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フェイク  作者: ひなの.com
26/67

夜、壊れる。


美「あたし⋯なんで背が大きくなっちゃったのかな。

  そしたら⋯馬鹿にされることもなかったのに」


勇「なんでそんなこと気にしてんだよ」


美「勇太だって⋯あたしのこと、

  醜いとか思わないの?」


勇「べ⋯別に⋯

  俺だってちっちぇえもん⋯」


美「それで⋯いろいろ馬鹿にされなかったの?」


勇「そらっ⋯お前が馬鹿にすんだろ?w

  15㌢違うだの、お前はちっちゃいだの⋯」


美「じゃあ、あんた何㌢よ?」


勇「148⋯。」


美「ほーらっ 15㌢違う!

  あたしは164㌢だもん!!

  正確にいえば、16㌢!!」


勇「正確とかどーでもいいんだけどw」


美「だってさ? 損だと思わない?」


勇「何がさ?」


美「お前とあたしが逆だったらさ?

  ほら⋯運命的な出会いをしてたはずなのに」


勇「たとえば??」


美「(なんでそこまで掘り起こす必要があるんだよ⋯

   まぁいいわ。)

  たとえば⋯背の低い女の子が

  背の高い場所にある本をとろうとした。

  でもとれない。すると、長身の男子が

  手助けしてくれた。とすれば、女子は

  キュン死にでしょっ♥」


勇「あ⋯そうなん?;」


想像(妄想?)しているだけなのに、美玖の目は輝いていた。


美「そうよ!! なのに、これがもし男女逆だったらどうよ?

  勇太が本を取ろうとしてたら、

  あたしが手助けして⋯キュン死にする?」


勇「考えるだけではきそうだぜw」


美「ふんっ! 悪かったわね⋯

  それに、背がちっちゃけりゃ

  まだ可愛いじゃない!!」


勇「俺だって好きでチビじゃねえんだよ!!」


美「あたしだって好きで巨人になったわけじゃないわよ!!」


勇「はいはいはい、お互い様ですねーっ」


美「何よ⋯ もっと興味を持ちなさいよ⋯」


真っ暗やみの中、2人はばかばかしい話をしていた。


勇「だって⋯これでも俺は充分だもん」


美「え?///」


と思われた。


勇「運命なんてこの世にないさ。多分だけどね

  運命なんか自分で生み出すもんだろ??


美「⋯」


勇「俺たちだって同じ委員会を望まなきゃ

  運命は生まれなかったんだしよぉ。」


美「⋯珍しく⋯いいこと言うじゃないw」


勇「め⋯珍しくってなんだよ!!」


暗闇の中で喧嘩をしていた2人だったが、


2人にとっては幸せな時間だった。



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



美「ねぇ⋯もう眠い。」


勇「いや、お前が最初に騒ぎだしたんだからな!?」


美「ねーさーせーてーよー!!」


勇「あーっ! わかった! わかったから!!」


まるで、勇太はお兄ちゃんのようだった。


美「いいじゃんっ!!

  夜になるとテンションが上がるんだぁー!」


逆に、美玖はどこか大事な歯車が外れたようだ。


勇「⋯」


美「⋯」


沈黙が続いた。


すると、急に美玖が、


美「怖いよぉ⋯暗いの⋯怖いよぉ⋯」


となぜか怖がり始めた。


勇「だ、だ、ダイジョブだから!!

  俺はここにいるから!!」


そういって宥めると⋯。


勇「うぎょっ!!!!><///

  お⋯おい⋯!!!///」


美玖は勇太をくすぐり始めた。


美「あたしもたまにはドSになりたいんだもーん♥」


と言い、おもちゃのように遊んでいるようだった。


勇「きゃはっ⋯!!!艸///

  やっ⋯やめろっ⋯///」


勇太も勇太で、くすぐられるのが弱いらしい。


美「いーつもーのおーかえーしでぇーすっ♪」


美玖が完全に壊れた。


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