第十五話 「クロノスとヒミロス②」
クロノスとヒミロス達が一緒に暮らし始めて1ヶ月ほど経ちました。
ヒミロスの献身的な看護でクロノスもだいぶ動けるようになり、その頃には奴隷として売り飛ばそうという考えもすっかり無くなっていました。なんだかんだで楽しかったのです。
ある日のこと、クロノスは顔を洗うために「裕福な老人」の変装を解いていました。
変装を解いたクロノスは目付きは鋭いのですが、なかなかの美男です。自分ではかなりルックスに自信がありました。
それはさておき、偶然ヒミロスとその姿のまま鉢合わせになりました。
すると、ヒミロスは顔面蒼白になりその場で卒倒してしまいました。
知らない男性が急に現れたからと言って、卒倒するのは尋常じゃありません。
クロノスはヒミロスを一先ずベッドに運びました。運ぶ最中にコートがはだけ、ヒミロスが相当セクシーな姿になっていましたが、子供達も周りにいましたので欲望をなんとか理性で押さえました。
クロノスの姿に子供達は驚きましたが、ヒミロスが心配です。
クロノスは原因が何か突き止めるために子供達にヒミロスのことをいろいろと聞きました。クーデターが起きた時に看守達がヒミロスにしたこと、またしようとしたことを聞いて、クロノスは今までに抱いたことのない感情が沸き上がり怒りで脳ミソが沸騰しそうになりました。
行き場のない感情に対してはどう対処するかはわかりませんでしたが、ヒミロスについてはこのことがトラウマで男性恐怖症になっていることがわかりました。
クロノスは子供達に「自分の真の姿を内緒にするのがヒミロスのためだ」と伝え、いつもどおり「裕福な老人」の姿で接することとしました。
目覚めたヒミロスは自分が見た男が誰か気にしていましたが、クロノスは子供達と示し遇わせ幻覚ということで無理矢理納得させました。
そういった事件もありましたが、平穏な毎日が続きました。
続く




