似た者同士、席替え。
それからというもの、夏休みに入ってしまったが、
大きな出来事もなく、二人の恋も順調だった。
夏休みの間はラジオ体操やプールなどが行われ、
毎日会うこともできた。
そのせいか、夏休みが終わって学校で友達に会っても、
懐かしむことはあまりなかった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
茜「美玖遅い!!」
美「ごめんごめん!!」
美玖と茜は、いつものように美玖の家の下で
待ち合わせしていた。
茜「いやー、もうずっと学校だ!」
美「宿題も微妙に終わってないんだよねーw」
美玖は、思っていたのだが⋯
茜「え?! あんた馬鹿?!」
美「へ? そんなにびっくりする事じゃないでしょ⋯」
茜「⋯あんたおかしいね⋯」
美「去年だってそうだよ?
半分のまま出しちゃったし」
茜「そんなんだから成績上がらないんだよ?」
美「茜に関係ないじゃーんっ><。」
そんな話で、何かと盛り上がっていた。
美「そーいえば⋯今日席替えだね。」
茜「うん⋯やっぱり、美玖は勇太の
近くがいいの?」
美「だぁっ! 別に⋯隣じゃなくても
生きていけるし⋯どーでもいいし!!」
茜「そんなこといってぇ♥
デレデレじゃーん^^」
美「ほんなこといったら、茜だって
圭介」
ガバッ
美「ぐぁ!」
茜は美玖の口をあわてて押さえた。
茜「その話はもういいのーっ!」
そんなことを言っているうちに、学校についていた。
教室に入ると、もうみんなが座っていた。
美&茜「す、すんましぇん⋯;」
先生「馬鹿2人がやっと来た」
茜「あたしは馬鹿じゃありません!」
先生「とにかく、座ってちょ」
美&茜「はい⋯」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
まずはじめに、宿題のチェックが入る。
美「勇太は全部宿題やってきた?」
勇「全っ然! 半分ぐらいしか⋯; お前は?」
美「実はあたしも⋯」
すると、学級委員の天野真帆がチェックに来た。
真「宿題、全部出してっ」
美「はい⋯」
美玖と勇太は、課題に出された宿題の半分を机の上に出した。
真「これで⋯全部?」
勇&美「はい⋯」
すると、真帆は呆れるどころか、
真「ぷっはははは!! あはははは!!」
と、笑い始めた。
勇&美「!?」
真「あんたらほーんと似た者同士だね!!」
美「そんなことないもんっ!」
勇「コイツと一緒にしてもらっちゃあ困る><」
真「ま、今回は甘く見とくから⋯」
真帆はなぜか怒ることもせず、去って行った。
美「何だったのか⋯?」
勇「さぁ⋯?」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
先生「というわけで⋯席替えします!」
宿題のチェック終わると、いよいよ席替えとなった。
美「これでやっとあんたとおさらばだ⋯」
勇「上等だぁ! 今度はもっとロクなやつがいいわ」
やはり2人は意地を張っていた。
勇太とは、3ヶ月も隣だった。
内心、ホントはさびしいこともあった。
今回はくじで決めることとなった。
――せめて隣じゃなくてもいいから⋯
近くだといいなぁ⋯
そんなことを思いながら、美玖はくじを引いた。
美「あ!」
すると、勇太もひき終わったようで、近寄ってきた。