恋の季節、到来。
勇「お前らなんか隠しごとしてねーか?」
美「え!?^^;」
勇「何だよその反応…」
美「いや…あの…;」
美玖は戸惑った。あまりにも図星だったため。
勇「やっぱなんか隠しごととしてんだろ…」
勇太は少し顔が険しい。いかにも疑っている
というような目。
まずいことを言えば、いまにでも怒りそうだ。
美「いや…悪い意味じゃなくて…
あの、サプライズって言ったほう
がいいのかな~? あはは^^;」
勇「サプライズ?」
美「いや…でも、それ以上は言えません!
サプライズがあるって言っちゃった時点で
もう駄目なんだけどね… えへ;」
美玖は、照れくさいような、
苦笑しているような笑みを見せる。
すると、勇太の顔色も良くなった。
勇「サプライズ…ねぇ。」
勇太は腕を組みながら歩いている。
勇「まぁ、いいや、楽しみにしてやる」
美「なにそれ…いかにも上から目線!
背はちっちゃいくせに!」
美玖は勇太を見下ろすようにした。
勇「年は俺のほうが上だからな!?」
美「なによ、1か月しか誕生日変わらない癖に!」
勇「なんだ~? いきなり態度変わったな?^^」
美「そりゃ…安心したから…」
すると、勇太はいきなり鼻で笑う。
勇「ふっ」
美「何よ」
勇「いや、なんでもw」
美「そっちのほうが隠しごと!
ずるい!! なんで笑ったの!?」
勇「意地でも教えるもんか!///」
と言うと、勇太はいきなり走り出した。
3メートルほど進んだところで、
美玖のほうを振りかえり、
勇「今日は久しぶりに競争な!
この距離はハンデということで♪」
と叫ぶ。
美「えっ、何それ!
ちょっと待ってよ!」
美玖もあわてて追いかけるように走る。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
茜「美玖はさ~、今年は、
絶対チョコあげるんでしょ?」
美「は!?」
いきなり休み時間中に言いだすので、
美玖はびっくりしてしまった。
美「今年“は”っていうの
やめてくんない?w」
茜「だってそうじゃん!」
美「う~っ><」
茜「去年、散々悩んだ挙句。
渡さなかったもんねっw」
美「ちょっ! 声デカい!」
美玖は、1年ほど前から勇太が好きだった。
気になり始めていたといったほうがいいだろうか。
しかし、その頃は自覚はしていなく、
茜から「美玖、勇太のこと好き?」といわれ、
意識してしまうようになった。
そこで、茜の提案により、勇太にチョコを渡そうという
計画を練ったのだが、結局、美玖のせいで
計画は途中で破綻してしまった。
美「そーいう茜こそ、どーなの?^^」
茜「もちろんあげるよ!
カレカノだからね~ん」
美「よく自分で言えるわ…;」
茜「あんたたちと違って、
あたしたちは素直なんです♪」
美「素直じゃなくて悪かったですねー(棒読み)」
茜「でも、カップルで
こんだけ頑固なのは、
あんたたちだけでしょうね!!」
美「え?」
茜の言葉の意味がよくわからなかった。
茜「遥なんか、逆チョコするって
なんか、気分ルンルンで言ってたけどねw」
美「うそ?! 遥、好きな人出来たんだ!?^^」
茜「そーみたいね…;
(まー、そう思っていたほうがいいか。)」
美「え? 今なんか言った?」
茜「いいえ…;」
茜の様子がおかしいことは、
鈍感な美玖にはわからなかった。
久しぶりの遥くん登場!
今回はどんな珍行動を
起こしてくれるのでしょうか?w