勇者を狩る者 5
ロイヤルローゼス南部
とある勇者がカフェへ倒れ込んだ。名はレイニード。まだ勇者の称号を先月修得した駆け出し勇者である。
戦いに疲れはて、このカフェにたどり着いた。
「み・・・・水と食料を・・・・。」
「珍しいわねこんな小さいカフェに勇者様が来るなんて?」
ロイヤルローゼス南部は魔王城と真反対なのでまだ発展途上な所が多い。
逆に北部は魔王軍がいつ攻めてきても良いように栄えている。
「でも勇者様の注文を用意しなくては」
勇者は神格化されてる。理由は簡単で勇気を持って魔王を挑む者を邪悪など思わないからだ。
そしてこのレイニードは格好から勇者の形をしてるので神格化倍増しているわけだ。
そして勇者にコップ一杯の水にサンドイッチを与えた。
食事を終えて勇者は元気になられた。
「旨かったぞ、ではお代をだな…」
「お代は結構です。勇者様に会えただけで大満足ですから」
勇者に敬意の表した。田舎の人からしたら珍しいことこのうえなしなのだからである。
ところが勇者は「お代は別にある」と言い剣の柄を握り街人に切りつけた。
街人は仰向けに倒れ込んでしまった。まともに呼吸もできず、再び立つことも出来ない切り傷を負わされ混乱してしまった。
「これが現実なんだ…」