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フェイク  作者: ひなの.com
46/67

間抜け顔、呆然。

美「なんでこんなところにまで来て

  あたしを困らせるのよーっ!!!><。」


遥「困らせる? だれがいつ?」


そういい、遥は間抜け顔をしていた。


美「はぁ?! あんたよあんた!」


ぶち切れた美玖は怒鳴りつけた。


遥「え? 俺?」


遥は自分のことを指さし、


いまだに頭の上にはてなマークが付いているようだ。


美「あんたは知らないだろうけどねぇ、

  あたし、あんたのせいで

  勇太に勘違いまでされてんの!!

  勇太を不安にさせたの!!

  なのに⋯あんたは自覚もないの⋯⋯!?」


いつもの遥に対する口調とは変わっていた。


友達としてではなく、幼馴染として接していた。


美「ほんっと⋯もういい⋯」


そう言い放つと、美玖は帰ろうとした。


が、遥に手を掴まれた。


遥「待ってよ! 俺の話も聞いてよ!」


そう言う遥は、もう既に目が泳いでいた。


遥「俺、美玖のこと好きだよ!!

  嫌われたくないよ!!」


突然の告白だった。


美「は?」


その声は、驚いたような声ではなく、


呆れるような声だった。


遥「なぁ⋯勇太(あいつ)なんかやめて、

  俺と付き合ってくれよ⋯」


すると、美玖は後ろを振り向き、遥を睨む。


美「あんたみたいなヘタレなんか

  誰も好きにやなりませんよ⋯

  そのうえ、あんたの幼馴染だったならば。」


その言葉がよっぽどショックだったのか、


遥はその場でへたり込んでしまった。


美玖はそのまま屋上を去ろうとした。


遥「まって!!」


美玖は振り向かず、そのまま止まった。


美「あたしはあんたのこと幼馴染以上に思ったことないから。」


遥「うん⋯。グスッ」


遥はもう言うことはないと、俯いていた。


美「ただ⋯」


遥「え⋯?」


美玖は付け足した。


美「友達としては大好きだから。」


それだけ言うと、美玖は屋上を走って去った。


――やっば、あたしなんてこといってんだ///


遥「大好き⋯」


――自分で言ってなんか恥ずかしくなってきた⋯///


遥「大好き⋯♥」


――(あいつ)のことだから、真に受けてないと

   いいけど⋯;;;


遥「大好き!?♥ やったぁぁぁぁぁ!!!!!」


その喜声は、美玖のところにまで届いていた。


――やばい⋯早くかえろ;


美玖は足早に教室に帰った。


一方、遥はずぅっと屋上で雄叫びをあげていた。


遥「きゃっほぉぉい♥

  美玖に大好きって言われちゃったっ」



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



ガラガラッ


美「ただいま帰りやしたぁー。」


美玖はだるそうに帰ってきた。


勇「おう、やっと来たよ。」


先生「おーう、お前らのせいで授業つぶれた。」


先生は、クラスを見渡す。


先生「そう言えば、あの(バカ)は?」


勇「あ、そう言えば怒ってなかったっけ?」


すると、美玖は思い出し笑いのように、


美「あーぁ、あの(バカ)、屋上で喜声あげてましたよっw」


と言った。



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