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爆縮と体温の機知(11)

カードゲーム

ステンレスの濡れた音を

真夜中に聞き

天井の軋む音を昼過ぎに聞き

柱が弾ける音を朝方に聞く

他人事であり

それ以上は追求しない

150枚のカードを入れ換えて

手持ちの使える束としている


1枚要らなくなったなら

別の物と入れ換えれば良い

二度と使わないことを前提とした

冷たい交換である

大抵の人間は

自らの安定を優先する

持てるものが限られているなら

持ちたいものを優先させる


省かれてしまった側の人間は

それに関連する手持ちを

全て交換することになる

30枚になる人も居れば

8枚で済む人も居る

お互いに二度と使わないのだから

勢いのまま

全ての作業を行う

要らなそうで捨てたものもある


繰り返して

最後まで大事にしていたものと

結局は

何十年と繋がっている

理解し合う仲のくだらなさ

酷さや揶揄い

汚なさもあるだろうし

やってはいけないことを

笑いながら行うこともあるだろう


第三者にとって

全く意味の無い其れ等は

その繋がりがあるからこそ

意味の有るものになる

長い友人関係とは

お互いに選んでいるし

選ばれているという状態だ


その先に出来るものは何だろうか


手持ちの枚数を数えながら

使えないものを握り潰す

ゴミ箱へ捨てる

人間の行っている冷たい衝動は

誰もが否定できない冷たさである

自由があることで

酷く冷たくなる部分だろう






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