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14話a-4
「心配しなくていいよ
琥烏
色々やる事あるけど、
それが、終わったら解毒剤あげるからね
これで、琥烏は私だけを想っていればいいようになる」
…何を…言ってるんだ?
彼女は論理性が崩壊しているのか…?
「じゃあ、すぐ"片付けてくる"からね」
そういうと璃優はたやすく俺の指を靴下から離した
『…ま……て…』
しかし、彼女はそのまま出て行った
俺ははいずりながらも彼女を追った
(行って何になる
行ったって、絶望が深くなるだけだ)
…そんな事はわかっていた
それでもなお、俺は諦める事をしなかった
階段の前にまで来た
いつもは3秒あれば駆け上がれた
でも、今は一体どれだけの時間がかかるだろう…?
その時、悲鳴が聞こえた
璃乃の声だった
俺は声を張り上げて叫びたかった
しかし、それさえも叶わなかった
ただ、俺には目の前の断崖絶壁を登るしかなかった




