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  作者: 知美
赤い糸-夏伊side
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4.バレンタインデー前日

 そんな戸惑いを感じながら、過ごすうちに、バレンタインデーが明日に迫ってきた。いつもなら、佳宮を家に呼び出して、もらったチョコで何を作ったらいいか、相談しているが、今年はそんな気分になれなかった。

 いつもと違うことをして、過ごしたバレンタインデー前日。そして、今は、真夜中。そろそろ日付が変わる頃だ。

 そして、久しぶりにして、気がついた。赤い糸をしてると、繋がっている相手の気持ちが流れてくる。だから、今年は愛美の気持ちが伝わってきていた。


(オレの為に、チョコケーキ……)


 毎年貰うチョコは食べたくなくて、毎回、自分でそれを使って、お菓子を作り直している。これも、龍緒に言われたことをしているだけ。


「赤い糸を付けているときに、好意がある相手の手作りチョコ、お菓子を食べると赤い糸の繋がりが強固になる。だからといって、それを捨てるのはもったいないから、お前が人のために、それを使って、お菓子を作り食べてもらえ。そうすることで、その赤い糸の想いは消える」


 こんなにも一生懸命に、夏伊の為に作ってくれているチョコケーキを夏伊は別のお菓子に作り替えるなんて、スゴく失礼で悪いと思った。だから、今年はちゃんと、愛美のチョコケーキは受け取ろうと決めた。

 それ以外のチョコは通年通りにするが、佳宮に食べて貰うのは悪い気がする。だからと言って、自分では食べたくない。だから、今年は別の人に頼もうと決めたが、佳宮以外誰も思い浮かばない。


(ミヤは、オレの事を唯一理解してくれた大切な友達だ。ミヤ以外に、頼むなんて怖くて出来ない……)


 夏伊はそんなことを考えながら、眠りに就いた。

読んで頂きありがとうございます。

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