表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 知美
紫色の糸
28/35

2.紫色と赤い糸、そして、青い糸……‐時子side

 永雅と離れ、歩き出した時子は自身の左手を見た。その人差し指には紫色の糸が、小指には赤い糸と青い糸があるのが見えている。

 永雅とは最初、紫色の糸で繋がっていたが、話をしている内に、自然と赤い糸が繋がるのが見えた。だか、時子の小指には青い糸も繋がっている。この糸の先にいる相手と添い遂げなければと思うと気が重いが、時子は今にとどまろうとした。


(今は、私一人。周りには誰もいない。そして、さっきまでは永雅さんと()()にいた)


 確かに、永雅と一緒の時間を過ごしていた。その時間は時子にとって宝物だ。時子の事を思い、様々な事を言ってくれた。出逢って直ぐに心を惹かれるのは初めてで、永雅は時子の心の中に今でもいる。


(ありがとう、永雅さん……)


 時子は左手の小指にある赤い糸にキスをする。そして、同時に、こうも感じていた。


(糸が見えなければ、こんなにも永雅さんに心が惹かれることはなかったかもしれない……)


 そう思うと、悲しい気持ちになる。そして、時子の中には2つの感情が渦巻いていた。


(せめて、この青い糸と繋がっている人が、糸が見えない人でありますように……)


 時子は大きな屋敷の前に着くと、勝手に門が開いていく。そして、時子がその門を通ると直ぐに門がしまってしまった。

 それはまるで、時子の感情を表しているようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ