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中年が恋して何が悪い!  作者: きゃんめる
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第3章 帰国


 朝4時30分。目覚まし時計がけたたましく鳴った。


「もうこんな時間か・・・」


 昨夜は少し興奮していたのと寝過ごさないようにしないといけないというプレッシャーからほとんど眠れなかった。

 岡本はかなり夜遅くに帰ってきたみたいだ。彼を起こさないように静かに帰り支度をして部屋を出た。


 ————1階に下りると迎えの車が既に来ていた。運転手に挨拶をして荷物をトランクに捻じ込み、後部座席に乗った。空港までは2時間ほどかかるが、疲れていたのだろう、車中ではほとんど寝てしまっていた。

 朝の渋滞に巻き込まれ、空港に到着したのは8時を過ぎていた。急がないと9時発の飛行機に間に合わない。出国手続きを早々と済ませ搭乗ゲートに走った。



(また、1か月後・・・)


離陸した飛行機の中から上海の街を見下ろしながら、そう呟いた。



 日本には、ほぼ定時に到着したが、入国審査が以前よりかなり厳しくなっている。警察官も多く、麻薬犬がうろうろと私の周りに来て匂いを嗅いでいる。


(おいおい、冗談でもワンとか言うなよな)


別に悪いことはしていないがドキドキするものだ。


 順調に入国できたが、バスの発車まではまだ時間がある。時間潰しに空港内の本屋へ立ち寄った。ふと、中国語会話の本が目につき、なんとなく購入したが自分自身でもなぜ買ったのか不思議だった。


(シュウリンの為か?)


 外国語会話上達の一番の原動力は異性と前に聞いたことがある。

別にそんなつもりは無い・・・いや、あるのかも知れない。

 移動中のバスの中で、買った本を読んでいたが、いつの間にか眠ってしまった。

本当に疲れた。


————1ヵ月後

 この1か月間、空港で購入した中国語会話の本を結構読んでいる。インターネットで中国語会話の勉強が無料でできるホームページを探し、発音などの勉強もした。

 いくつかの挨拶など少しの単語ぐらいは言えるようになった。


(通じるかどうかは別だが)


 明日からは、また中国に出張だ。今から心が躍っている。

はっきり言って、シュウリンの顔はあまり憶えていない。

 酔っていたというのもあるし、暗いところだったからはっきりとは思い出せないのだ。


(向こうも憶えてないだろうな。よし、今度は写真を撮ろう)


彼女ともっと話がしたい。そんな思いがこみ上げてきた。



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