雪の降る中のデート?
寒い木枯らしの中で、裕樹とみなもと歩く。
本当は手をつなぎたいが、恥ずかしいのでなかなかできないというのもある。
家の中でならおもいっきり甘えるのだが。
「今日は寒いですね、鍋かシチューにしますか?」
「んー。 そうだな、そうするか」
「わーい、楽しみだなぁ」
みなもが歩きながら裕香と裕樹をちらちらとみている。
裕香は嬉しそうに笑うのを見てみなもの心もほっこりする。
「あ、あの! マフラーと手袋を二人のために編んだんですけど・・・その」
「ほんと!?」
「大変だったんじゃないのか?」
みなもがそう言いながら二人を見て言うと裕香は嬉しそうに、裕樹は驚いたように見つめる。
まさか、編んでくれているとは思わなかったのだろう。
「ふ、二人が嫌じゃなければ」
そう言ってみなもはカバンから二人分の袋を取り出して裕香にマフラーをまいて、手袋をつけてあげる。
裕樹にもマフラーをしようとしたが何分とどかないので落ち込み気味にしょんぼりと頭をさげてしまう。
「サンキュー、ありがたく受け取るよ」
「ありがとう、みなも姉ちゃん!」
そういって笑う二人を見てみなもは笑顔ではい、と頷いた。
ちなみに、鍋の買い出しもついでにして裕樹たちが住むマンションへと向かい、そこでシチューをつくることになった。
「ガウ?」
「みぃ」
「あはは、似合うよ!」
ゆーかとゆーきもみなもからマフラーをうけとって巻かれている。
みなもはそれを見てから野菜をきり、人参を水で洗ったりなどをしていた。
鶏肉などもいれていき、ルウのとろりかんもなくさないように煮ていく。
「シチューにグラタンか、なんか豪華になりそうだ」
「寒いときこそは体の芯もあたためませんと」
料理をながめて言う裕樹にみなもは笑顔で笑いかける。
「なんかいいなぁ、みなも姉ちゃんが来てくれて」
「そういわれると照れちゃいましゅ///」
嬉しそうな裕香を見て頬を赤らめるみなも。
「確かにこんなに素敵な彼女はそうはいないだろうしな」
「ゆ、ゆーきしゃんまで!?」
「ガウ?」
裕樹が同意すると慌てるみなもにゆーきが呼んだというふうに振り向いていた。
「~~~っ、二人ともほめすぎですよっ」
「そうかな?」
「普通だろうに」
みなもがいうと不思議そうに首をかしげる裕樹と裕香。
このあと美味しいシチューとグラタンを食べたのでした。
「そういえば、今日はどうするんだ?」
「あ、お泊りしてもいいのでしたら泊りますけど」
「泊まってよ! 一緒に寝たいし!」
裕樹の問いに躊躇したような様子でそういうと裕香が後押しする。
これには苦笑するが、みなもは泊まることになった。