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足を引っ張る女。

作者: 七瀬




僕の職場に、何をやっても失敗する女の子がいる。

彼女の名前は、『春日 香奈美』21歳、事務の仕事をしている。


正直、仕事は全く出来ないし、、、!


以前、僕が彼女にコピーを頼んだら、、、?

何故か? 白黒で1枚しか出来ていない、、、!!!


『あのさ~このコピーを100枚ってお願いしたし! なんで! 白黒なの?

こんなの使えないでしょ~! もう1回ちゃんと、やってくれる?』

『・・・あぁ、ははい!』



お茶を頼めば、、、?

彼女、熱々のお茶を持ってきたんだ、、、!


『こんなに、熱いと! 飲めないじゃないか~! もう1回、入れ直して!』

『・・・ははい!』


ホント! お茶も入れられないような女の子なんだよ、、、!




毎日毎日、何かしら失敗するこの春日さんは、何故なのか、、、?

職場の人たちに好かれてて! 僕だけ、春日さんに意地悪しているみたいで!


特別、明るい性格でもないし! 話し上手でもない、、、!

女の色気とかも違うし、、、? 何故? この子は失敗しても嫌われないのか?


僕には不思議で仕方がなかったんだ、、、!






ある時、僕の考えた企画が通って、、、。

必死になって頑張って、毎日残業、徹夜で出来上がったモノが、、、!?


春日さんのせいで、滅茶苦茶になってしまったんだ、、、!

半年もかけて、作った僕の企画が一瞬で壊れてしまった、、、!


僕は、ぶち切れてその場で、春日さんにぼろクソに文句を言ってしまった!


『なんで! なんで、何時も何時も僕の邪魔をするんだよ! 僕の事が嫌いか?

何時間も徹夜で寝ないで頑張ったのに、、、! なんで、そんなに簡単に壊せる

事が出来るんだよ! 何を頼んでも、ろくに仕事も出来ないくせに! いい加減

にしろよ!!!』

『・・・す.すみません、私のせいで、こんな事に、、、。』

『おい、平良! その言い方はよくないぞ! 春日さんだって! 失敗しようと

思ってした事じゃないんだし!』

『そうだよ! 春日さん、泣かすんじゃないよ!』

『そうよ、そうよ! 平良さん、春日さんに言い過ぎよ!!!』

『平良! 今すぐ、春日さんに謝れよ!』

『・・・なんで、僕が、みんななんで! 春日さんに甘いんだよ! 元は春日

さんが、失敗したからこうなんたんじゃないのかよ!!!』

『いいから、春日さんに謝れ!』

『平良さん!』

『早く!』

『・・・ごめん、僕も言い過ぎたと思う...。』

『うんうん! それでいい!』

『よし! 気を取り直してもう1度、みんなでがんばろう~!』

『おーう!』

『・・・・・・』



・・・何故なんだ? どう、見たって春日さんが悪いのに、、、!

みんなが一斉に、春日さんの味方になったんだよ!


ホント! 誰が悪いんだよ。

・・・どうして、春日さんは失敗してもみんなに責められないんだろう...?


ウチの会社の社長の娘って訳でもないしな~!

僕にはサッパリ分からなかったんだ、、、。




でも、僕もいつの間にか、、、?

春日さんに優しくしようと気にかけるようになってからは、、、。


気がつけば、、、?

僕も、春日さんに優しくなっていったんだ、、、!




それから半年後、、、。

新しく若い男性社員の男の子がウチの会社に入ってきたんだけど、、、?


相変わらず、春日さんは失敗ばかりで、、、。


その入ってきたばかりの若い男性社員の男の子が春日さんにこう言ったんだよ!


『これ! 頼んだモノと違いますよ! 前も頼んだら? 失敗してましたよね!

ちゃんと、お願いしますよ!』

『おいおい? 春日さんにそんな言い方しないでほしいな! 誰だって! 失敗

はするだろう? 違うか!』

『そうそう! 女の子にそんな言い方ないと思うんですけど、、、。』

『春日さんは、何にも悪くないんだよ!』

『おい! 春日さんに謝れ!!!』

『えぇ!? なんで、俺が、、、!?』

『いいから! 春日さんに謝れ!』

『そうよ! そうじゃないと仕事が出来ないじゃない!!!』

『・・・ごめん、なさい。』

『私こそ、すみませんでした。』





僕は、こうなってみて一つ分かった事があったんだ、、、!

この会社は、春日さんがいる事で会社の中が円満なんだと、、、。



誰も争わず、喧嘩になりかけても春日さんをみんなで守る事で円満に、、、。

いい会社って、本当はこうなのかもしれないと僕は知る事が出来たんだよ!





最後までお読みいただきありがとうございます。

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