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10話-7
それは、以前
掃除の時に見付けた包みだった
元の場所に引っ掛けていたが、見付けたのだろうか?
あるいは、掃除当番の俺に見つからないように元々隠していた場所なのだろうか?
俺は、努めて冷静に、久しぶりに見たと言う演技をした
『あれ…?
これ…もしかして…あの時の?』
「…覚えてる?」
『ああ…
……これがここにあるって事は…
…渡せなかったんだな、これ』
「今までは、ね」
『………え?』
「わからない?
私が好きだった男の子って言うのは…」
『……!!!』
「受け取って…欲しいの
貴方に」
『…それって…どういう…』
「私は…
…貴方の事が………
ずっと前から………好きって事よ」
『っ…』
「貴方はどうなの?
私の事…どう思ってる?」
『………』
「私の事…好き?」
『…同じような聞き方するんだな…』
「え?」
『…璃乃と』
「!!!」
璃優は絶句したようだった
『…君が決めればいい
だって俺は………』
第10話 誰よりも愛された人形




