ハロウィンだお
つぐみたちの通う学園はイベントをよくする傾向がある。
やはり注目される学園都市だからなのかもしれない。
生徒会長の霜月月夜?の指導の下、体育館がハロウィンの飾りつけにされ、体育館もかなりの広さになっていた。
よくあるパーティのテーブルにビュフェ形式の料理が並んでいた。
そんな中で不憫わんここと上狼秀久は菓子をむさぼり食べていたのだが、男子生徒たちが歓喜の声があげたことに秀久の意識がむく。
まあ、口周りは菓子だらけなのだが。
学園の中だからなのか、かなり布面積が少ない衣装を着ている女子生徒たちがそこにはいた。
「んげふ! ごほごほ」
『上狼がむせたぞ!』
『やはりそれだけこの学園の女子たちの魅力が高いんだな!』
まあ、魅力は高いと思うがと秀久は思いながら自分の反応をみて決めるなよと思ってもいた。
「大丈夫か、秀久」
「あ、龍兄さん」
「むせるくらい食べるからだよ、秀久」
そう言いながらフランケンの仮装した龍星と吸血鬼の仮装をした澪次が近寄る。
どちらも苦笑をうかべているのが秀久にはわかった。
「それだけ食べて太らないというのもすごいよな」
「いや、それは朝霧先輩が言えるセリフではねーかと」
裕樹がドラキュラの仮装しており、秀久を見て言うと秀久はじと目で見ていた。
「しゅうやん、口周りがべとべとだよ?」
「わう~」
裕香は裕香でしゅうやんの口元をふいてあげていた。
ちなみにおとなしくふかれているしゅうやんはご機嫌である。
※ぷちずはみんな裕香が大好きなのだ!
「わきゅー♪」
「しろしろ、いきなり飛びついてはダメですの!」
裕香に飛びつくしろしろに注意する白姫。
どちらも狼娘の仮装のようだ。
「お、しろもよく似合ってるな」
「わきゅ~♪」
龍星に頭を撫でられて嬉しそうに目をとじている白姫。
「し、しろちゃんたち早いよ」
『裕香ちゃんを見つけたからかもね』
「みゅー♪」
「せりかっか♪」
ジャック・オー・ランタンの仮装しているせりかさんとつぐぴょんはおててつないで裕香に飛びついている。
裕香は嫌がりもせずに抱きしめて笑っていた。
「んぶふ!」
「ちょ、秀久。 それは失礼のような」
またむせたのを見て秋斗が注意をするのだが、つぐみを見て停止する。
「え、えっと変・・・かな?」
『かわいいよね、二人とも♪』
猫又の仮装した芹香と魔女の仮装したつぐみ。
どちらも布面積が少ないように思える。
黒魔女のような格好をしているつぐみ。それはいいのだがスカートの丈は短くニーハイにブーツ、袖無しの黒と黄色といった露出が目立つような姿だ。
芹香の仮装は猫耳に二股の猫尻尾につぐみとお揃い衣装を着ている。
「いや、よく似合っているぞ?」
龍星は笑いながら二人を抱き上げる、つぐみを懐にいれ、芹香と白姫を両肩に乗せて快活に笑う。
「ふみゅ~♪」
「わきゅ~♪」
『ふにゃ~♪』
どちらもとろけそうな笑顔でべったりな様子だ。
「相変わらず旦那のオーラはすごいな」
「まあ、龍星さんだし」
裕樹が言うと澪次は苦笑をうかべていた。
「お、おしょくなりました!」
そう言って現れたみなもを見て秀久がまたむせたのはいうまでもない。
みなもの格好はふさふさの狼の耳、尻尾、爪がついたグローブをつけている。そこまではいい。そこまでは狼少女だ。
ごくっと思わず唾を飲み込む。
上半身はほぼ白いたわわが丸出しで、大事な場所だけがふさふさの装飾で隠されている。言ってしまえば面積が少ない水着だ。下半身も腰あたりに装飾とリボンが付いていて殆ど肌が露出している。水着に装飾、グローブ、ニーハイと言えばイメージできるだろう。
「澪次くーん♪」
「ちょ、くっつきすぎだから」
澪次はハロウィンのパーティ会場におり、火供夜のしなだれかかれていた。
にこにこ笑顔で火供夜は澪次にべったりである。
ちなみに火供夜の仮装はバニーのようだ。
みなもほどではないたわわをおしつけて誘惑するのは彼女のいつもどおりなのかもしれない。