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フェイク  作者: ひなの.com
52/67

冷淡、誘惑。


「くじ!」


先生「時間がないなぁ⋯;」


「先生が決める!」


先生「あー、面倒くせぇ」


その時、


「好きな人同士ってんは?」


その声の持ち主は、勇太だった。


すると、大樹が冷やかす。


大「え? それは⋯どっちの意味で?」


すると、その声に重なり、


「ひゅ~う♥」「おぉー!」


などの声が飛び散った。


勇「どっちでもいいんじゃねぇの?

  なりたい人はなればいいだろ。」


勇太は冷静だった。まるで“ヒトゴト”のように。


茜「つっめたい!!」


茜は頬をふくらませ、まるで自分のことのように


怒っているようだ。


その言葉に、勇太は何も言葉を返せず、


口をへの字に曲げる。


先生「いいんじゃない? 楽だし。

   その方がお前らも楽しいだろっ」


「「「賛せーい!!!!!」」」



ことにより、好きな人同士で組むことになった。


先生「じゃあー、10分ぐらいで決めて?

   人数は、2~4な」


「「「はーい」」」


まず最初に、茜は美玖を誘った。


茜「理央ちゃんは違う班に行っちゃったし、

  ここぞという時だよ? 頑張んなきゃ!」


美「そっ⋯そっ、そうだけど⋯」


圭「俺も入れてー!

  じゃないと、誘いづらいだろ?」


茜「おー! サンキュー!!」


理央が勇太を誘わないといいのだが⋯。


と思った直後、


理「勇太君♥ 一緒になろう♪」


その瞬間を目撃してしまった限り、


美玖はもう1度ひざから崩れ落ちた。


美「もうダメだ⋯」


理「ダメー?」


勇「お、おう。」


嬉しそうな顔も見せず、


嫌そうな顔も見せなかった。


茜「⋯何考えてんのよ。あのコ。」


圭「それは⋯どっちのことよ?」


茜「ど・っ・ち・も」


美「あうあうあうー><。」


美玖はわけのわからないことを言っていた。


圭「これじゃ⋯生活班とほとんど同じじゃ⋯」


すると、歩は茜にこそこそ話をしていた。


茜「あったまイイ~✧

  それで行こう!」


すると、歩は理央に近付いていき、


一緒の班になる約束を交わしていた。


茜「名付けてスパイ作せ~ん★

  いいでしょっ?」


圭「おおぉー」


美「ふぁい(はい)⋯。」


先生「決まったら、自分の部屋に戻っていいからなー」


美玖は修学旅行のテンションが70%だったとしたら、今は2%だ。


圭「残念ですが、この班決定ってことになったっぽい⋯。

  じゃ、俺戻るわ。」


美玖も重い足取りで部屋へと入った。


5年生の時も臨界学校に来ており、


その時に泊まったせいか、懐かしかった。


――畳のにおい⋯。


時計を見ると、午後1時だった。


次に集合するのは、風呂までの5時だ。


――あと4時間もある⋯。


バスの疲れや、さきほどのショックのせいか、


寝っ転がっていたら、いつのまにかうとうとしていた。



「田中ー!!」


圭介は、美玖に伝言しに、203号室に来た。


圭介と勇太の部屋は202号室で、隣同士。


薄い壁のため、耳を澄ませば会話が聞こえるほど。


コンコンコン


ドアをノックし、茜が「どうぞー」と返事する。


圭「あれ? 田中は?」


茜「あー、コレ。」


そこには、静かに寝息を立てて寝ている美玖が居た。


その様子を見て圭介は、


圭「静かにしといてやるか⋯」


と、微笑んだ。


結局、圭介は茜に伝言を伝え、帰って行ってしまった。


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