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10話-6
「今日はありがとう、琥烏君」
家の扉の前で、俺はそう言われた
『ん…ああ…』
家の中に入り袋を玄関に置いた
璃乃の靴があった
今日は一人で家に居たのだろうか?
「私の部屋に来て」
荷物を部屋まで持ってこいと言われたのだと思い俺は袋を再び持った
「………」
璃優は俺を見つめていた
『どうした?』
「…ううん、なんでも」
璃優は階段を上がっていった
璃優の部屋につくと、広いスペースを探しそこに上体を下げ、袋を置いた
そして、上体を上げようとした時
後ろから抱きしめられた
『…っ……』
「…………」
『…………』
「…………」
長い沈黙が過ぎた
そして、璃優から俺から離れた
俺は今度こそ、上体を上げると
振り向いた
「…ちょっと…待ってて
…ね?」
俺は言われた通りに待機していると
璃優が机の引き出しを開けた
そして、中から細長い包みを取り出した
「受け取って…欲しくて…その…」
そういって、璃優は包みを取り出した




