トラブル、後悔。
「⋯てー!!⋯⋯きてー!!⋯⋯起きてー!!」
その声に気付いたのは、
もう4時半ごろである。
美「むにゃ⋯ ん?」
茜「遅い! ずっと起してるのに!」
美「だって疲れたんだもうん⋯」
すると、相川沙希が横入りした。
沙「5時からお風呂だよ?
美玖ちゃん準備したの?」
美「しっ、してない!」
理「じゃあ、早く準備をしましょうー」
理央は、自分のしていることをわかってないようだ。
美「わかってるよ⋯」
理央は諦め切れていないのだろうか、それとも⋯。
すると、放送がなった。
『1組、浴室に移動してください。』
お風呂は、順番はクラスごとで、
浴室は班ごとに入ることになっている。
浴室が5つあり、ぴったりだった。
茜「早く行くよ~」
美「今すぐ行くから、先に行ってて!」
茜「あ、うん。」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
美「はぁ~さっぱりしたぁ!!」
髪の毛の水気をタオルで拭いていた。
パジャマだと肝試しの時に格好が悪いということで、
風呂から出た後は、みんな部屋着に着替えていた。
茜「そーいえば、さっき圭介が伝言しといてって、
部屋に来たよ」
美「えっ! もしかして⋯寝顔見られた?」
茜「あー、超見てたけど、笑ってたよ」
美「えぇ~? あ、伝言っていうのは?」
茜「あ、えっと、勇太が、明日のレク大会が終わったら、
部屋に来てほしいんだってさ。」
美「え?! なにそれ⋯ もしかして⋯」
美&茜「「別れの言葉とか⋯?」」
茜「ウソ!? そんなのヤダ!!」
美「あーもう、そんな気がしてきた⋯
行くのやめようかなー?;௰;」
茜「でも⋯伝言するほどのことでしょ⋯?
一応いっておきなよ⋯」
美「そーだよね⋯逃げたらもう目も合わせて
くれないかもしれない⋯」
そんな最悪な予想もしながら、結局行くことにした。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
先生「これから肝試し大会を始めま~す!!!!!」
「「「いえ~~~い!!!!!」」」
美「いえーい。」
圭「テンションひっくいなぁ!!
もっとあげよーぜ★」
美「だって⋯」
圭「ダイジョブ^^ 俺がついてるから⋯」
美「⋯うん。」
すると、圭介は美玖の手をつないだ。
美「あたし⋯やっぱり、勇太とは
あってないのかな⋯」
圭介は、唐突で少しびっくりした。
が、少し考え、美玖の頭をなでながらこう言った。
圭「何言ってんだ。お似合いだ。
クラスで初めてのカップルなのに
いきなり破局されたら困るぜ」
美「⋯ごめん⋯。」
考えに考えた結果、そんな言葉しか出なかった。
茜「ちょっとぉー、もう、行かなきゃいけないんだけどぉ!」
圭「あ、そうか! 俺ら一番最初だもんな」
美「え!?」
茜「あー、美玖は聞いてなかったか。
美玖が寝てる間に、クラスで集合したんだよ
で、美玖がすごい怖がってたから
1番最初になっちゃったのw」
美「えぇ⋯」
圭「さ、行くぞ!」
美玖は圭介に背中を押された。
が、美玖は振り返ると、
「わかったよ⋯」
と、茜と圭介が横についてくれた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
30分ぐらい歩いただろうか。
しかし、まったく出口が見えない。
仕掛け人もいっぱい隠れており、
通るたびに驚かされ、
そのたびに美玖も泣き叫ぶのだった。
しばらく歩くと⋯
美「痛っっ!!!」
美玖はいきなりしゃがんだ。
茜「あ⋯血が⋯」
長々と歩き続けたためか、
足は靴擦れし、真っ赤になっていた。
圭「おっおい⋯ダイジョブかよ!!」
そう言うと、圭介は美玖をおぶった。
圭介は、美玖より背は低いのだが
筋肉質で、美玖をおぶるほどの力を持っていた。
美「ごめん⋯」
かすれていたが、精一杯声を出した。
圭介は走り、やっと出口に着いた。
恐怖と痛みのせいか、美玖は恍惚だった。
圭「もうちょっとで保健室だからな!」
圭介が走ろうとすると、一足先に
出口についていた勇太とすれ違った。
勇「お、おい! どうしたん?!」
何事かと、圭介に聞くと、
圭「彼女を見捨てたお前に言う必要ねーだろ⋯」
圭介はそう言い捨て、学園に入って行った。
勇「⋯⋯⋯⋯⋯。」
衝撃のあまり、勇太は硬直してしまう。
すると、理央が駆け寄ってきた。
理「どうしたの?」
理央は勇太の顔を覗き込む。
勇太はいつの間にか、涙があふれていた。
勇「俺⋯ もうダメだ。」