幼馴染、遭遇。
勇「お前、どこの席だった??」
美「えぇーっと⋯Eの3だから⋯
前から3番の⋯廊下側!!」
勇「あー、じゃあ、微妙に遠いいわ」
勇太は微妙な顔をしていた。
美「そーいうあんたはどこなのよ?」
勇太は、前から5番目の窓側で、美玖とは少し離れていた。
勇「俺は⋯Bの5。」
美「ほほー! で、隣は誰?」
勇「それが⋯志保田なんだよー;」
すると、美玖は内心ほっとした。
美「よかったじゃん☀ 仲良いし。」
勇「そうか!? 別に⋯⋯なんか⋯⋯」
美「別に何よ?」
勇太は、思わず圭介に美玖のことで
からかわれることをいいそうになってしまった。
勇「いや、何でもない⋯
ところで、お前の隣は??」
美「ハルだよ⋯!? もうやだー」
美玖が[ハル]と呼んでいる人物は、
木下遥のことで頭はいいが、いつも学校ではふざけていて、
実力も稀にしか発揮しない変人で、美玖とは幼馴染にあたる男の子だ。
勇「なんで??」
美「いっつもなんかしらで、ちょっかいだしてくるし⋯
面白いのはいいけどさぁ⋯」
勇「ほほぉ⋯」
勇太は何となく納得していた。
先生「それでは席を移動して下さーい!」
勇&美「っ?!Σ」
いきなり先生の声がかかったため、
二人ともびっくりしてしまった。
勇「じゃあ⋯」
美「おうっ」
2人は小さく手を振っていた。
やはり、お互いに寂しさもあるようだ。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
美玖は、席を移動すると、そこにはすでに遥がいた。
遥「おー、美玖じゃんっ♪」
遥は、幼馴染のため、美玖を呼び捨てで呼んでいる。
美「何その、最後の【♪】はっ」
美玖は呆れたような顔で言う。
遥「いや? 久しぶりだなぁーって」
美「馬鹿か⋯! 毎日学校来てるだろ?」
遥「いや、でも、毎日は喋ってないじゃん。」
美「何コイツ⋯気持ち悪っ!」
すると、美玖は一歩後ろに下がった。
遥「美玖はいっつもこうなんだからっ」
そういうと遥は立ち上がり、美玖の肩を掴んで椅子に座らせた。
美「うわっ! 触るなっ!!」
遥「なんで? 僕のおててはいつもキレイキレイだよ?」
美「はいはいはいはい」
そんな様子を、遠くから勇太はみていた。
圭「いいのかなー? 勇太。
あのままじゃ木下に取られるかも知れんぞ?」
勇「何をだよ」
圭「愛しの彼女を^^」
勇「はぁ!? 何が愛しの彼女だよ!!
別に⋯彼女なんかじゃねーし!」
圭「あれ? いまちょっと認めなかった?」
勇「え!? いやいや、全っ然!!///」
圭「うっそだー♪ だって、彼女なんかじゃないってことは、
好きな人だってことは認めたって⋯ !」
勇太はあわてて圭介の口を押さえた。
勇「声でけーんだよ!」
圭「と・に・か・く・♥ あの彼氏もどきを
彼氏にさせないようにしろよ?
本当の彼氏はお前なんだから!!」
勇「だから声でけーって!!;;;」