2人きり、仲良し。
「「ふへーやっと終わった!!」」
鋭く尖っていた鉛筆も、丸まっていた。
美「もーやることないよね!!」
勇「うーん⋯大体はな。」
それからというものの無駄話をしていた。
いつの間にか、背中合わせで座っていた。
すると突然。
美「なぁー、勇太の好きな人って⋯
相川ちゃんじゃないの?」
勇「あれはただの幼馴染よぉー」
美「はぁ!? 顔合わせるだけでも
言葉でないくせに!!
前に問い詰めたらギブ出したクセにさぁっ」
勇太は顔が真っ赤っかだったが、
それは、好きな人に好きな人を
問い詰められたからであった。
しかし、背中を向けていたためばれなかった。
勇「⋯追い詰められたら人間パニックになるのー
⋯それに、今は変わったんだよ!!」
勇太は嘘をついて、逃れようと思った。
しかし、
美「じゃ、誰?」
勇太の思うようにはいかない。
勇「そんなん、死んでも言わない!!」
美「なぁーに見栄張ってんのぉ?^^
どーせ顔にでるだろっ」
勇「どーせてめぇーみてーな鈍感女には
分かんねーよぉーっだ!
それより、お前はどーなんだよ?」
美「ギクッ」
勇「なんだぁ? 言えないのか??^^」
美「うーん⋯あたしはね⋯好きな人、
この学校にいないの。
身近な人は好きになれないの。」
勇「え?」
美「なーんて言うかボケ!
どーせアンタも鈍感男だろ?」
勇「んだよ⋯吃驚させんじゃねーよ⋯ 」
美「いーじゃないのっ
他の女子なんか猫かぶってるだけだよ?」
勇「イトセン(伊藤先生)説では、
女はみんな自分が可愛いって思ってるってさー」
美「でも、あたしは別に、フリーダムに生きればいいと
思ってるもーん。 元からこんな性格だもの^^」
勇「じゃあ放送委員であった時もそーだったのか?」
その時、勇太が美玖の目の前に移動し、
無意識に顔を近づけていた。
すると、美玖は少しだけ顔を後ろに引いた。
その時、美玖の鼓動が高鳴っていた。
美「そーだね⋯やっぱ最初は警戒心でしょ⋯。」
勇「へぇー、お前が!! それで今はこんな!!」
美「ホントだよね⋯あんたみたいのと喋ると
思ってなかった。」
勇「⋯⋯。そーいうもんじゃない?」
こういい、勇太は微笑みかけた。
すると、また後ろを向いてしまった。
いきなり、後ろから美玖が抱きついてきた。
美「暖かい⋯。」
すると、肩から下がっていた手で勇太の頬を
押さえ、中心に寄せる。そんなことを
したかとおもえばまたたくまに 頬をひっぱる。
そして、美玖が上から覗き込む。
美「へへへ♪ 変顔ーっ」
勇「お前⋯酔ってんのかよっwww」
美「何言ってんのw あたしは未成年者ですぅ」
二人はもう爆笑だった。
そんな事をしている楽しい間も
時間は容赦なく過ぎていく。
美「あ!! もうこんな時間!!」
勇「あ、やっべ!! 早く戻らないと!!」
美「じゃ、帰りもきょうそ⋯きゃぁ!」
美玖が言い終わらないうちに勇太は
美玖の手を取り、走り出した。
勇「今日はな!! 競争じゃなくてっ⋯
一緒に走るんだっ⋯!!」
美「えぇっ!? 競争も楽しいよ!?」
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※登場人物、場所、団体名はすべて実在のものと関係ありません。