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幽霊オタクレベル99〜俺には効かないぜ幽霊さん?〜  作者: 兎深みどり
第一章:幽霊のいる日常編
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第12話『先生、遭遇する?』

 今夜18時に

Roaさんとのコラボで書かせてもらった作品

コラボ外伝『夜の端にて、二匹の猫は語る』を公開予定です!


 Roaさんの作品の猫とノクスが出会ったら……

 真夜中の大学の屋上は、ひっそりとした静寂に包まれていた。

 夏の終わりを感じさせる涼しい夜風が吹き抜ける中、浜野先生が一人、空をじっと見つめていた。


 その横顔はいつもよりどこか凛々しく、普段のだらしないイメージとは少し違う。

 俺はそんな先生の姿に、ふと思い出した。


 「そういえば、先生が昔話してくれたことがあったな……」


 「子どもの頃、キャトルミューティレーション(いわゆるUFOにさらわれた事件)に遭った事があるって。夢か現実か分からないけど、あの時に“とある少女”に出会ったって……」


 俺の頭の中で、先生のあの時の話が蘇る。

 真剣な表情で語っていた彼の瞳の奥に見えた何かは、ただの空想ではなかったのだろう。


 「宇宙は広い。だから何かがいる可能性を、俺は完全には否定しない」


 そんな言葉をぽつりと零した先生は、空の星をひとつ見つめていた。


 その時、結先輩と愛菜が静かに屋上へ現れた。

 俺達は会話に気づかれぬよう、距離を保ってその場を見守る。


 「先生……何を見ているんですか?」


 結先輩が静かに問いかけると、先生はしばらく黙ったまま、夜空を見上げていた。


 「来るかもしれない時が、もうすぐそこにある。そう思っているだけだよ」


 そう呟く彼の声には、いつもとは違う覚悟が感じられた。


 その時、屋上の照明が急にちらつき始めた。

 暗い夜空から屋上に向かって、奇妙な光がゆっくりと近づいてくる。


 「……UFOか?」


 先生の声がかすかに震えた。


 光は一瞬で消え、屋上に静寂が戻る。


 俺も結先輩も愛菜も、その出来事に言葉を失っていた。


 夜空に浮かぶ無数の星はいつもと変わらないが、俺達の心の中には、確かに何かの気配が残っていた。


 「信じるか信じないかは自由だが、俺は信じている」


 先生はそう言って、再び夜空を見上げた。


 その背中には、誰にも負けない強さが宿っていた。


 次回予告


 第13話『謎の来訪者』


 夜空に浮かぶ光の謎。

先生の言葉の意味とは?

そして、俺達の平凡な日常に、静かに忍び寄る影……


 最後まで読んでいただきありがとうございます!

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