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亀は万年、鶴は千年、生きると申します。風況老人雑録帖より。

作者: 舜風人

あるお祭りの


露店で


子供と露天商の会話です。



「いいかい、ぼうや、


この亀だ。


一体何歳まで生きると思う?


亀は万年、鶴は千年といってなあ


亀は1万年も生きるんだぞ。



すごいだろ?え


さあ、、買った買った、



何と一匹、今ならたったの500円だ。


亀の飼育用のポリかごもつけてこの値段だ。


おっと、亀のエサは


ついてないから


それだけは


スーパーマーケットか


ペットショップで自分で買ってね。


さあ


買った


買った。


安いよ


安いよ。






「ねえ、、ねえ、、おじちゃん


このかめ頂戴。」



「おっと、ぼうや


おりこうさんだね。


さ持ってきな


大事に飼育してね」



さて、、

子亀を買って帰った坊や。


枕元にポリカゴを置いて


寝たのですが


あくる朝

おきてみると、、


ななんと


ポリ籠の中の


子亀は腹を上にして


死んでいるではないですか。


「おじちゃんは1万年も生きるって言ったのに、、」



坊やは急いで


そのかごを持って


まだやっていたお祭りの


露天商のもとへ走っていきました。



「おじちゃん。この亀死んじゃったよ。

1万年も生きるっておじちゃん言ったのに」




「そうかい、ぼうや、


ごめんね、その亀、、、昨日が、ちょうど1万年目だったんだよ」





じゃあこれととりかえてあげるよ。



こんどの亀は


9990才だから


これから10年も生きると思うよ。



じゃあこのポリかごに入れてやるから持ってきな。


ちゃんと水かえて



エサはやりすぎないようにね。」



坊やは思いました、



「そうか


昨日がちょうど一万年目だったんだ。


今度のは9990才だから


あと10年は大丈夫か」



と、、



胸をなでおろしたのでした。


その亀がその後どうなったかって?


坊やが大事に育てたおかげで


5年後には


大きな


ミドリガメに成長し、


小さな飼育カゴには収まらなくなり


大きなプラケースに



飼育してますよ。


でも


さらに


さらに


どんどん大きくなるので


持て余し気味になってしまい。



少年は



これから先どうしたものかと、



頭を抱えていますよ。













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