表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/9

第4話 ツンデレ令嬢と神童


 ギルドで魔法を披露したその日。

 俺は「神童」と呼ばれ、冒険者や街の人たちにやたらと注目される羽目になった。

 ……目立たず平和に暮らしたいのに、どんどん逆の方向に行ってる気がする。


「ほら見てカイル! あのお店、すっごく美味しそうだよ!」

「いや、俺の話聞けよ!? 俺もうギルドで顔覚えられちゃったんだぞ!?」


 楽しそうにはしゃぐミリアを横目に、俺は人混みの中でため息をつく。

 と、そのとき――。


「……そこの子。あなた、さっきギルドで魔法を使っていたわね?」


 すっと前に現れたのは、長い金髪を結い上げた美しい少女だった。

 年は俺たちと同じくらい。でも服装は明らかに庶民じゃない。

 上等なドレスに、護衛らしき騎士を従えている。


(おお……漫画とかでよく見る“貴族令嬢”ってやつだ……!)



---


「え、えっと……」

 俺が返事に困っていると、少女はふっと微笑む。


「名乗りが遅れたわね。私はリリアーナ・フォン・グランツ。グランツ伯爵家の娘よ」

「は、はぁ……」


(お嬢様オーラすげぇ……!)


「先ほどの魔法……無詠唱だったわね?」

「え? あ、まあ……」

「無詠唱魔法は高位の魔導士でも難しい技術。あなた、いったい何者なの?」


 鋭い視線で問いかけられ、俺は思わずたじろぐ。


(やば……下手なこと言ったら、絶対めんどくさいことになる!)


「え、えーと……ただの村の子供です」

「ふふ……隠すのね。でも、あなたは嘘が下手よ」


 リリアーナは意味深に笑う。



---


「ちょ、ちょっと! カイルはただのカイルなの! 勝手に巻き込まないで!」


 ミリアが俺の前に立ちふさがった。

 まるで庶民ヒロインVS貴族ヒロインの構図である。


(え、これ……完全にラブコメ三角関係の始まりじゃん!?)


「まぁいいわ。カイル……いえ、“神童カイル”。また会いましょう」


 リリアーナは優雅にドレスの裾を翻し、護衛を連れて去っていった。


 残された俺とミリア。

 ミリアは頬をぷくっとふくらませ、むすっと俺をにらむ。


「な、なに?」

「……ああいう女の子に、簡単に名前呼ばれて嬉しそうな顔しないでよね」

「し、してないって!」


(してたかもしれないけど!)


 俺は心の中で全力でツッコんだ。



---


 こうして俺は、幼なじみに保護されつつ、ツンデレ令嬢にも目をつけられるという、ますます平和から遠ざかった立場に追い込まれていったのだった。


「面白かった!」




「続きが気になる、読みたい!」




「今後どうなるの!!」




と思ったら




下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。




面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!




ブックマークもいただけると本当にうれしいです。




何卒よろしくお願いいたします。




あと、感想もお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ