人の顔が一気に青ざめる・・・伊月は絶対そんな事していないだろうけど、二人のアワアワする顔は面白い。

「わたくしが資料を揃えますので、それで勉強してください」


翌日、立花が取り寄せた本のページを開いた二人が青ざめていた顔を今度は真赤にしてアタフタしてるが、今まで感じていた不安が一気に晴れているのは感じられた。

「追加資料を集めて参りますわ、二人にはしっっっかりと知識を習得して頂きますわ」

立花もノリノリだ。


「さくらちゃん、このやおい穴って!?保険体育でも習わなかったよ!」

「私も聞いたこと無いな、男同士で恋をすると!?・・・うむ人体とは不思議なものだ?」

立花!?いつの時代の薄い本仕入れてきたんだ?浮世絵まであるし!? 二人にこんな教育して伊月に〆られないか心配だが、面白そうなので。そうだ!バレたら腐剣に責任をなすりつけよう!



「立花、これだけ情報があれば・・・」

「ええ、はるか、アテはありますよ!みんなにも協力してもらいますわ!」


ようやく追い風が来た!この機会を逃さずに一刻も早く伊月に合流するぞ!・・・伊月が腐剣に洗脳されてないか、すこし心配でもあるしwww



<伊月サイド>


『イツキよ!お前のいた世界に行ってきたぞ!』

「じゃ、なか」『お主の世界のガチホモ文化はそれはそれはすごかったぞ!話の通りコミケは素晴らしいホモの祭典だった!あのコミケは我が教団の世界遺産にするべきだ!お前が腐女子?を囲おうとする意図も理解できたぞ!あの画力!妄想力!是非あの信者を取り込みたいものじゃ!いや、一番感銘を受けたのは思春期真っ盛りの男子共を一箇所に集めて3年間の共同生活で意図的にホモを開花させるガチホモ養成機関だな、あれには感動したぞ!わが国でも・・(云々)・・』


こいつ興奮しすぎて話が通じないし終わらない。ガチホモ養成機関?なんだそれ?・・・もしや男子校のことか?こいつの視点はホントにおかしいな?

それより仲間と話は出来たのか?聞きたいが、流石にこいつの話を最後まで聞かないと、教えてくれないんだろうな〜


・・・・5時間後、こいつの視点で見ると私のいた世界はガチホモに溢れた神国らしいぞ。国民男子7割はガチホモだったぞ!男数名できゃっきゃうふふ、最高だぜ!とか?お前の統計は古いとか怒られるし、こちらにも神国を作る!と意気揚々だ。日本に似たパラレルワールドにでも行ったのではないだろうか? 


『そういえば、お前の仲間には伝言したぞ。ふふふ、奴らは我が教団に欠かせない存在になるかもしれんぞ!』ようやくか!?

「はぁ?どう言うことだ?」奴らにそんな嗜好はないはずだが?・・・そうか、立花やはるか辺りなら、こいつに話を合わる位は可能だよね。

「我が去ったあとに、ガチホモの知識のない二人に熱血教育を施しておったぞ!お前を含めた人材は最高神が我に遣わした神使ではないだろうか!」


断じて違う!!!・・・あの二人、このはとさくらをからかう内に楽しみだしたな? ほんと・・・二人との再会が楽しみだ!誅罰的な意味でね!


しかし、マキナはいい加減話がウザい、百合神とかいればそちらと競わせるんだけど・・・何処かにいい人材いないだろうか?

おっと、早く異空間の解析を続行しないと!



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