表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幽霊オタクレベル99〜俺には効かないぜ幽霊さん?〜  作者: 兎深みどり
第一章:幽霊のいる日常編
8/91

第8話『あの子はまだ、探してる』

 今朝気づいたんですが

日間のホラーの方で26位ですが

ランクインしました!

ありがたすぎる……


 これからも頑張りますので

応援よろしくお願いします!

 その夜、結先輩のスマホがなぜか冷蔵庫の中から発見されたと聞いて、俺達は笑うしかなかった。


「冷蔵庫にスマホって……誰かの悪戯?」


 結先輩が呆れ顔でそう言いながらも、心配そうにスマホを手に取った。


「いや、開けてみたら本当にあったんだよ!しかも、まだ動いててさ」


 愛菜が顔をほころばせて話す。


 でも、そのスマホはただのスマホじゃなかった。


 液晶には知らない番号からの着信が入っていて、画面に淡く『サガシテ……ワタシヲ……』と表示されている。


「……“あの子”のメッセージだ」


 修が静かに呟いた。


 俺は迷ったが、結先輩に促されて通話ボタンを押した。


『――――――サガシテ……ワタシヲ……』


 電話越しに、かすかで途切れ途切れの少女の声が響いた。


「どこにいるの?」


 結先輩がそっと尋ねる。


 しかし声はもう返ってこなかった。


 その瞬間、部室の中の空気が急に冷たくなり、窓がバタンと大きな音を立てて閉まった。


「やっぱり、この子はまだここにいるんだ……」

 

 愛菜が小さく震えながら言った。


「俺達が探して、見つけてあげないと」


 修の瞳が強く光る。


 翌日、俺達は学校の古い記録や噂を調べ、あの携帯電話の持ち主とされる少女の存在を突き止めた。


 昔、行方不明になった少女だった。


 だが彼女は、誰にも気づかれずにずっとここに“残り続けて”いた。


 俺達は再び部室に戻り、その携帯を使って最後の声かけを試みた。


「聞こえるか? ここで見つけたぞ。もう安心していいんだ」


 修が呼びかける。


 静かな沈黙が流れ、次第に温かな光が部屋を包んだ。


 携帯画面に「ありがとう」と現れ、やがて画面は真っ暗になった。


「……成仏出来たのね、良かった……」


 結先輩が微笑みながらそう言った。


 そして、その日から、部室の中にはあの不気味な携帯の声も、冷たい空気も戻ってこなかった。


「これで、もう大丈夫だね」


 愛菜がノクスを撫でながら言った。


「ほんと、スマホは冷蔵庫に入れないでよ」


 結先輩が最後に冗談を言って、皆で笑った。

 次回予告


 第9話『新学期、新たな目標』


 その信号機は止まれない……例え何があっても、止まる事は許されない……


 最後まで読んでいただきありがとうございます!

「面白い!」と少しでも思っていただけたら

良ければ、評価(★)やブックマークで応援していただけると嬉しいです。

続きの執筆の原動力になります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ