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デートのプランは御計画的にですね


「はっ!?」




目が覚めると額にびっちょり汗をかいてやがりました。




警告夢ですか!? さっきのは警告夢だというんですか!?

このまま手当たり次第にフラグたてまくると某中学生みたいな末路を辿るという警告夢ですか!?




「はぁ……はぁ……」




しばらくソファから立ち上がることが出来ず、荒い呼吸をしていました。息が上手くできないです。苦しい。

というか腹が重いっす。




てか、なんか乗ってね?




俺はチラッと視線を自分の腹部辺りに送ってみました。




「祐亜、おはよう」




そこにはアップルパイらしきものをかじりながら、俺の腹に座っているクレイジーアップルがいました。




………。




えっ?




「柳……一つ確認していいっすか?」




「なに?」




「ここ俺の家ですよね?」




「うん」




おかしくね? いろいろ違和感感じる所じゃね? さもあたりまえじゃん的な顔してんのおかしくね?




「なんで柳は俺の上に座ってるんすか?」




すると柳はあいかわらずの無表情のままアップルパイを頬張りながら言いました。てかアップルパイのカリカリの部分がめっちゃ俺の腹の上に落ちてる。




「祐亜が待ち合わせ時間の一時間前になっても来なかったから、家に来てみた。インターホン押したけど祐亜は出てくれなかった。だから窓から入ったら祐亜、ソファで寝てた。ほっぺツンツンしたけど起きない。だからお腹の上に乗ることにした」




駄目だ……宮沢賢治のクラムボンばりに理解できません。




この子の思考回路、完全にショート寸前です。本当にありがとうございました。




「すいません、取りあえずそこをどいてもらっていいですか?」




「仕方ないな」




柳は無表情をキープしたまま俺の腹の上から降りると床にペタッと座り込みました。




取りあえず時間を確認してみますとまだ10時前。確か……約束の時間は11時だったような……あれ、おかしいな? 彼女は俺とは違う時間軸上に生きてるのかな?




まぁでもせっかくこうして家まで来てわざわざ不法侵入までしてくれたんですから早めに準備しましょうかね。




「ちょっと着替えてくるんで、ここでテレビでも見ながら待ってて下さい」




「うん」




柳は相変わらずアップルパイをかじりながら、俺がどいたソファに座り直しました。




俺はその姿を確認してから自分の部屋がある二階へと向かいました。




あぁ……いろいろツッコミ入れたかったんですがね、あの無垢な顔見てると何も言えなくなっちゃうんですよね。





フフフ……いや。



ククク……ダメだ、笑っちゃ………ここは堪えないと主人公としての好感度が……。



でも……クックックッ……フッ、フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!



リア充も楽じゃねぇよなぁ!! アッハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! ラブコメバンザァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!




おっと、思わず本音がポロッと零れてしまいました。

なんやかんやで自分の部屋に尽きまして、俺は扉を開けて入る訳です。するとベッドの上に放置していた携帯が高らかに鳴り響いていやがりました。



誰でしょうか?




急いでベッドに駆け寄って携帯を手にすると、それは結衣からの着信でした。




はうん!! なんか無駄にドキドキする俺です。




「は、はい! 徳永っす」




「もしもし祐亜? 今忙しかった?」




電話越しからはとろけてしまいそうな甘い声を出す結衣の声。くやしい!!……けど感じちゃう!!




「忙しかったような気がしないでもないような気がしないような気がしません」




「じゃあ忙しくないんだね! えっーと、今日3時ぐらいに会えないかな?」




「はっ!? 今日っすか? えらいまた急な話っすね……」




「えへへ。祐亜に見せたいものがあるんだ? じゃあ後から来るね」




えっ? 俺の返事聞かないんですか?




結衣は一方的に喋って電話を切ってしまいました。今日は柳と約束があるんですが……まぁ3時ぐらいにはなんとかなりますかね。




非常に楽天イーグルスな考えでいるとまたしても携帯が鳴り響きました。




今度は知らない番号でした。




「はい、徳永っす」




「むむむ。あっ、ゆうあ………ち、違う!! ま、まま間違えた!! 徳永か!! 徳永なんだな!!」




このテンパった声は沢木なんとかさんですか。




「別に祐亜って呼んでくれてもいいっすよ?」




「うるさいうるさい!! どうでもいいんだそんな事は!!」




少しからかうと、沢木なんとかさんはなんかムキになって怒ってしまいました。てか、なんで俺の番号知ってんですかね?




「あのー沢木さん。俺の番号どうやって知ったんすか?」




「それは結衣に教えてもらったんだ……そんなことはどうでもいい! 今日わざわざ私がお前に電話したのには理由がある」




「なんすか?」




携帯からは非常にか細くて弱々しい沢木なんとかさんの声が、ボソリボソリと聞こえてきました。




「その……えっと……た、たん……たんれんをだな? なんというか」




「えっ? ジェネシックガオガイガーがどうかしたんですか?」




すると電話越しからとんでもボリュームで沢木なんとかさんの声が炸裂しました。




「お、お前に休みはない!! 今日も夕方から鍛錬をするからな!! 逃げずにちゃんと準備しておくんだぞ!? それだけ! 以上だ」




またしても一方的に切りやがりました。






……トリプルブッキング?




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