リア充、公開。
[翌日] 09.06.Mon .▼
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今日は朝練がなかった。
朝、8時15分。
美玖はいつものように門をくぐり、
校舎の中へと入った。
今日は月曜日。眠気が残る中、
半分寝ながら歩いていた。
教室に入ると、なんだかざわざわしていた。
美玖はそのまま席へランドセルを置くと、
遥「おはよう^^ どうしたの??」
と、遥が面倒くさい質問をしてきた。
美玖はその質問を無視し、
さっさとランドセルをロッカーに入れた。
そして、机で寝そべっていた。
登校時間は8時10分から8時30分までの間。
今日は生憎の雨のため、校庭の状態は最悪。
そのため朝会もテレビ放送となる。
夏もやっとおわり、涼しくなり、
美玖はきもちよく眠りに落ちようとしていた。
その時、誰かが美玖の肩をたたいた。
「みーくちゃんっっ おーきてっっ」
その声を聞き、美玖は少しだけ顔をあげた。
この猫なで声はまさしく⋯
美「あ⋯あゆか⋯。」
すると後ろの方からも聞きなれた声が聞こえる。
美「なんだよーっぐっすりねてたのに⋯。」
後ろを向くと、茜が怒ったような顔をして
茜「なにがぐっすりだ!! *リア充め!!」
(*リア充⋯
リアルが充実している人のことを指す。)
と、言った。
不思議に思った美玖は
美「え? リア充? 何が?」
と聞き返す。
理「おとといは、とぉっても、
ラブラブだったじゃありませんか♥」
美「は?!」
すると、この会話に遥も入ってくる。
遥「え?!Σ 誰とラブラブだったん!?」
美「うわっ!Σ ややこしいのが来た⋯;」
圭「実はなぁ⋯こいつ、おとといの夜に⋯」
と、圭介は言いかけたが、
美玖が圭介の口を押さえた為、
遥に事情がばれることはなかった。
遥「えー気になるぅーっ」
なんだか遥がわざとらしい甘え方をしてきた。
美「いや⋯つーか、なんで知ってんの⋯;」
すると、朝練が終わった勇太が教室に入ってきた。
勇「あれっ、お前ら何やっとん?」
美「あちゃー!!」
勇太が話に入ってくるとややこしくなりそうだと思い、
美玖は勇太のところへ駆けて行った。
美「(あいつら⋯なんか、おとといのこと、
全部知ってるみたいなんだよー><。
あんたのせいだぞっ)」
勇「(はぁ? じゃあ、知ったかぶりでもしとけ)」
そんなひそひそ話をしていた時、
圭「ほら、あーやってデートプランでも考えてんだw」
などと噂になっていた。
美「(そんなアホなことできるかって!)」
勇「(えー? じゃあ、もう、公開すっか?)」
美「(馬鹿?! そんなことできるかよ!!
あっ⋯ちょっ! まっ⋯)」
美玖の話など聞かず、美玖の手を引いて
圭介のところへと歩いていく。
美「ちょっ⋯何すんの!?」
そして、勇太はなんと
勇「重大な発表がある。」
というと、クラスのみんなが注目し始めた。
「お、なんだなんだ?」「重大って何?」
勇「実は俺⋯、こいつと⋯
「こいつと?」「美玖と?」
教室が雰囲気に飲込まれていく。
勇「⋯⋯付き合うことになった。」