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フェイク  作者: ひなの.com
27/67

タヌキ、起床。


美「⋯ストレス発散、完了。」


美玖のくすぐり地獄はやっと終わった。


勇「げほっ⋯げほっ⋯

  おめっ⋯腹痛ぇじゃねえかよ⋯w」


美「これでぐっすり眠れますよーっ♪」


暗がりにうっすらと見えるお互いの影


頼りにするものはそれ以外になかった。


勇「俺だって⋯寝たいんだからよぉっ!w」


美「あっ、そうなの? ごめんねー♪」


勇「おめっぜってぇそれ謝ってねえよな⋯;」


美「それより寝ようよ!

  もうすぐ寝ないと、怒られるよ?w」


勇「⋯それよりってなんだ。」


美「もうあたし寝ちゃうからねーっ!!」


そういうと、美玖は布団を頭からすっぽりかぶってしまった。


勇「おーいぃ!! タヌキ寝入りこいてんじゃねーよっ!w」


すると、布団の奥からぼそぼそと声が聞こえた。


美「タヌキ寝入りなんかこいてないもんねー」


勇「いやいや、思いっきり自分で[嘘です。]って

  いっちゃってるようなもんでしょ、それ!」


すると、かぶっていた布団を勇太が捲った。


美「いいから! もう、本気で寝るからっ」


そして、また布団をかぶってしまった。


勇「わかったよ⋯俺も寝ればいいんだろ?」


と言ってみたものの、美玖からは返事はなかった。


勇「な⋯なんだよ⋯;;」


勇太も今度こそ寝ることにした。



◆ ◆ ◆ ◆ ◆



[AM:06.38]


ゴソッ


飛鳥が部屋にやってきた。


陸「(俺は静かにさせておいたほうがいいと思うよ?;)」


扉の裏で顔をのぞきながら陸はそう言う。


飛「(いいじゃん♪ おもしろいじゃん♪)」


そう言い、飛鳥は忍び足で二人に近づく。


やがて手の届く距離に近付いた。


手を伸ばした。が、


二人の可愛い寝顔を見ていると、なんだか悪い気がしてきた。


それに、美玖は一応、病人だ。


勇太もお見舞いに来てくれたというのに。


二人とも疲れはたまっているだろう。


手は、そのまま乱れた掛け布団を整えてあげた。


立ち上がり、あとを去っていく。


飛「お大事に^^」


そう一言かけて、戸を閉めた。



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



[AM:07.04]


「⋯」


目を開けると、目の前が真っ白だった。


――え⋯なに!? 夢?! それとも⋯


しかし、その白い何かが動いた。


よく見れば、自分の呼吸に合わせて動いている。


飛び起きると、自分の目の前に、ひらり、


ティッシュが落ちた。


美「なんだ⋯ティッシュかよ⋯」


すると、横に座っていた勇太が口を押さえて笑っていた。


勇「やっと気付いたのか」


美「あんたがやったの?」


勇「いや? 俺が起きた時からあった。」


美「いや、あんた何時に起きたのよ」


勇「7時⋯ぐらい。」


美「じゃあ、まちがいなくあいつだわ!」


よく見れば、そのティッシュには


「朝ごはん、何がいい?」なんて書いてあった。


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