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7話-8
『細かいのは…入ってないな』
幸い、破片は大きかった
『一応、水で洗ってから消毒するぞ』
俺は救急箱を片手で持ちもう片手で璃乃を引っ張って台所に連れて行った
「………」
『染みるけど我慢しろよ?』
水で傷口を洗い、消毒液を使って消毒した
璃乃は声を噛み殺していた
その後バンドエイドで傷口を塞いだ
『一応、止血の為に包帯を巻くぞ』
少し、強めに締めておいた
『血が完全に止まるまで取るなよ?
俺は破片を片付けてくる』
璃乃は台所の前でしゃがみ込んだまま
何も答えなかった
俺は和室に戻り、破片を片付け
血を拭こうとした
しかし、さっきまでは気にならなかったのにここに来て急に吐き気を催した
(なん…だよ?
急に…)
俺の頭に時々見る
"あの夢"がよぎる
(く…クソッ!)
俺は自らの両頬を叩き
何とか持ち直した
火燵についた血は赤黒くこびりついていた
第7話 歪み




