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フェイク  作者: ひなの.com
56/67

寝顔、動揺。


4日目 .▼

 ̄ ̄ ̄ ̄

美「校長先生の話、長いねー」


勇「相変わらず、な」


レクレーションホールでは、


退園式が行われていた。


校長「もう、小学校生活で、このような体験を

   できることはありません。

   最後まで、思う存分楽しんでください。」



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



バスで、学校に帰る途中、


勇太が突然こんなことを言いだした。


勇「もうさ、卒業なんだよな」


美「うん。早いね」


勇「うん。」


すると、勇太が美玖に寄りかかった。


美「え?」


美玖は勇太の顔を覗き込むと、


可愛い寝顔が見えた。


――なんだ⋯寝てたのか⋯


美玖は、安心していつの間にか


眠ってしまっていた。


茜「ねぇねぇ、見て見て^^」


通路をはさんで隣に座っていた


茜が、その様子を見て、みんなに呼び掛けた。


「おうおう、ラブラブですね」


「可愛い寝顔だこと」



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



「美玖ー! あんたいつまで寝てんの!!」


その声を聞き、美玖は目が覚めた。


すると、美玖の顔を覗き込む茜の顔があった。


美「うわぁ!」


美玖はびっくりした拍子に体を動かすと、


何かがよりかかっていることに気付く。


美「ゆっ、勇太??」


茜「あー、それも、起こしてもずっと起きなくて。


茜は指で勇太を指す。


美玖も、勇太の体を、ちょんちょんと、


指でつつくと、勇太は目を覚ました。


すると、茜の隣の席に座っていた圭介が


顔を出し、からかい始める。


圭「やっぱり似た者同士ですねー♥」


勇「ふぇ? 何の話よ?」


茜「あんたもちょっと!」


バシッ


圭介は茜に叩かれた。


茜「あ、あと5分で学校につくってさ。」


美「おー!! まじでか!!」


勇「お前はテンション高ぇなぁ⋯

  俺は、気持ちよく寝てたのにっ」


美「勇ちゃんの寝顔、

  超可愛かったですよー??♥」


勇「はっ、はぁ?!///

  な、何言ってんだよ!!」


圭「おおー、動揺しまくっていらっしゃる^^」


勇「どっどっ⋯///」



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



美「じゃ、茜、一緒に帰ろー!!」


茜「あ、今日、お母さん迎えに来ちゃうんだー。

  荷物持ちなんだけどさ⋯w だから、ごめそ><」


美「えー? 歩は?」


歩「あゆは⋯今日はおばあちゃん家によらないと

  行けないから、ごめんっ」


美「そっか⋯」


しょんぼりしながら歩いていると、


後ろから頭をチョップされた。


誰かと振り返ると、勇太だった。


美「何してんのよ?」


勇「いや、帰るヤツいないから⋯」


美「へーえ、どうせあたしは雑用ですね、はいはい。」


美玖は不貞腐れたような顔をすると、


同様に、勇太も不貞腐れたような顔をした。


勇「そんなつもりで言ってるわけじゃないしっ」


すると、勇太は美玖の手を取るようにつなぐ。


美「え??///」


勇「たまにはこーいうこともさせろよ。」


勇太は俯きながら小声で言った。


多分、顔は真っ赤になっているだろう。


そんなことを想像した美玖は、


美「ははっ⋯^^ ばっかだなあぁ」


と笑ってしまった。


勇「少なくともお前よりはバカじゃねえぞ?」


美玖に微笑みかけながら勇太はそう言った。


美「別にいいもん!! あたしは受験とかしないしー」


勇「俺はするし!!」


すると、美玖は少し考え込んだが、


美「頑張れよー」


と、微笑んだ。


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