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二話

真っ白な道を僕は歩いている。

学校へ向かう途中だ。並木道だが、両側に並ぶ木々は自然ではない。

アンドロイドによって毎日整備された、人工とも呼べない自然。

僕は一度で良いから本物の自然を見てみたい。いや、人工の自然でも良い。人の想いが込められた自然が見たい。しかし、それは叶わぬ願い。願う事すら許されぬ願いなのだ。

「はぁ……。」

ため息が出てしまった。この願いを口にしてしまえば軍の処刑対象となる。心の奥底にしまっておく他ないのだ。

「おーい!84,576(シグナル)番ー!」

背後から僕の【名前】が聞こえた。声の主は分かっている。

「おはよう。87,125(ワニ)番。朝から元気だね。」

ワニは僕の親友だ。昔から明るい性格で、近くにいるだけでこっちまで元気になれる最高なやつだ。

うちの学校の全校生徒とは法律によって0歳から15歳まで一緒に暮らしていたから、僕とみんなは家族のように仲が良いが、その中でも特に仲の良い親友が二人いる。

「あれ?88,812(はっぱ)番は一緒じゃないの?」

ワニに言われ、僕は頷く。そう。はっぱが僕のもう一人の親友だ。

彼は気の毒な境遇をもっている。0歳から15歳までの共同生活を終え、これから里親とと暮らすために実家へと帰った時には、既にはっぱの両親は亡くなっていた。

つまり、彼は本当の両親の顔を知ることが出来なかったのだ。

なので今は里親が所有していた家で一人暮らしをしている。両親の事が原因なのか、一緒に暮らしていた頃はワニ同様明るい性格だったのに、今では哀愁漂うやつになってしまった。

それでも僕らの仲は変わっていない。

「まぁ、どうせすぐに来るでしょ。早く学校行こう。」

僕はワニと並んで学校へと足を早めた。

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