間抜け顔、呆然。
美「なんでこんなところにまで来て
あたしを困らせるのよーっ!!!><。」
遥「困らせる? だれがいつ?」
そういい、遥は間抜け顔をしていた。
美「はぁ?! あんたよあんた!」
ぶち切れた美玖は怒鳴りつけた。
遥「え? 俺?」
遥は自分のことを指さし、
いまだに頭の上にはてなマークが付いているようだ。
美「あんたは知らないだろうけどねぇ、
あたし、あんたのせいで
勇太に勘違いまでされてんの!!
勇太を不安にさせたの!!
なのに⋯あんたは自覚もないの⋯⋯!?」
いつもの遥に対する口調とは変わっていた。
友達としてではなく、幼馴染として接していた。
美「ほんっと⋯もういい⋯」
そう言い放つと、美玖は帰ろうとした。
が、遥に手を掴まれた。
遥「待ってよ! 俺の話も聞いてよ!」
そう言う遥は、もう既に目が泳いでいた。
遥「俺、美玖のこと好きだよ!!
嫌われたくないよ!!」
突然の告白だった。
美「は?」
その声は、驚いたような声ではなく、
呆れるような声だった。
遥「なぁ⋯勇太なんかやめて、
俺と付き合ってくれよ⋯」
すると、美玖は後ろを振り向き、遥を睨む。
美「あんたみたいなヘタレなんか
誰も好きにやなりませんよ⋯
そのうえ、あんたの幼馴染だったならば。」
その言葉がよっぽどショックだったのか、
遥はその場でへたり込んでしまった。
美玖はそのまま屋上を去ろうとした。
遥「まって!!」
美玖は振り向かず、そのまま止まった。
美「あたしはあんたのこと幼馴染以上に思ったことないから。」
遥「うん⋯。グスッ」
遥はもう言うことはないと、俯いていた。
美「ただ⋯」
遥「え⋯?」
美玖は付け足した。
美「友達としては大好きだから。」
それだけ言うと、美玖は屋上を走って去った。
――やっば、あたしなんてこといってんだ///
遥「大好き⋯」
――自分で言ってなんか恥ずかしくなってきた⋯///
遥「大好き⋯♥」
――遥のことだから、真に受けてないと
いいけど⋯;;;
遥「大好き!?♥ やったぁぁぁぁぁ!!!!!」
その喜声は、美玖のところにまで届いていた。
――やばい⋯早くかえろ;
美玖は足早に教室に帰った。
一方、遥はずぅっと屋上で雄叫びをあげていた。
遥「きゃっほぉぉい♥
美玖に大好きって言われちゃったっ」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ガラガラッ
美「ただいま帰りやしたぁー。」
美玖はだるそうに帰ってきた。
勇「おう、やっと来たよ。」
先生「おーう、お前らのせいで授業つぶれた。」
先生は、クラスを見渡す。
先生「そう言えば、あの遥は?」
勇「あ、そう言えば怒ってなかったっけ?」
すると、美玖は思い出し笑いのように、
美「あーぁ、あの遥、屋上で喜声あげてましたよっw」
と言った。