1/3
あるの日の布団
「おい布団。」
僕はいつものように布団めがけて言葉をかけた。
しかしなにも起こらない。
もう少し近づき声をかける
「おい布団。いるのはわかっているんだ。そこだけ不自然に盛り上がっているぞ。」
すると
「アゥ……?」
観念したのか、はたまた寝起きなのか弱い返事が聞こえた。
「やっぱりかわいい声で鳴くなぁうちの布団は。」
といいながら布団をめくるとその下には白黒の毛玉がいて
「ニャーゥ」
と。
これまたいつものように『めくらないでよ』とでも訴えてるように見える、まんまるの黒目がこちらを見ていた。
これはうちの同居人との経歴を綴ったものだ