73/220
11話-4
…結論から言うとそれは母が死んだ日だった
俺達家族は
多分…何も悪くない
唯一悪かったとしたら、それは"間"だった
…それは物盗りの犯行だった
経緯は知らぬが金に困ったとある四、五十歳程の男が
留守に見えた家に忍び込んだ事が発端だった
金めの物を物色している間にその家の住人である母が買い物から帰宅してしまった
そこから、母に見つかった男は逆上し
台所にあった包丁で母を刺殺した
経緯は知らぬと言ったが、何故、男が金に困ったのかは後に聞いて知った
ギャンブル、だそうだ
…そんな事は、俺達にとっては五十歩百歩かも知れない
やむを得ない理由…もう少し同情出来る理由だったとしても関係なかっただろう
でも、
俺はその事を知った時
虚しかった
話を戻そう
男が母を殺した後の話に
男としては直ぐさま逃げ出したかったはずだった
しかし、自分のした事に気がついた時
足がすくみ
すぐには動けなかったそうだ
そして、その間に
俺達、兄妹が帰って来る
俺の本来の記憶はそこから始まる……




